QR決済システム

【ディストピア】中国ではヘルスコードでパンデミックを抑え込む

QR決済システム

中国では3月頃から徐々にロックダウンが解除されていった。そして、新型コロナ発症の地でもある武漢市でも、4月8日にロックダウンが解除された。

武漢市は、1月23日に封鎖されて以来、2ヶ月半ぶりの解除とあって、解除早々に多くの武漢市民が市外へと脱出した。

その他の都市でも、徐々に経済活動は正常に戻りつつあるし、観光地も解放されるなど収束ムードに沸いているようだ。

おお・・・すげえ。さすが13億人の国は違うぜ。

しかも、日本のゴールデンウイークと同じように、中国でもメーデーの連休があるらしいぞ。

ただ、中国政府もパンデミック第二波は相当警戒しているようだ。以下は時事通信が伝えたものだ。

中国で5連休、1.2億人移動 観光地は入場制限、警戒続く

北京時事】中国で1日、労働節(メーデー)の5連休が始まった。政府は5日間で延べ1億1700万人が旅行などで移動すると推計。1日当たりでは前年同期の3分の1にとどまるとはいえ、新型コロナウイルスの感染「第2波」を警戒し、全国の観光地に予約制や入場制限を求めている。

首都・北京市の故宮博物院は1日、約3カ月ぶりに観光客の受け入れを再開した。1日5000枚限定の前売り券は半日で5日分が完売した。ただ、通常の1日8万人の入場制限に比べると1割以下で、例年なら観光客でごった返す故宮の天安門周辺も人影はまばらだった。
湖北省政府は1日、最高の「1級」緊急対応レベルを2日から「2級」に引き下げると発表した。これにより中国本土全域で最も厳しい警戒態勢は解除。ただ、映画館など屋内の娯楽施設の多くは休業を継続しており、「(営業している)観光スポットに人が集中し、大きな圧力をもたらす」(※樹剛文化観光相。※は雛のヘンを各)と警戒する。人民日報(電子版)によると、山東省の世界遺産、泰山では1日、通常の3割以下という制限に近づき、初日から入山規制が発動された。

5連休ということでお出かけしているようだが、例年に比べれば3分の1程度とのことだ。また、屋内の娯楽施設は休業を継続しているほか、その他の観光地も入場制限をかけているようだな。

ただ、だだっ広い天安門広場は人影はまばらとあるが、これは何故だろうか。

日本人から見れば、思考回路がブッ飛んだ人も多い中国人が、節度を守って自粛しているということか。

実は、中国には中国人の外出を自粛させてしまい、同時に感染状況がはっきり分かる「仕組み」が出来上がっていた。

それがアリペイヘルスコードだ。

Alipayが新型コロナ対策アプリ開発

病状と旅行歴にもとづいて、人々を緑、黄、赤の3色に分類。隔離すべきかどうかを決定する。

ヘルスコードが緑の人は、公共の場で自由に活動可能。QRコードが付与され、地下鉄やオフィス、学校、人々が多く集まる公共エリアへの入場が許される。

ヘルスコードの色は緑が感染していないことを表す。黄色は、感染者との接触が疑われ1週間の隔離期間中であることを表し、赤は感染者であることを表している。

緑コードは移動は自由だが、黄色は1週間の自宅隔離で赤になると2週間の自宅隔離か入院を要することとされている。

具体的な使い方だが、地下鉄の乗るときやどこかに入場する際に、掲示されているQRコードを読み取る。

QRコードを読み取ると、自分のスマホにコードの色やIDなどが表示されるので、それを係員に見せれば乗車・入場できるというものだ。

QRの読み取りは、単なる入場券ではない。

QRの読み取り記録やGPSの追跡、監視カメラの顔認識機能などにより、中国では誰がどこに滞在したか、どのように移動したかがすべてデータとして蓄積されている。

このため、たまたま感染者と居合わせてしまうと、データからそれが分かってしまう。

そうなると、本人のヘルスコードは緑から黄色へと格下げされてしまう。

なお、自分の住んでいるマンションから出る際にも、コードを管理人が確認するので、黄色になったら外出すら出来なくなる仕組みだ。

中国の人々は、緑コードを維持するために不要不急な外出はしなくなる。

中国の監視システムがあればこその仕組みだ。ロックダウン解除の背後には、こういった仕組みが完成したことがあったようだ。

日本では、先週と比べて人出が減ったとかの統計くらいにしか使われていない。平和だ。

ヘルスコードという、中国の感染者追跡システムはおそらく大きな効果があるのだろうが、究極の監視社会(ディストピア)であることを考えると、手放しに称賛できるものではない。

だが、日本の自粛という名のロックダウンを解除しようとすれば、こうした仕組みを求める声は上がるだろう。

ちなみにだが、日本でもこのシステムを導入しようと思えば出来てしまうだろう。

なぜなら、ヘルスコードは、Alipay(アリペイ)というQR決済アプリや、WeChat(ウィーチャット)という中国のLINEみないたアプリの付加機能として提供されているからだ。

日本のPayPay(ペイペイ)は、ソフトバンクが中国のアリババに開発を委託しており、中身はまんまAlipay(アリペイ)システムを移植したものだ。

なので、訪日中国人は、Alipayの決済アプリでPayPayのQRコードを読み取ってで支払いを済ますことができる。つまり、PayPayとAlipayは共通のシステムを使っており、当然ながら顧客情報も共有しているのだ。

その気になれば、ヘルスコードを導入しますって、ソフトバンクの孫正義さんあたりが言い出しそうだな。

中国に負けず劣らず、日本もディストピア社会に突き進んでいるのかもしれない。以下は読売が報じたものだ。

首相、緊急事態条項を「準備しておくべきだった」…国会に改憲論議促す

内容は省くが、安倍首相が憲法改正で狙っているのは、第9条の改正ではなく「緊急事態条項」の創設だ。

緊急事態を宣言すれば内閣が法律も作れるようになり、究極の権限を持つことが出来る。

具体的に法律を作るのは官僚なので、自民党・清和会と一部官僚で法律を作り放題になる。

もっと言うと、軍産・国際金融資本勢力とつながる清和会と官僚だけで、どんな法律も作り放題になるということだ。

手先「北朝鮮が怪しい動きしてます」

首相「よし、緊急事態を宣言する!」

首相「アメリカ(の多国籍企業)様から、無制限に武器買うぞ。アメリカ(の多国籍企業)様の欲しがる権益は差し上げろ。そのための法律改正はやっとくから!」

ってことになるのか。

アメリカ大統領も緊急事態となれば「エグゼクティブオーダー」が出来ることになっているが、一時的な命令にとどまっており、法律の制定までは出来ない。

緊急事態条項については、権力の歯止めが利かなくなるというよりは、日本の富の海外流出が止まらなくなるから反対だ。


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