韓国と北朝鮮

【朝鮮半島】韓国さん、半島統一を目指してレッドチーム入りか!?

韓国と北朝鮮

ここ数日、にわかに朝鮮半島情勢が騒がしい。

言うまでもなく、韓国・アメリカが不仲になるとともに、韓国・北朝鮮・中国との蜜月を報じるニュースが連続で出ているのだ。

まずは朝鮮日報日本語版から、韓国がハリス駐韓アメリカ大使を非難したことを報じている。

韓国与党・政府・青瓦台、米大使に「朝鮮総督」総攻勢

韓国大統領府と政府、与党は17日、米国のハリス駐韓大使に対する「総攻勢」を開始した。前日にハリス大使が南北協力事業について「米国と協議しなければならない」と発言しブレーキをかけたことについて、「主権」という言葉を使って遺憾の意を表明したのだ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が新年の辞を通じて北朝鮮関連事業を積極的に進める意向を明らかにしたことで、「非核化と歩調をあわせるべき」とする米国との衝突が表面化したとも言える。

韓国大統領府は17日「(ハリス)駐韓米国大使が駐在国大統領の発言と関連して、メディアの前で語った内容は非常に不適切だ」と批判した。大統領府のある関係者は「南北協力に関する部分はわが国の政府が決める事案だ」と釘を刺した。

韓国統一部(省に相当)の李相旻(イ・サンミン)報道官は「対北朝鮮政策は大韓民国の主権にかかわるもの」と述べ、また与党・共に民主党で最高委員を務める薛勲(ソル・フン)議員は「大使は朝鮮総督なのか」と発言した。母親が日本人で米海軍提督出身でもあるハリス大使を「朝鮮総督」と呼んだのだ。与党を支持するネットユーザーの間からは、ハリス大使を「チョッパリ(日本人の蔑称)混血人のグンパリ(兵士の俗称)」「米国籍の倭寇」など侮辱的な言葉で非難する声が相次いだ。

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このような米国のブレーキにかかわらず、韓国政府は独自に北朝鮮関連事業を進める考えであることもわかった。

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要するに、韓国が非核化を前提としない南北協力を加速することに対して、アメリカの駐韓大使ハリス氏が米国と協議するようクギを刺したところ、韓国がエライ怒っているというものだ。

韓国の反応はちょっと度が過ぎているような気がするが・・・。同盟国の大使を人種差別的に侮蔑しており「米韓同盟解消」まで言われて出す始末だ。

だが、韓国がアメリカと対立している事案はもう一つある。

韓国は、アメリカからホルムズ海峡の安全を確保する有志連合への参加を要請されていたが、その対応として、韓国軍を派兵するが有志連合には加わらないとした。

以下はハンギョレ日本語版からだ。

政府、ホルムズ海峡「独自派兵」へ

ホルムズ海峡への派兵について、米国が主導する護衛連合には参加せず、独自に活動する方向で政府が調整していることが19日に明らかになった。

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政府は、独自派兵を公表する前にイランに決定内容を説明するという。

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政府の派兵決定について一部からは、文大統領の南北協力進展構想に対する米国の協力を誘導するとともに、防衛費分担金交渉で韓国の同盟に対する寄与を強調する効果を期待したのではないかという観測も出ている。

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韓国は原油輸入を中東に頼っているが、中国が支持しているイランに敵対しないよう、かなり気を使っていることが伺える。

香港や台湾で、中国の取り込みに対する抵抗が起こっていることとは対照的だな。

この状況を受けて・・・と言うわけでは無いだろうが、アメリカが動いた。以下は中央日報からだ。

韓半島近隣に米原子力空母3隻集結…「北・イランが問題起こせば対応も」

米国が原子力空母「セオドア・ルーズベルト」(CVN-71)をインド太平洋に派遣した。インド太平洋とは西部太平洋からインド洋にいたる第7艦隊の作戦区域。韓半島(朝鮮半島)がここに属する。これを受け、米国は韓半島近隣に最大3隻の空母を動員できる体制を整えた。この地域で中国を牽制しながら北朝鮮に圧力を加え、必要な場合は中東に投入するという多目的の布石だ。

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峨山政策研究院の申範チョル(シン・ボムチョル)安保統一センター長は「米国は北だけを狙って『セオドア・ルーズベルト』を移動させたわけではないが、北はこれを口実に挑発する可能性がある」と懸念を表した。

韓国の動きを考えると、空母派遣は北朝鮮と中国への圧力だけかと思ってしまうな。

これらの動きを総合して考えると、韓国だけでなく、アメリカさんサイドも米韓同盟の解消を念頭に動いているのではないかと勘ぐってしまう。

そういえば、昨年の8月に韓国は日本との間で締結しているGSOMIAを破棄すると言う騒動があった。

日本では文政権の暴走と認識されているが、さすがの文政権もGSOMIA破棄はアメリカに相談の上で言い出しているはずだ。さらに言えば、その前に日本の韓国に対するフッ化水素などの輸出ホワイト国の解除もアメリカに相談済みのはずだ。

つまり、アメリカは日韓対立を煽っていたことになり、日本で主流だった「日本とアメリカとの関係がより一層深まるので好都合」という考え間違いだったことになる。

こうした中で、さらにもう一つ気になるニュースがある。

北朝鮮が外相を交代 米国通の李容浩氏退任か

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮外相が李容浩(リ・ヨンホ)氏から対韓国窓口機関・祖国平和統一委員会委員長を務めていた李善権(リ・ソングォン)氏に交代したもようだ。

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李容浩氏が米国通だったことを踏まえると、外相交代を通じて米国に対し、今後の対米交渉はないとの立場を表したとの見方も出ている。

昨年の米朝首脳会談を契機に、北朝鮮への経済制裁が解除されそうな状況となった。だが一転、トランプは金正恩に対して核兵器の廃棄無しには制裁解除しないと突き付けた。

トランプは金正恩を褒め称える割には、金正恩が切望する経済制裁は解除しない。ついに北朝鮮サイド(金正恩)はアメリカとの交渉を諦めたようだ。

こんな状況を誘導したアメリカは何を狙っているのか。

答えは、東アジアにおける覇権の移譲だ。中東覇権をロシア中国イランに委譲しているように、東アジア覇権も中国(やロシア)に委譲を進めている。最終的には南北朝鮮の統一を目指しているのではないだろうか。

とすると、韓国は自動的に日米チームから、中ロ北朝鮮チームに移ることになる。ここ最近の韓国の「反日」政策や、冒頭のニュースの反米・親中への方向転換は、来るべきチーム移籍に備えた準備と見ることが出来る。

何よりも、これはアメリカ(トランプ)の了解のもとに行われている。

今後、北朝鮮は中国ロシアを後ろ楯に国内経済の建て直しを図っていく。そのうえで、アメリカと関係を改善する必要が無くなった北朝鮮は、核兵器廃絶へと舵を切るだろう。

その上、韓国・北朝鮮との間で政治経済面での交流促進・緊張緩和となれば、在韓米軍も撤退することとなる。

こうして、いよいよ半島統一が現実のものとなってくる。

余談だが、朝鮮半島統一は北主導になる可能性もある。日米と袂を分かつのは、単なる統一の準備だけではなく、北朝鮮主導で統一する前触れなのではないかというものだ。弱い根拠だけど。

もともと北朝鮮は日米と共産ソ連の緩衝地帯として意図的に作られた国で、存在することに意義があった。

だが、冷戦構造を作るために朝鮮戦争が誘発され、意図的に南北朝鮮が分断されたまま今に至っている。

統一された朝鮮半島は人口8000万人レベルの国家となり、当面は北エリアの開発に沸くことだろう。

日本にとっても悪い話ではない。アメリカと一緒に経済崩壊していなければの話だが。


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