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ハマスvsイスラエルの紛争は中東戦争、第三次世界大戦に繋がる?

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現地時間10月7日早朝に、パレスチナのハマスとイスラエルの間でいきなり大規模な紛争が勃発した。

ただ、テレ朝newsさんが報道じた内容からも分かるように、今回のハマスは一味ちがう。

一味違うのね

いつものドンパチならば、ハマスがガザ地区からロケット弾を飛ばしてイスラエルがそれらをご自慢のミサイル迎撃システム「アイアンドーム」で撃墜して終了、場合によっては若干の空爆報復アリ・・くらいだった。

それがテレ朝newsが報じているように・・

ハマスの戦闘員はイスラエルの支配地域に侵入し、およそ25の地点でイスラエル軍と交戦しているほか、50カ所の拠点を占拠したと主張しています。

イスラエル側では、民間人を含め300人以上が死亡し、少なくとも1590人が負傷しました。

また、ハマスは戦闘員の侵攻で数十人のイスラエル人を捕虜にしたとしています。

イスラエルメディアは、民間人などが拘束され車で連れ去られていると報じています。

・・と、ハマスがイスラエル領に攻め込んだことで、いつもなら犠牲者ゼロのイスラエルで300人以上の死者が出ているほか、軍民数十名が捕虜となりガザ地区に連れ去られたとのこと。

ハマスゲリラがイスラエルに攻め込んだことやイスラエル側に多数の被害が出ている点などは、これまでのイザコザどころの騒ぎではなく、マジの「戦争状態」に突入したことが伺える。

なお、ハマスの攻撃については、相当数の映像が出回っており、ウォール・ストリート・ジャーナルもそれらを簡単にまとめた動画を公開している。

これまでの情報をまとめると、ハマスは3000発以上のロケット弾でイスラエル主要都市部を一斉攻撃しつつ、並行してパラグライダーやドローン、バイク、ボートをフル活用して、数百人規模の戦闘員がイスラエル領内に攻め込んだ。

イスラエル領内の物的・人的被害は大きく、さらにWSJの映像からは多くの人々が連れ去られているほか、ガザ地区ではそれらの人々がボコボコにされそう(ている?)ような映像も含まれている。

イスラエル国防軍も出動しており、パレスチナ側軍・民にも大きな犠牲が出始めているとか。

毎日の記事によると、イスラエル側には250名の死者、ハマス(ガザ)側には232名の死者が出ているほか、イスラエルはガザへの地上侵攻の準備も整いつつあるとか。

まあ、細かな被害状況などは今後明らかになっていくだろうが、いずれにせよ、2014年以来の大規模戦闘となっているのは間違いない。

こうした中で気になるのは、どうしてハマスはこの時期にイスラエルに戦争を仕掛けたのか・・という点だろう。

コレについては・・

  1. このままじゃイスラエル・アメリカにやられてしまうわ。ジリ貧になる前にに攻撃せなアカン
  2. 準備万端整ったで!今がやるときやで!

・・のどちらかだろう。

①だとすれば、アメリカ・イスラエルに追い詰められた末の暴発だし、②とすれば、イスラエルをフルボッコする目途がついたと言える。

さて、開戦理由が①とした場合に気になるのは、イランのライシ大統領が10月1日に、サウジ等のアラブ諸国とイスラエルが国交正常化しようとする動きを懸念していたことだろう。

ライシ大統領は、「シオニスト(イスラエル)との関係正常化はアカンで」とサウジとその取り巻き諸国を批判・牽制していた。

また、ハマスと同じくイラン親分の下でイスラエルを目の敵とするレバノンの政治家&武装組織ヒズボラさんは・・

・・「ハマスがブチ切れたのは、中東にありながらイスラエルと仲良くしちゃおうとする動きが広がっているからやぞ!」として、アメリカの仲介でイスラエルと国交正常化を進めるサウジとその子分(UAEとかバーレーンとか)を牽制した上で、レバノンのイスラエル占領地をミサイル攻撃したとか。

ハマスやヒズボラはイランの軍事・経済支援を受けている点を踏まえると、イランのライシ大統領がサウジ・イスラエルの接近を懸念し、ハマス・ヒズボラが呼応して動いた可能性が考えられる。

しかし、イランやハマスが本気でサウジーイスラエルの国交正常化を懸念していたか・・となると、これはかなり微妙だ。

と言うのも、サウジは、中東覇権を失ったアメリカやサウジ(&ロシア・中国)と仲良くなりたいイスラエルの足元を見た条件を提示しており、アメリカやイスラエルは難色を示しているからだ。

ロイターが報じた「米民主議員団、対イスラエル国交正常化巡るサウジの要求を懸念」の中では・・

 米上院民主党の20人の議員団は4日、バイデン大統領に書簡を送り、政権が模索するイスラエルとサウジアラビアの国交正常化に支持を表明する一方で、仲介役の米政府が合意の見返りとしてサウジとの防衛条約締結などサウジ側の要求に従う可能性に懸念を示した

・・と、サウジはアメリカに対して安全保障(防衛保障)を求めているほか、

原子力の民生利用での支援先進兵器の供給をサウジが要求していることにも懸念を示した。

・・と、核支援と先進兵器類の供給まで求めている。
なお、原子力利用の支援とは、核技術の一丁目一番地とも言える「ウラン濃縮」等の技術をサウジに供与することに他ならない。

サウジがここまで高飛車な条件を提示する理由は、「ウクライナ危機でロシアに寝返るサウジとUAE 黒幕はイスラエル」等で紹介したように・・
  • イランの影響力の強いシリアやイラクから撤退し、両国をサウジと仲が悪いイランの覇権下に押し込もうとした。
  • イスラム教の守護者を自認するサウジを無視して、イスラム教の聖地でもあるエルサレムのイスラエル帰属を支持した。
  • トルコのサウジ領事館内でサウジ人ジャーナリストのカショギ氏が殺害された件について、首謀者がサウジのMbS皇太子と暴露してサウジ・トルコ関係を破壊
  • サウジにイエメン内戦に介入させて見捨てただけでなく、フーシ派のサウジ油田へのドローン攻撃も防がなかった。

・・といった経緯でアメリカとの関係が悪化していることに加えて、サウジはロシア・中国陣営入りして仇敵イランと関係正常化したほか、ペトロダラーまで捨てて「離米」が完了しているため、アメリカのご機嫌を伺う必要が皆無ということがある。

つまり、サウジの高飛車条件とは「アメリカがワシのクツの裏舐めるなら考えてやってもええで」と同義であり、アメリカが飲めるものではない。

さらに、サウジを実効支配するムハンマド・ビン・サルマン(MbS)皇太子は、「イランが核持ったらワシらも持つで」と公言して憚らないが・・

・・IAEAのキビシイ核査察を受ける続けるイランが核兵器開発していないことは明らかで、それは欧州勢がイラン核合意(JCPOA)を復活させたがっていた点からも確実と言える。(イラン核合意は原油価格の高騰と中東戦争の引き金になる

なので、サウジの「イランが核持ったら(絶対持たない)ワシも持つもんね」発言とは、「アメリカは早く核技術よこせ、それで核兵器開発しちゃうもんね」と同義だ。

これと連動して、9月29日にカタールがイスラエルに対するIAEA査察を提案した。

イスラエルは公式には核保有していないことになっているが、実際には数百発の核兵器を保有していることは常識だが、アメリカは黙認している。

つまり、サウジとカタールの動きはセットだ。

サウジはIAEAの核査察を受け入れつつ核開発を進め、それを口実にイスラエルに査察の受け入れを迫って核兵器保有を「公にする」ことが目的と考えられる。

つまり、イスラエルはこの条件(サウジの核開発)を受け入れることは出来ない・・ハズだが、イスラエルはサウジのウラン濃縮を認めるんだとか。

イスラエルが本来は自殺行為となるサウジの核開発を認める動きから、サウジと国交正常化する目的は、対イランではないことが分かる。

そもそも、サウジ親分は既に「離米」した上に、中国の仲裁でイランと関係正常化しているので、今さらイスラエルがアメリカの仲裁で関係正常化しても何の意味もない。

となると、イスラエルはの目的は、サウジ親分を通じてロシア・中国と仲良くなり、イランとの仲を取り持ってもらうことが目的と考えられる。

そうなれば、核兵器保有は不要となる。IAEAドンとこい(Don’tコイ?)と言ったところだろう。

こうして見ると、イランがサウジとイスラエルの接近を懸念した・・と言うのはあり得ない。

つまり、ハマスがイスラエルを奇襲したのは②の「イスラエルをヤル時が来たやで」となる・・のだが、ハマスの親分のイランが、わざわざイスラエル攻撃を認めるかは疑わしい。

それに、イスラエル諜報機関モサドの元長官が、CNNの取材に対して「いや~、ハマスの攻撃は想定外やったわ」と話している点は気になるところ。

モサド元長官のエフライム・ハレビ氏は、CNNに対して・・

  • ハマスが3000を超えるミサイルを保有しているとは思わなかった
  • 前代未聞の数を打ち込んできた
  • 部隊が越境攻撃してくるとは思わなかった。

・・と、何もかもが想定外でハマスの動きを察知できなかったとして、全世界にポンコツぶりを見せつけている。

しかしながら、ハマスは2021年にも11日間で4000発以上のロケット弾を発射しているため、今回の3000発~5000発程度のミサイル保有は当然と考えるべきだし、イラン製の中距離ミサイルや対戦車ミサイルの保有も報じられていた。

また、今回のハマス攻撃は、その周到さから相当前から準備されていたのは確実で、世界最強のモサドさんが「何も知らんかった、想定外」というのはあり得ない。

この点については、ゼロヘッジさんからも疑問を呈する記事が出ている。

ゼロヘッジさんの記事によると、モサドがハマスの奇襲攻撃を予見できなかったことに対して、専門家から疑問の声が上がっているほか、ハマスが易々とイスラエル国境を通過したことについて、軍内部からも疑問の声が出ているとか。

これらの点は、イスラエル(モサド)が「知ってて敢えてやらせた」ことを物語っており、ハマスは「やらされた」可能性が高いと見るべきだろう。

しかし、イラン親分が許可しない攻撃をハマスさんが決行するのか、またその資金は誰が負担したのか・・という点について、実は、ハマスはイスラエルが作り上げた組織だったという点を踏まえると、全てが繋がる。

これは、アメリカのインターネットメディア「インターセプト」が2018年に報じたもので、ニューヨーク・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルと言った超大手メディアからも同様の内容が報じられたものだ。

さて、この記事の概要だが・・

  • 1980年代初頭にガザのイスラエル軍総督を務めたイツハク・セゲブ准将は、NYTの取材に、PLO(パレスチナ解放機構)内部でファタハ等に対抗する勢力として、パレスチナのイスラム主義運動に資金提供したと語った。
  • 元イスラエル宗教担当職員アヴナー・コーエン氏は、WSJの取材に、「ハマスはイスラエルが作ったもの」としたうえで、占領地域を分断統治するために、パレスチナ世俗主義者の対抗勢力となるイスラム主義者を支援したとした。

・・というもので、PLO(パレスチナ解放機構)リーダーのアラファトの力を弱体化するために、イスラエルは過激派ハマスを育成した。

このようなルーツのハマスが、モサド関係者からイスラエル奇襲攻撃を唆された可能性は充分に考えられる。

つまり、イスラエル国内では・・

  1. アメリカ覇権亡き後の中東での生き残りをかけて、ロシア・中国陣営に接近してイランと和解!
  2. 断固たるイスラエル、アメリカを巻き込んで中東戦争に突入する覚悟!

・・という、二つの戦略があり、常識的には①だが、イスラエルは中東の一国家としてパレスチナ問題への大幅な譲歩が条件となる課題があった。

折しも、「アメリカが世界で仕掛ける戦争の目的はドルの崩壊?」等で紹介したように、イスラエルではシオニズムに燃える極右政党「宗教シオニズム」が連立与党となっているほか、モサドの暗躍によって、極右のベングヴィール氏が動かせる民兵組織(国家保護対)が誕生するなど、動かないイスラエル軍の代わりに中東戦争をおっ始める準備が整いつつあった。

つまり、極右の目を誤魔化すために、サウジとの国交正常化を通じて①をやろうとしたところ、モサドはハマスを動かして強制的に②へ・・・ということになろうか。

なお、アメリカはイスラエルに中国と距離を置くように迫っていた。

中東で親米国家だったサウジ・エジプト等の国々は、離米&ロシア・中国陣営入りしてイランと関係を改善し、「オールイスラム」で団結しつつある中で、中国はイスラエルにとって、イラン関係を仲裁してくれる可能性がある超重要な国だった。

つまり、アメリカさんは自らの軍事覇権を縮小・撤退する中で、イスラエルにイバラの道を歩ませようとしていた。

今回のハマス奇襲攻撃は、モサドだけでなくアメリカも後押ししていた可能性もある。

さて、今回のハマス奇襲攻撃は、第四次中東戦争(ヨム・キプール戦争)になぞらえられる。

第四次中東戦争は、1973年10月6日にエジプト軍の全軍突撃で幕を開けたが、ヨム・キプール(贖罪の日)の攻撃で油断したイスラエルは劣勢スタートとなった・・というものだ。

イスラエルにとって、今回のハマス奇襲は第四次中東戦争と並んで9.11やパールハーバー並みの悪夢と言われる。

まあ、日本軍の真珠湾攻撃をアメリカ軍は事前に知ってたが、第二次世界大戦に参戦するために、敢えてやらせたのは歴史的事実だし、9.11もテロ戦争開始のために見逃された・・。

そして、イスラエルのネタニヤフ首相は「ハマス潰し」と、1973年第四次中東戦争以来初めてとなる正式かつ合法的な「宣戦布告」を発した。

既に、ガザ地区は完全封鎖され、水道などの基本インフラも止められたとのことで、イスラエル軍のガザ侵攻は避けられそうにない。

これに油を注ぐのが、ウォール・ストリート・ジャーナルが報じる「イランの関与」で、イランを巻き込んだ中東戦争に発展する可能性が見え始めている。

WSJの記事は有料版だが、代わりにゼロヘッジさんがその内容を報じている。

それによると、WSJはハマス・ヒズボラ情報筋の話として・・

  • 今回のイスラエル奇襲計画はイランの支援を受けていた。
  • 先週の月曜日(10月2日)のベイルート会合で、イランからGoサインが出た。

・・ことを報じている。

確かに、モサドやCIAに知られずに大量の兵器類を調達したり、軍事訓練するのは不可能なので、イランの関与は疑われるところではある。

ただ、前述のように、モサドが「ハマスの攻撃想定外!予想外!」であるハズがなく、実は知っててやらせたとなれば、イランは無関係で冤罪だ。

今のところ、アメリカ政府は「この情報は未確認やで」としているものの、主要メディアはイラン非難のストーリーを構築しており、(事実とは無関係に)イランへの攻撃シナリオの可能性が高くなっていると考えるべきだろう。

つまり、イスラエル軍のガザ地上侵攻に留まらず、中東戦争にエスカレートする可能性は極めて高くなっている・・のだが、ヘタをすれば第三次世界大戦に繋がる可能性も懸念される。

と言うのも、ハマスがイスラエル領内で暴れて、人々を連れ去る動画が出回っているからだ。

一例だが、予備兵士を目の前で射殺された妹弟が泣いている場面など、数多くの凄惨なシーンがネット上に出回っている。

この他、ガザ地区に連行後、パレスチナ民衆にボコられかけてハマス戦闘員が守っているなどの映像も流れており、ガザに連れ去られた人々が民衆にリンチ殺害されたことを伺わせるものもあった。

また、イスラエル南部の砂漠地帯で開催されていた音楽フェスに、ハマスのパラグライダー部隊が突入して、フェス参加者が多数殺害・連れ去られたとか。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、このフェス会場で250名以上の死亡が確認されたとか。

この人質の中には、30才のドイツ人女性も含まれており、トラックで連れ去れられた後に裸の流血遺体となっている様子が確認されている。

また、イスラエルとガザ国境付近の都市キブツで発見された100体以上の遺体のうち11人はアメリカ人と確認され、さらに多くのアメリカ人が監禁されている可能性があることをバイデン大統領が直々に発表した。

アメリカもドイツも、自国民を誘拐・殺害が確実で「ガザから自国民救出」という国家の義務を果たす必要性が出てきている。

ウクライナ戦争のように、カネ・武器支援だけに留まらず、イスラエルと共にガザ侵攻からのイラン攻撃となるかもしれない。

残忍な流出映像は、パレスチナ側の恨みの深さを示すと共に、イスラエルやアメリカが引くに引けない状況を作り出している。

ハマスはこれら映像が出回らない方が有利であることに間違いはないのだが・・やはり、モサドパワーか。

しかし、モサドがわざわざ中東戦争を仕掛ける理由は何か・・と言う点については、「4回目ワクチン接種に見るイスラエルの役割とアルバートパイクの計画」で紹介した「アルバート・パイクの予言」を思い出させる。

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アルバート・パイクとは「メイソンの黒い教皇」の異名を持つフリーメイソンのエライ人で、世界統一政府の樹立を目的とした三度の世界戦争を含む計画(=アルバート・パイクの予言)を策定し、第一次・第二次世界大戦はこの計画どおりに実行されたことは以前にも紹介したとおりだ。

教科書が絶対に教えない 闇の世界史(ウィリアム・G・カー 著)

そんなアルバート・パイクが計画する第三次世界大戦は・・

  • 第三次世界大戦は、イルミナティ・エージェントがシオニストとアラブ人指導者との間に対立を引き起こすことで誘発される。
  • さらに、この戦争は多くの国々が巻き込まれ、経済的にも疲労困憊となる。
  • その後、世界の完全支配を目的とした未曾有の社会変革が起こる。

・・と言うもので、中東アラブ vs イスラエルの中東戦争に欧米諸国が参戦して第三次世界大戦となり、経済・金融システムが全面崩壊して「グレートリセット」する計画となっている。

ここで気になるのが・・

シオニストとアラブ人指導者との間に対立を引き起こすことで誘発

・・の部分で、これまで敵役と見られてきたイランは「ペルシャ人」国家であって「アラブ人」国家ではないため、アラブ諸国が追随しない可能性が高かった。

また、紀元前538年に、アケメネス朝ペルシャのキュロス2世が新バビロニアを滅ぼし、ユダヤ人を「バビロン捕囚」から解放した歴史から、一般ユダヤ人の感覚として「イラン人憎し」は無いと言われている。

さらに、サウジやUAE始めとする中東のアラブ国家は、サイクス・ピコ協定(英仏のオスマン帝国分割の秘密協定)等で誕生した人工国家であり、民族自決や歴史も無く「アラブ人指導者」のカリスマは無い。

アルバート・パイクの予言は成就しないかも・・と思っていたが、中東でイスラエルに殺されまくっている「パレスチナ(ハマス)」が「シオニスト(イスラエル極右)」と対立となれば、アメリカ嫌いのアラブ諸国民の支持も高い。

また、イスラエル自信はアラブ諸国やイランと和解したがっていたと思われるが、それはイスラエルが、世界を巻き込んだ第三次世界大戦を誘発する「捨て石」となることを避けたかったからなのかもしれない。

いずれにせよ、アルバート・パイクの予言は、急速に実現性が高まっている。

こうした中で、アメリカはイスラエルへの強固な支持を打ち出した。

あのトランプやRFK.jrもイスラエル批判は出来なかったので、この支持は想定内だ。

さらに、アメリカは軍事介入については確約していないものの、空母打撃群を展開したほか、イスラエルへの軍事支援を開始したとか。

アメリカさんは火に油を注ぎ始めており、停戦に動く気配は無さそうだ。

なお、このところの中東情勢は、「アメリカが世界で仕掛ける戦争の目的はドルの崩壊?」や「ウクライナ戦争の終結と中東戦争の開戦によって米ドルは崩壊する」で紹介したように・・

  • シリアではイラン支援を受けた民兵組織(ヒズボラ)が駐留米軍にロケット弾発射
  • これまで親米vs反米で分裂していた中東諸国は、中国の仲裁でまとまった。
  • 中東は非米(反米)で一本化、中東覇権はアメリカから中国・ロシア陣営へと移行
  • イスラエルでは、モサドの協力で極右ベングヴィール氏の意のままに動く民兵組織の創設が決定
  • イスラエルは、ヨルダン川西岸地域を完全にイスラエルに併合する方向に動き始めた??
  • アメリカ・イラン間で、タンカー拿捕合戦、イランの原油・天然ガスをアメリカが差し押さえる動き

・・と急速に緊張が高まっており、何かの弾みで収拾がつかなくなる可能性は高まっている。

また、アメリカが勝手占領を続けるシリア情勢も不安定化しつつある。

米メディアのクルイドルによると、シリアではアメリカがクルド人武装勢力を鍛え上げており、シリアーイラクーイラン間へのアクセスを制限しようとしているとか。

一方で、シリア、イラン、ロシアが共同で、アメリカ軍のアル・タンフ基地への地上攻撃の準備をしているとか。 

戦禍は、アメリカを巻き込んでシリアまで拡大するかもしれないし、イスラエルも否応なく巻き込まれ、ロシア・中国陣営と対立していくことになるかも。

さて、今回のハマス奇襲攻撃は第四次中東戦争と類似点が指摘されているが、1973年10月6日に勃発した第四次中東戦争では、アラブ諸国は「産油国が圧力をかける」作戦を実行した。

1973年10月16日に石油価格は70%値上げされ、さらにイスラエル軍が占領地域から撤退するまで、毎月5%以内の石油生産量の削減が打ち出されたほか、イスラエル側の国々への禁輸措置も仄めかしたことで、石油価格は半年で4倍になった。

WTI日足チャートを見ると、今のところは83ドル→87.45ドルくらいの上昇幅で済んでいるが・・

20231010WTI日足チャート

・・今年は第一次石油危機から50年の節目の年であると共に、1973年10月6日に第4次中東戦争が勃発、ハマス奇襲攻撃は10月7日という何かを感じさせる日付となっている点には留意したい。

超絶インフレとなりそうな中で、JPモルガンのダイモンCEOは、金利7%とスタグフレーションに警鐘を鳴らす。

この話は、ハマス奇襲攻撃の前のものだが、世界の不確定要素(戦争とか)によってインフレが止まらず、アメリカの政策金利7%とスタグフレーションというの最悪シナリオが警告されている。

ダイモンさん、知ってて準備万端??

また、これまで原油価格を抑えこんできたアメリカのSPR(戦略石油備蓄)残量は、わずか17日分と史上最低となっている。

これは、1990年以降の平均量(約33日分)の約半分なのだが、 OPECが日量150万バレル超の自主減産を再確認した、世界有数の産油国ロシアの石油輸出は制限され、中東はキナ臭い・・というなかで、あまりに心細い状態だ。

だが、欧米諸国はウクライナに続いて心を一つにした。

これは・・アメリカもドイツも、気がついたらイランと戦争して、超絶インフレで死亡しすることになるかもしれない。


最後まで読んでくれてありがとう!