原田武夫氏が「IISIA連続講座」として、5月6日にYoutubeにアップロードした「資産防衛について考える」という動画の中で、この5年のうちに「資産」が全く意味のない時代となるので、資産防衛は不要であると語った。
資産の意味が無くなる理由は、新型コロナ禍への経済対策として世界中で莫大なマネーがバラまかれたことで、貨幣価値が大きく棄損されることを挙げている。
バブル到来と貨幣の崩壊
確かに、新型コロナ対策として世界中で都市封鎖(ロックダウン)が実施され、その結果実体経済に急ブレーキがかかった。余談だが、ロックダウン解除とともに感染も再拡大することから、ロックダウンにほとんど意味は無い。
実体経済の停止の余波は金融市場にも波及した。今年2月~3月には株価の暴落・債券金利の急上昇が起こり、金融危機待ったなしの状況となった。
そこから今までに、株価は50~60%近く戻しているが、それはFRBや日銀など先進諸国の中央銀行が、無制限QEで株式・債券市場を買い支えているためだ。
「景気回復期待ガー」「経済対策ガー」とは、上がった理由の後付けに過ぎない。
そもそも、アメリカの失業率15%、非農業部門雇用者数△2000万人という規格外の数字に、回復期待も何もないだろうし、市場がほぼ無反応ってのもおかしいだろ。
今後、第二四半期(4月~6月)の決算やGDPは壊滅的な結果となることが確定しているし、失業者や企業倒産は今後も増え続ける。
つまり、実体経済・金融市場ともに、今後も暴落・崩壊のリスクを常にはらみ続ける。特に6月以降はアヤシイ。
しかも、新型コロナは第二波・第三波もあると言われているし、スペイン風邪の例に習えば第二波の方が毒性が高くなる可能性もある。今後も、いつロックダウン再開になるかも分からない状況にある。
債券・株式市場が暴落するならFRBや日銀はすぐさま買い支える必要があるし、給付金や企業支援が必要なら、財源の赤字国債はFRBや日銀が買い支えることになる。もちろん、第二次アベノマスク代も日銀が立て替える。
FRBや日銀が実体経済・金融市場を買い支えるための「原資」は、無限QE(=造幣による債券買い支え)だ。
そこで生みだされるカネは莫大な額で、特に実体経済へのバラまきにより、流通するカネが急増する。こうした一連の対策により過剰にマネーの量が増加することで、貨幣価値が棄損されると言うことだ。
原田武夫氏が言うところでは、今は経済がシュリンクしているから気が付かないだけて、来年には資産バブルで皆がカネを使うようになる。そうなると、市中にカネが回り始めるのでインフレになるが、日銀のマネー回収が追い付かないため、インフレが進行して紙切れになるということだ。
つまり、貨幣価値が棄損するほどのハイパーインフレは、資産バブルが来ることが前提となっている。
資産バブルについては、原田武夫氏がアップしている「世界丸ごとBird’s Eye」で語られている。
この動画の中で、かつての日本のバブルが起こったのは実体経済が好調だったからではなく、金融資本が集中した結果だと明らかにされている。
コロナ禍が全然大したことなかった日本は、世界から資金が集まりやすい状況となりつつあり、これがバブルの再来を招くとの予測だ。
余談だが、バブルの前には「かつての国策企業」が急上昇する傾向があるとのことだ。90年代のバブルは新日鉄だったが、今度はどの旧国策企業が上がるのか。それは日本の”ナショナルフラッグ”なのではないかとの声も・・・。
ここまでをまとめるとこうなる。
これから日本に資金が集中
↓
資産バブル
↓
みんながカネを使うようになる
↓
日本のマネー過剰がばれる
↓
制御不能なインフレへ突入。通貨価値が大きく棄損
さて、通貨価値が大きく棄損されるにあたり、流通マネーが過剰となることが前提だ。
原田武夫氏いわく、MMT(現代貨幣理論)や給付金(事実上のベーシックインカム)の必要性が喧伝され、QEのカネが金融市場だけでなく、実際に市中に行き渡るようにしたことが、通貨価値の暴落を招くと指摘している。
さらに、この過剰マネーの状況を作る方便として、パンデミックが使われたとも指摘する。
また、バブル崩壊後の状況として、原油市場やワイマール共和国が例に出された。
原油について、1993年以降、原油先物市場において原油価格が吊り上げられてきた。ところが、金融市場の資金が手を引いた結果、実需のみの取引となったため暴落し、先月は先物市場でマイナス価格となった。
また、ワイマール共和国(第一次大戦後のドイツ)では、有名なハイパーインフレが発生した国だ。1914年に1ドル=4.2マルクが、1923年末には1ドル=4兆マルクを超え、ドイツ国内でハイパーインフレを招いたものだ。
原油のようなことは「全方位で起こる」とのことなので、モノは資産価値が無くなる。そして現金はハイパーインフレで価値が無くなる。何を持っていても「資産」の意味が無くなる。ぴえん。
資産バブル崩壊後の世界 暗号通貨
短いバブルで浮かれた後は、ハイパーインフレで通貨の価値が地に落ちる時代が到来する。
だが、日本円が崩壊するような事態となれば、日本と同様にカネを刷りまくっている欧米も危ない。はっきり言って、世界中のメジャー通貨の価値が棄損された状況となるだろう。
つまり、第二次世界大戦後のブレトンウッズ体制は完全に崩壊する。
では、その後の世界はどうなるのか。
原田武夫氏は、現預金が資産としての意味を無くした後に登場するのは「暗号通貨」と予測している。
ただし、暗号通貨は「価値の尺度」であり「交換手段」として使うことが出来るが「価値の保存」は出来ないとのことだ。単に交換するよりも、仮想通貨を媒介した方がいいってことか?
古今東西、通貨の役割は「価値尺度」「交換」「価値の保存」だ。保存できない=貯蓄できないということだろうか。ここのところ、イメージ出来ない。
そういえば、昨年4月に、2024年に日本の紙幣デザインを一新するとの報道があった。一万円札が渋沢栄一になるアレだ。何故、5年も前にアナウンスするのか不思議だったが、まさかの「暗号通貨イメージ」として頭出しか!?
支配ツールとしての暗号通貨
暗号通貨といえば、アメリカの著名な予言者ジョセフ・ティテル氏の2020年頭予言にこんなものがあった。以下は、ブルーオーブさんのブログからだ。
中国がすべてのデジタル通貨を支配しようとする。
中国はすべての悪が凝縮されている場所。
(世界の工場になって、製造したものをアメリカやその他の国に送ってきたがそれ自体は悪いことではない。)中国がもっとも闇に近いところにいる。
デジタル通貨がデジタル版のゴールドになる。
それはすでに始まっているが、ビットコインではない。いずれ、ビットコインは暴落する。現金を使おう。できるだけ現金を使おう。
デジタル通貨を使えば、それだけ彼らが支配しやすくなるということ。
デジタル通貨を使わずに、現金を使おう。
確かに、中国は中国人民銀行がデジタル人民元の推進を明言し、実際にテスト使用にこぎつける一歩手前との報道が半年以上前に出ている。それから進んでいないのが気になるが。
だが、それより気になるのが「彼らが支配しやすくなる」の点だ。
この点について、陰謀論ぽくなってしまうが、原田武夫氏の言う「根源的階層」による、人類を統べる世界統一政府構想があると言われている。
その支配ツールの一つが、暗号通貨(デジタル通貨)なのだろう。
中国は先行しているようだが、世界の支配者層とは異なる路線であり、実用化にはこぎつけていないようだ。この辺りは、中国と暗号通貨(デジタル通貨)実用化競争が繰り広げられているのだろうか。
また、謎のツイッターアカウントもこの点でいくつかツイートしている。いくつか紹介する。
労働はもうオワコンでは…
確実にくるベーシックインカム
まで寝てなさい。。人間はRFIDチップ入れて
そのチップの中に定期的に国からお金が振り込まれるのだから逆にRFIDチップを入れないなら
お金も貰えないし、買い物も身分の証明もできない
さらに、これに続き、未来では人々の手にチップが埋められており、チップ内に、ナンバーや個人情報、デジタル通貨情報等が記録されていることがツイートされていた。
なお、そのころには、地球の人口は10億人まで減っており、世界政府が樹立されているほか、言語や宗教も1つになっているとのことだ。ちなみに、世界政府予測は96%当たるとのことだぞ。
なお、通貨の統一については、このカードを表すツイートをしている。
これから世界で起こることが予測されているということで有名な「イルミナティカード」だ。
このカードの一番右の魚は¢(セント・米)の図柄がある。その魚を食べようとしているのは$(ドル・米)、さらにそれを£(ポンド・英)、そして¥(円・日本)の魚が食べようとしている。
そして、¥(円・日本)を食べようとしている魚の図柄は見えないが、三角形の目がイルミナティの「プロビデンスの目」を表していると思われる。イルミナティカードだしね。
と言うことで、支配者層はある段階で世界中の通貨を崩壊させ、代わりに世界統一仮想通貨への移行を狙っているということは十分考えられる。日本円が食われるのは、世界統一暗号通貨か。
では、中国が支配者層に対抗しているから正義かと言うと、そうでもない。結局のところ、コロナを理由に独自の監視システムの構築を急いでいるようにしか見えないからな。
中国では3月頃から徐々にロックダウンが解除されていった。そして、新型コロナ発症の地でもある武漢市でも、4月8日にロックダウンが解除された。武漢市は、1月23日に封鎖されて以来、2ヶ月半ぶりの解除とあって、解除早々に多くの武漢市民が市[…]
支配者層は、世界支配の手段として暗号通貨(デジタル通貨)の実現を図るべく、パンデミックを活用して資産バブルからの「通貨崩壊」を仕掛けているのだろうか。
パンデミックが起こることは、原田武夫氏も謎のツイッターアカウントも事前に知っていた。やはり、パンデミックは支配者層により仕組まれたものだったのだろうか。
原田武夫氏の資産防衛の話から色々考えてみた。
最後まで読んでくれてありがとう!