原発事故

中国の台山原発で、放射性物質を含むガス漏れ事故発生!?

原発事故

中国の台山原発で、放射性物質を含むガスが放出されたとか。

この台山原発は、75億ドルもの建設費をかけた「欧州加圧水型炉(EPR)」と言う第三世代プラスに属する最新の原子炉で、2018年12月15日に運転を開始した。

原発先進国フランスの、フランス電力子会社の原発企業「フラマトム社」が建設し、現地合弁企業が運用に当たっている。

「原子炉」そのものの基幹技術を日本がアメリカから譲り受けていないのと同じで、中国共産党も根幹技術までは関われていないと思われる。車に例えれば、アメリカ製のエンジンで車を作ることは出来る・・と言ったところか。

なお、この台山原発は、香港から直線距離で約130キロ。何かあれば、香港マカオだけでなく深圳(シンセン)も終わる。

日本で原発事故と聞くと、どうしても福島第一原発を思い浮かべてしまうが、今回の中国の原発と福島第一原発は、全く異なる原発と言って差し支えなかろう。

原発の世界も日々進歩しており、1970年代初頭に稼働した福島第一原発は「第二世代」の原発、中国の台山原発は「第三世代プラス」の最新型だ。

福島第一原発は、日本の原子炉の中でも原始的な「沸騰水型軽水炉(BWR)」と呼ばれるタイプのもので、原子炉内で水を沸騰させ、その蒸気でタービンを回し、さらに蒸気は冷却されて再び原子炉に戻るという構造だ。

構造は単純だが、炉内で放射性物質をたんまり含んだ水(蒸気)があらゆる場所を循環するので、どこか一部でも破損すると、放射性物質が漏れ広がってしまう。

一方、中国の台山原発のベースとなっている加圧水型軽水炉(PWR)は、原子炉内の水とタービンを回す水(蒸気)は別系統の配管となっており、タービン等は汚染されない。なお、原子炉内の水は数百度でも沸騰しないよう圧をかけているから加圧水だ。

ただし、このタイプの原発でも、炉内部に問題が生じれば、放射性物質は漏れ広がるのは言うまでもない。

さて、今回の事故が発覚した経緯は、読売の記事が分かりやすい。

読売報道によると、フラマトム社がアメリカ・エネルギー省に「切迫した放射性物質の脅威」を警告しつつ支援を求める書簡を送ったとのことだ。

普通に考えて、原発先進国のフランスがアメリカにヘルプコールしたということは、単なるガス漏れ(放射性物質含む)どころではなく、格納容器のドライベントを要するような深刻な事故(メルトダウン!?)か、その恐れがあったことが疑われる。

少なくとも、無視・隠蔽可能なレベルを超えた事態であり、フランスの責任にされたくないマクロン大統領がヒヨってアメリカに泣きついたように見受けられる。

さらに、フラマトム社は、中国共産党政府が原発の稼働停止を避けるため、施設外の放射線量の基準値を緩和している可能性を指摘したとか。

様々な報道を総合すると、原発に何らかの異常があったため、現地の合弁企業が放射性希ガスを大気中に放出したことは事実で、中国当局は基準値を緩和した上で「基準値内」としているということになる。

まあ、日本でも福島第一原発事故の時に、基準値が色々と変わった前例はあるし・・・その時々の状況に応じて現実的な基準となるのは仕方ないとするか、隠蔽とするか。

ただ、切迫感のある報道とは裏腹に、アメリカやフランスの対応は落ち着いている。

特に、アメリカ政府は1週間も状況を確認した上で「危険レベルには達していない」と判断しており、全く重大視していない。

このアメリカの態度からは、格納容器内の圧力増加など何らかの異常があり、意図的なベントをした可能性はあるものの、放出量も限られており「大したことない」というように見受けられる。

また、基準値を緩和してはいるものの、運転は継続しているので、放射性物質が漏れ続けてもおらず、放出量も大したことは無かったのではないか。

つまり、本当にヤバい異常は起こっていないと思われる。

となると、本来なら中国共産党政府が適当に隠蔽して終わるレベルの事故だったが、フラマトム社やメディアが勝手に大騒ぎしたと言うことになる。

その背景には、新型コロナの起源が武漢ウイルス研究所からの漏洩となりつつあるのと同じで、意図的に中国共産党を追い込むためのプロパガンダがあったと考えられる。

そうなると、アメリカもこの報道に乗っかって、大騒ぎしても良いような気もするが・・アメリカも複雑な立場だから出来なかったぽい。

以前に、「【原田武夫】新型コロナの真実とは ロシアでは死者数が急増」で紹介した以下の動画。

この動画で原田武夫氏は、原子力分野はアメリカ、生物兵器はイギリス、化学兵器分野はドイツが仕切っていることを述べていた。

この原発事故の件にアメリカが乗ってこなかったのは、世界の原子力をアメリカが仕切っていることと無関係ではないだろう。

多分、「原発はアメリカにとって大事なものなんや。気にせんといてや・・」というのがアメリカの本音なのかもしれない。

この辺りは、Dr.苫米地英人氏の「原発洗脳 アメリカに支配される日本の原子力」に詳しい。

原発洗脳 アメリカに支配される日本の原子力(苫米地英人 著)

商業用原子炉の核燃料は、有事の際には短時間での核兵器転用が可能であり、日本などアメリカチームの原発とは、アメリカ軍の核兵器のためのウラン備蓄基地という位置付けだとか。

福島第一原発の事故の際に、米軍介入がチラついたのもこのためで、東電の手に負えないなら、本来の持ち主である米軍が対応する・・そんな意味合いだったとのこと。

こうしたことを踏まえると、「せっかく福一がアンダーコントロール(嘘)なのに、余計なことすんな」というアメリカの本音も見える。

中国の台山原発に、米軍が介入した形跡は報道からは見えてこないので、おそらくは軽微な事故だったのだろう。Dr.苫米地の著書によると、福一は米軍が介入したようだしな。

いずれにせよ、非常に気になるニュースなのは間違いないが、情報が少ないし正確な状況は分からない。

実は危機的状況が継続しており、放射性物質が偏西風に乗って日本へ飛んで来きて、日本国内のモニタリングポストが突然危険値を示すなんてこともあり得る。

そして、それこそが新型コロナ武漢起源説に加えて、新たに中国共産党政権を追い詰めるネタとして使うことも・・。


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