ロシア対アメリカ

ウクライナ戦争の終結とその後の欧州、そして第三次世界大戦

ロシア対アメリカ

これまでに何度も終わる終わると言ってきて何だが、今度こそ本当にウクライナ戦争の終わりが見えてきたようだ。

その一端が、予言誌と名高いあのThe Economist誌の表紙から伺える。それがこれ。

エコノミスト2024表紙

例によって、この表紙には様々なメッセージ(予告?)が表現されている。

この中で目を引くのは、中央上部でゼレンスキーとプーチンが砂時計を挟んで向かい合っている部分であり、この砂時計が何らかのカウントダウンを表しているとするならば、ウクライナ戦争の終結のカウントダウンが始まっている考えられる。

ここで、ウクライナ戦争の概況について再度確認したい。

戦争の発端は、アメリカ・ロシアがウクライナ戦争前に行ったジュネーブ会談の場でこの戦争のルールを決めた後、バイデン大統領の「ロシアがウクライナに入っても西側は入らない」発言を経て、ロシアが侵攻したことだろう。(ウクライナで激化する戦闘はウクライナ政府が望んだこと?)(ウクライナ危機は認知戦?インフレと金融システムの転換

これは、アメリカ・ロシア間でウクライナ戦争の勃発が了解されていたことを意味している。

その目的については、以前に紹介したように、アメリカ国防総省と関わりのあるシンクタンクのランド研究所が作成した・・

  1. ドイツを弱体化させてEU内での影響力を削ぐ
  2. EUからアメリカに利益還流する
  3. そのためにウクライナで戦争を起こさせる

・・という計画書がリークされており、ブレグジットにより低下したEUに対するアメリカの影響力の再確保やアメリカ経済の維持を目的として、EU(ドイツ)とロシアの協力体制を立ちきって弱体化させるべくウクライナ戦争を起こしたとの目的が確認できる。

一方で、ロシアに対しては、ウクライナからのアメリカ覇権の撤退やアゾフ等ネオナチ勢の駆逐という交換条件を提示したと思われる。

そそて、開戦直後にアメリカは対ロシア制裁としてSWIFT追放したが、これによってEU(特にドイツ)は格安のロシア産天然ガスを輸入出来なくなり、電気代が5~6倍くらいになったり、鉱工業等のエネルギー集約型企業の操業がピンチになっているのは「欧州はエネルギー危機により破綻に追い込まれる」「世界の金融システムは破綻に向けて大きく動く」等で紹介したとおりだ。

開戦からわずか1ヶ月程度でアメリカ・ロシア共に戦略目標を達成したものの、ここで誤算が生じた。

占星術は封じられた声が世界を変える流れを示唆する」で紹介したように、2022年3月に成立寸前となっていた和平交渉(停戦協定)を、イギリスのボリス・ジョンソン元首相が潰したのだ。

さらに、この時にウクライナの停戦交渉チームメンバーが、ウクライナ治安機関SBUに射殺されている。

SBUはアメリカの影響力の強いことを踏まえると、ゼレンスキー大統領への「停戦するなよ・・(意味深)」のメッセージだったと言えよう。

この後にゼレンスキー大統領は、ロシア軍が停戦を前提にキエフ周辺から撤退したタイミングで停戦交渉を破棄し、その後は停戦・和平交渉そのものを禁じる布告を発した。

これは2022年9月の段階で明らかになっていたものだが、その内容について、2023年6月14日から開催されたサンクトペテルブルク国際経済フォーラム(ロシア版ダボス会議)の場においてプーチン大統領が公開したことは、「7月11日第三次世界大戦勃発というヌーランド発言」で紹介したとおりだ。

その停戦協定の内容は・・

  • ロシア軍はドンバスまで撤退
  • ウクライナの中立化
  • イギリス・中国・アメリカ・トルコ・フランス・ベラルーシによるウクライナの安全保障
  • ウクライナのNATO加盟断念
  • ウクライナの非武装化・軍縮

・・と言うロシアに有利なもので、ウクライナ戦争の開戦前にアメリカと合意したものと同じものである可能性は容易に推測できる。

停戦協定が頓挫した背景には、戦争でボロ儲けのブラックロック等の国際金融資本が継続させる気マンマンで、政治家まで買収していたこともあるだろう。

ただ、この一件によってウクライナ戦争はズルズル長期化し、世界を欧米勢陣営とBRICS陣営に分断すると共に、ドル・米国債を崩壊させる金融システムのグレートリセットに繋がっている点からは、壮大な世界史の流れを感じさせる一件と言えよう。

この後の大きな変化としては、中東の親米大国のサウジ・UAEがロシア・中国陣営入りしただけでなく、ペトロダラー体制の崩壊に動き始めたことは「ケニア大統領が警告するドル暴落とペトロダラー崩壊」で紹介したとおりだ。

ペトロダラーとは、サウジなど中東アラブ諸国が石油をドルでしか売らず、さらに手に入れたドルをアメリカに還流(米国製兵器・米国債を買う)させるシステムのことで、石油需要がドルの過剰発行を支えると共に、ニクソンショックで金(ゴールド)とのリンクが切れたドルに信用・基軸通貨性を与えているものだ。

1945年2月にアメリカのルーズベルト大統領とサウジのイブン・サウド国王との間で、石油販売を全てドル建てとする代わりに、アメリカはサウジ等の石油王諸国を守るとの密約が交わされたことが始まりだ。

なお、2003年にアメリカがイラクに「大量破壊兵器」という因縁をつけて侵攻してフセイン政権を崩壊させたが、それは2000年11月にフセインが石油をユーロ建てに切り替えたことが理由と言われている。

お金で読み解く地政学(大村 大次郎 著)

このように、ドルの信用の根幹&中東石油王の安全保障に関わるペトロダラーは絶対不可侵のものだったが、サウジは人民元建てでの販売を認めたほか、サウジ筆頭子分のUAE(アラブ首長国連邦)は、石油取引における米ドル使用を正式に停止したとか。

このタイミングでの米ドル建て石油販売の停止が、キッシンジャー氏の死と無関係では無いとするならば、時を置いてサウジも追随する可能性が高いく、ドルは「いつ崩壊するか」のステージに突入したと言える。

さらに、UAEとサウジを訪問したプーチン大統領に対して、両国は国賓級の大歓迎している様子が報じられている。

親米だった中東石油王は完全にロシア・中国のBRICS陣営入りしたようで、これらの点を踏まえると、ウクライナ戦争が引き延ばされた最大の理由の一つは「ペトロダラー崩壊」という可能性は高そう。

この観点で、エコノミスト誌の表紙を改めてよく見ると・・

エコノミスト2024表紙

・・中段右側に、ドル・ユーロ・ポンド・円というメジャー4通貨が暴落するチャートが描かれているほか、その左側には荷物満載のコンテナ船も描かれている。

これらは、メジャー通貨が暴落(貨幣価値の下落)してインフレが再燃することや、そのためにサプライチェーンが大混乱するという暗示だろう。

この要因がペトロダラー崩壊に伴う米ドルを中心とした通貨システムの崩壊で、米ドルに依拠したメジャー4通貨が沈没する未来と考えられる。

そして、ペトロダラー崩壊が不可逆的になったタイミングと前後して、西側のメジャーメディアが揃ってウクライナの敗色濃厚を報じ始めた。

まず、2022年の「今年の人」にゼレンスキー大統領を選んだTIME誌は、10月末に「ウクライナの勝利を信じている人は自分(ゼレンスキー大統領)以外にいない」とのタイトルの記事を報じた。

この記事の中では、西側諸国のウクライナ戦争への関心が低下するとともに、ウクライナへの武器・弾薬支援に対する西側諸国民の支持も大きく減少していることが報じられている。

欧米勢の掌返しの中で、ウクライナ軍は太平洋戦争末期の日本軍を彷彿とさせる状況になっているようで・・

  • 和平交渉をタブー視するゼレンスキー大統領は無茶な命令を繰り返す
  • 武器も兵員も不足する前線はそれを拒否
  • 前線では、西側諸国の支援武器があっても、それを使う兵員が大幅に不足しており、兵士の平均年齢は43歳に
  • 汚職・腐敗問題は深刻で、アメリカから支援継続の条件に汚職撲滅を付されているものの、政府高官は「明日がないかのように盗みを働いて」おり、問題はより深刻化
  • ガザ戦争により、アメリカのウクライナ支援が減少・停止する可能性

・・となっており、戦争継続が困難化している最大の原因は「ウクライナ軍の兵員不足」ということが分かる。

2023年7月に公開した「ウクライナ戦争終結と欧州分裂にトルコが暗躍」では、ウクライナの徴兵官・警察官が街中で若者を強制的にバンに押し込んで強制徴兵していることを紹介したが、兵員不足はさらに加速しているようで高齢者まで募集対象となっているとか。

「もう十分生きたやろ」とか「軍への入隊に遅すぎることはないで」とか、納得(?)の勧誘文句が並んでいる。

このほかにも、民間の人材派遣会社に徴兵を頼ることになったとか。

また、ウクライナを研究対象とするオタワ大学の政治学者さんからは、ゼレンスキー大統領の顧問からの情報として、ウクライナ軍は砲弾・兵力が枯渇状態となっていることをツイートしている。

ゼレンスキー顧問さん情報では・・

  • 兵士の平均年齢が54歳
  • 戦争開始時に110人いた旅団の中で、現在生存しているのは3人

・・という恐ろしい状況が語られている。

さらに、ウクライナのテレビ局「1+1」では、ウクライナ兵の犠牲者数を1,126,652名とテロップを出したが、すぐに「間違い」として1.1万人に修正されたことがあったんだとか。

実際の徴兵状況を踏まえると、この数字は事実である可能性が高く、犠牲者1.1万と逆サバを読む大本営発表に対するウクライナのメディア関係者の抗議・・とも考えられる。

ただ、このテレビ局「1+1」は「ローマ教皇のロシア称賛と欧州の分裂」で紹介したように、ゼレンスキー大統領やアゾフ連隊のスポンサーとして有名なイーホル・コロモイスキー(オリガルヒ)の持ち物だ。

詐欺やマネロンの容疑で拘束されたコロモイスキーは「親ロシア派」の可能性が高いという点を踏まえると、欧米メディアが報道姿勢を転換したのに合わせてウクライナ軍の事実を報じた・・・という可能性は高そう。

また、イギリスBBCからはドニエプル川東岸の地獄を語るウクライナ兵の証言を報じている。

もともと戦略的にどんな意味があったか微妙なドニエプル川東岸の進出だが、極度の物資不足の中で司令部からも見捨てられ、塹壕に籠らないとドローンに標的にされる悲惨な状況が証言されている。

こうした状況はウクライナ国内に広く伝わっているようで、国民は(確実に死ぬ)徴兵を恐れて国外に徒歩脱出する国民が2万人のオーダーで出ているとか。

開戦以来、ウクライナでは18歳以上の男性の出国は禁じられているため、本格的な冬が来る前に脱北のごとく必死の不法越境する様子が伺える。

と言うことで、ウクライナ軍は想定よりも遥かに多い数十万規模の犠牲者を出しており兵員不足に陥っているところに、西側諸国の支援減少による物資不足も加わって、継戦能力を喪失している可能性が高い。

それを象徴するかのように、ウクライナ軍のザルジニー総司令官が、エコノミスト誌の取材に対して「戦況は膠着状態・・」と事実上負けを認める発言をしたことが報じられている。

これに対してゼレンスキー大統領は「何言うとんねん、ウクライナは勝ってんねん、膠着状態やないねん」と完全否定したが、その後にザルジニー総司令官の側近とされるチャスチャコフ少佐が、誕生日プレゼントに送られた手榴弾によって自宅で爆死した。

ウクライナ政府の公式見解は「不幸な事故」だが、実際にはザルジニー総司令官を狙った説が濃厚だ。

ザルジニー総司令官の殺害に失敗したからなのかは分からないが、ゼレンスキー大統領は、軍との連絡調整の際に、ザルジニー総司令官を外していることも報じられている。

既にゼレンスキー大統領とウクライナ軍の間には、海よりも深く山よりも高い壁が出来ていることが伺える。

まとめると、ウクライナは継戦能力を喪失して敗色濃厚となる中で、「政府と軍の関係悪化・国民の支持低下・欧米も冷める」という末期的状況となっており、「こっから快進撃だぜ」はムリがあり過ぎることが分かる。

また、ゼレンスキー大統領は「こんな時期に選挙やるんはアカンやろ」と来春の大統領選挙の実施を拒否している。

ちなみに、別情報では、戦争の敗北を認めたザルジニー総司令官の支持が上がり始めているとか。

ゼレンスキー大統領22%、ザルジニー総司令官57%とその支持率の差は歴然となっており、選挙すればゼレンスキーは負けることになる。

なお、アメリカはゼレンスキー大統領に対して大統領選挙の実施を求めているが、これらの状況を踏まえると、ゼレンスキー大統領の退陣させるつもりのようだ。

また、ゼレンスキー大統領の「大統領選やんねーよ」発言の直後に、ノルドストリーム2の爆破にウクライナ軍幹部が深く関与していることをワシントン・ポスト紙が報じた。

ノルドストリーム2の爆破犯はアメリカなのだが、この記事が・・

  • アメリカ政府筋のリーク情報を流すことで有名なワシントン・ポストから出た
  • ゼレンスキー大統領が選挙拒否した直後に出た

・・ことを踏まえると、アメリカからの「ゼレはん、引き際が肝心やで」メッセージと言えるだろう。

ちなみに、元ボクシングヘビー級チャンピオンのクリチコ・キエフ市長もゼレンスキー大統領に退陣を求めているようで、取材の中で「(ゼレは)過ちの代償を支払うことになる」と答えたんだとか。

クリチコ市長は、軍事面の準備が整っていないのに、ロシアと戦争をおっ始めた(挑発した)ゼレンスキー大統領の判断を批判しており、「責任とれや」と早期の退陣を迫っている感じだ。

ゼレンスキー大統領の退陣を求める動きはアメリカ議会にも広がっているようで、上院でウクライナ支援を含む、台湾・イスラエルへの軍事支援法案が否決された。

ウクライナ支持する民主党が多数派の上院で、この法案は可決されると思われたが、共和党の全員反対に加えて、民主党からシューマー氏や(元民主党の)バーニー・サンダース氏の造反があったため否決されたとか。

また、BBCの記事には・・

また、議会の冬期休暇まで残り数日となる中で、議員たちは再び交渉を始めなくてはならない。

・・とあり、アメリカ議員様たちが冬休み優先で、ウクライナへの興味は喪失したとの本音が見える。

合わせて、同日予定されていたゼレンスキー大統領のビデオ演説が急遽キャンセルになったことが報じられている。

BBCが報じたところでは、ウクライナのイェルマーク大統領首席補佐官が、ワシントンのシンクタンク「米国平和研究所」で講演した直後に、ゼレンスキー大統領はビデオ演説をキャンセルしたとか。

イェルマーク大統領首席補佐官が言うように、アメリカの支援なくして戦争の継続は不可能であり、本来ならば、ゼレンスキー大統領の必死の演説が必要だった。

しかしながら、民主党が多数派を占めるアメリカ上院で、ウクライナ支援が否決されたことを踏まえると、突然のキャンセルは「全て悟ったわ、もう諦めたわ」という意思表示と考えられる。

まあ、アメリカのFrobes誌からは、「この法案はどうせ下院で否決なので、ゼレさんの顔に泥を塗るワケにはいかんから・・」という理由で突然キャンセルとの理由が報じられている。

ただ、この理由を発表したのは造反したシューマー氏ということを踏まえると、本当の理由は「ゼレさん、諦めなはれ」だろう。

さらに、ホワイトハウスのメディア向けブリーフィングの場で、アメリカのジョン・カービー国家安全保障会議戦略広報調整官が、「ウクライナ支援が出来るのは年末まで」との認識を示している。

大分前に可決された、1000億ドルの白紙小切手が無くなるのが年末・・ということだろうか。

こうした状況を踏まえると、アメリカはウクライナ支援を打ちきり、選挙でゼレンスキー大統領を退陣させた後に和平交渉(停戦交渉)という絵を描いていると思われ、これを悟ったゼレンスキー大統領も反転攻勢の失敗を認めたことが報じられている。

毎日新聞

 ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は11月30日、6月に始めた反転攻勢について「期待通りの結果を得られ…

と言うことで、ウクライナ(ゼレンスキー大統領)を切り捨てて終わりそうなウクライナ戦争だが、気になるのは、このタイミングで2022年3月にイギリスが潰した和平交渉の存在をメディアが報じ始めたことだろう。

2022年3月にアメリカやイギリスが和平交渉を潰したせいで、数十万のウクライナ国民が戦場に散った・・という事実が強調されることから、停戦後(政権交代後)のウクライナは反欧米化して自動的にロシア覇権下に入ることになりそう。

また、ロシアの侵攻を招くこととなったアメリカによるウクライナの右傾化・民族主義化(ネオナチ化)工作について、何と1953年から始まっていたとか。

ロシアの侵攻を招く原因となったウクライナの「右派民族主義」の根が深いことを示唆しているため、ロシアはウクライナを安定させる必要から、ドンバス~オデッサに至る広大な領土割譲することになりそう。

と言うことで、当初から分かっていたとおりウクライナ領土は大幅に縮小&ロシア覇権下に組み込まれて安定することになりそうだ。

では、その他の欧州情勢(主にドイツ・ロシア)はどうなるのだろうか。

ロシアのラブロフ外相は、アメリカがウクライナ戦争を通じて欧州の「脱工業化」を進めたために、多くの欧州企業がアメリカに移って欧州の国力が大きく低下していることを指摘している。

これは、ロシアは没落した欧州を貿易パートナーと見なさないという意思表示であり、アメリカのシンクタンク・ランド研究所の目論見どおり・・と言うか、米ロの事前約束どおりになっていると言える。

この点を踏まえると、ウクライナ戦争が終わっても、欧州には格安ロシア資源の輸出は再開されないか、されても少量・高額・ルーブル建て等の条件付きになりそう。

一方のロシア経済の状況だが、石油輸出による収入がウクライナ侵攻前よりも増加しており、欧米勢による対ロシア制裁が完全に失敗していることが、ブルームバーグより報じられている。

ブルームバーグさんの報道によると、欧米が課した「ロシア産石油60ドル上限」ルールは、G7諸国の企業が寡占する輸送・保険をロシアに提供しないことでロシア石油を格安に保つ狙いがあった。

だが、この制裁によって、石油輸送や海運保険に関して、香港・ドバイを中心としたナゾ事業者がシェアを拡大し、海運メジャーやロイズ保険会社等の寡占体制が崩壊しているとか。

制裁は完全に裏目っており、サウジやUAEの動きと合わせて、訪米勢による石油支配(=ペトロダラー)の崩壊に繋がるのは間違いなさそう。

また、ドイツ・ロシアの関係修復にそびえたつ壁が、軍事版のシェンゲン協定(EU内の自由移動)だ。

これは、アメリカが対ロシアを念頭にドイツ軍を対ロシア最前線のポーランドに駐留させるもので、ロシアが反発している。

この点からも、当分の間、ドイツ・ロシア間の関係修復は不可能で、格安ロシア資源による経済成長でEU盟主に上り詰めたドイツの没落は不可避だ。

なお、「メドベージェフ元大統領は欧州分裂からの第三次世界大戦を予測する」で紹介したように、EUとはロシアの格安資源で一人勝ちした「ドイツ第四帝国」でユーロは「拡大マルク」という状況から、ドイツの没落はEU分裂・ユーロ崩壊に繋がることになる。

なお、アメリカ軍がポーランドに駐留しないと言う点からは・・

  • アメリカの東欧地域からの覇権撤退の姿勢
  • ドイツ・ロシア間の関係修復をさせないという意気込み

・・を感じさせ、ドイツはアメリカ覇権撤退後の東欧を任され、対ロシア最前線に立たされることになることが分かる。

また、ポーランドは先日の選挙でドイツ軍を素直に受け入れそうなリベラル系が勝利するというグッドタイミングだが、それでも反発は大きいんだとか。

というのも、ポーランドが反ロシア・親ウクライナだったのは、「東欧地域における影響力の確保」という目的があったからで、ドイツ軍の受け入れによってその願望が潰される可能性があるからだ。

こうした中で「金・資源本位通貨が迫る中で、ロシアはドルを崩壊へ追い込む」で紹介したように、ポーランドはウクライナ穀物の自国流通を防止するため、ウクライナ穀物の輸入規制をおこなっていた。

それが、今ではウクライナとの国境を完全封鎖し(トラック野郎に封鎖させ)て穀物以外の物流まで止めているほか、国境付近で停滞していたウクライナのトラックを鉄道でウクライナに送り返しているとか。

この国境封鎖はかなりの強硬策と言え、ドイツ軍を受け入れる前にウクライナへの影響力を確保する試みだろう。

ポーランドは常日頃から「(旧ポーランド領の)ウクライナ西部を取り戻す」と公言している点を踏まえると、治安維持等を理由としたウクライナ西部への進駐を認めさせようとしている可能性も考えられる。(ウクライナ戦争が終わり欧州内戦へ、そして第三次世界大戦

また、あのリベラル大国のオランダで、反EU・親ロシアを掲げる右派のウィルダース氏率いるPVVが第一党に躍進した。

オランダがウクライナに約束した22億ドルの支援やF16戦闘機の供与が頓挫しそうだが、それよりもドイツが没落する中で、EUが親ウクライナ・反ウクライナで分裂する可能性のほうが重要だろう。

この点について、NATOのストルテンベルグ事務総長は、「ウクライナからの悪い知らせに備える必要がある」としつつ、武器・弾薬支援&生産能力の拡充を訴えている。

ゼロヘッジさんの記事にあるように、ウクライナ支援によってドイツ軍の武器・弾薬の在庫は2日分にまで減少しており、防衛産業のテコ入れは「今さらかよ・・」感が強い。

だが、ストルテンベルグ事務総長は「ウクライナを支援すればするほど戦争が早く終わることは分かっている」とし、ウクライナの敗色濃厚であることを認めているとは思えない態度を示している。

同じ態度は、ドイツで人気のディ・ヴェルト紙からも読み取れる。

ヴェルト紙は、ウクライナの敗色濃厚以外にも、イタリア・メローニ首相の、

「みんなウクライナの戦略が失敗していることは分かっているけど、ハンガリーのオルバン首相以外、とてもそんなこと言えない・・」

との発言を報じるなど、欧州諸国も負けてるって言えない状況になっていることが分かる。

だが、ヴェルト紙は記事の最後で、ウクライナへの軍事支援を倍増させることが唯一の前進の道としており、NATOストルテンベルグ事務総長と同じことを言っている。

恐らく、欧州諸国(特にドイツ)には、アメリカからウクライナ支援継続の圧力が強くかかっている。

欧州(特にドイツ)はウクライナ(やイスラエル)を支援を強要されることで、ロシア・中国・オールイスラム諸国と対立する構図となっており、「これが第三次世界大戦でなくて何なんなんや」とロシアのドゥーギン氏は指摘する。

さらに、世界の資源の大半を抑えるロシア・中国・オールイスラム等のBRICS諸国との対立を続けることは難しく、EUから離脱する国が出てくる可能性は高い。

以前に紹介した、ロシアのメドベージェフ元大統領の2023年の予測は・・

  • イギリスのEU復帰
  • EU・ユーロの崩壊
  • ポーランド&ハンガリーによるウクライナ西部の占領
  • ドイツ陣営とフランスによる戦争(欧州内戦)

・・というものだったが、ドイツ没落とBRICS陣営との対立の強制に耐えかねる国々の離脱によってEU・ユーロは崩壊していきそうだ。

そして、ウクライナ戦争の後処理と崩壊が重なることで、第一次・第二次世界大戦を彷彿とさせる欧州間の大戦争に・・というのもあり得る感じだ。

なお、アメリカの言いなりとなって亡国の道を歩み始めたドイツだが、ショルツ首相は「イスラエルの安全保障はドイツの国是」と言い切り、パレスチナ支持派の抗議活動を禁止するなど、イスラエル(アシュケナージ・ユダヤ)支援に舵を切ってBRICS諸国とのさらなる対立を招いている。

この理由は「ホロコーストの強い反省」と思っていたが、実はショルツ首相がシオニストorクリスチャン・シオニスト(キリスト教福音派)という可能性が出てきている。

と言うのも、ドイツのヴェルト紙の記事にて、ショルツ首相がユダヤ教徒の男性が着ける「キッパ」を着用している写真が多数掲載されているからだ。

ドイツ首相がユダヤ教徒とは考えにくいため、シオニズムを強烈に支持するクリスチャン・シオニストである可能性が高い。ちなみにドイツのシュタインマイヤー大統領は、EKD(ドイツ福音主義教会)に所属するクリスチャン・シオニストだ。

なお、アメリカを動かす一大勢力となっているクリスチャン・シオニストの目標は、イスラエルを維持すると共に岩のドームを破壊&第三神殿建設ということは「ガザ戦争エスカレートに暗躍するアメリカ」で紹介したとおりだ。

また、オールイスラムとの戦争不可避な目標を掲げるクリスチャン・シオニストの背後には、メーソンの黒い教皇ことアルバート・パイクによる第三次世界大戦への計画も見え隠れする。(4回目ワクチン接種に見るイスラエルの役割とアルバートパイクの計画

となると、アメリカがドイツにロシア対立をやらせるのも、ショルツ首相が進んでロシア対立するのも、全て「クリスチャン・シオニスト」と「第三次世界大戦」とが理由という可能性がある。

こうした中でアメリカは、ロシアとの第三次世界大戦の可能性を口にしたことを、キム・ドットコムさんが指摘している。

国防総省のカービー報道官が、「プーチンがウクライナで戦略的勝利を収めれば、米軍が関与せざるを得なくなる可能性が高い」と発言しているが、ロシア勝利は既に確定のため、ロシアとアメリカの戦争は避けられない・・となりそう。

さらにバイデン大統領は、アメリカvsロシアの第三次世界大戦の可能性を提起したとか。

アルバート・パイクの計画では第三次世界大戦は・・

  • 第三次世界大戦は、イルミナティ・エージェントが、シオニストとアラブ人指導者との間に対立を引き起こすことで誘発される。
  • さらに、この戦争は多くの国々が巻き込まれ、経済的にも疲労困憊となる。
  • その後、世界の完全支配を目的とした未曾有の社会変革が起こる。

と言うもだった。

今のガザ戦争が欧州を巻き込んだ世界大戦となり、アメリカvsロシアの大戦争へと発展していくのかどうか。

各種の報道からは、第三次世界大戦派とそれを阻止しようとする派が拮抗しているようだが・・まずは欧州情勢には注目していきたい。


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