bitcoin bubble

ビットコイン暴落は当局の誘導 仮想通貨高騰の背景

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ビットコインが暴落した。

ちょっと前まで、時価総額1兆円に到達とかやっていたのに、いきなり激しく乱高下するのが仮想通貨の特徴だ。

ただ、今回はめちゃくちゃ暴落している。

20210223BTC

ちょっと前に、高値更新で58000ドル(日本円で610万円くらい)と思ったら、わずかな間に50000ドルをぶち破る大暴落だ。この乱高下がまさに仮想通貨。レバをかけにくい所以でもある。

ただ、日足レベルで見ると、暴落と言っても「調整」と言える範囲だ。直近46000~47000ドル付近にあるサポートラインで跳ね返されているしな。ただ、ここをぶち破って暴落するようだと、40000ドルを割った辺りまで一直線かもしれん。

今回の暴落は一直線に10000ドル下落しているが、仮想通貨のボラは大きく暴落も暴騰も激しいのだ。

ちなみに、ビットコインは1月9 日にも暴落している。

20210109BTC

1月9日~12日頃まで暴落が続き、41000ドル辺りから30000ドル付近まで一気に下落した。その後もジワ下げが続いて一時的に30000ドルを割る展開になった。下落率だけで言えば、今回よりも(今のところ)大きい。

この時の暴落の原因は、イギリス金融当局やJPモルガンの口先介入によるものだった。詳しくは、ビットコイン暴落は続かない イギリス金融当局の警告とビットコインETFで紹介しているので参考にして欲しいぞ。

なお、その後のビットコインは、一か月ほどで60000ドル手前まで上昇した。今回の暴落も、今の段階では「調整」と捉えるべきだろう。まだあわてるような時間じゃない。これは名言だ。

あわてるような時間じゃない

今回のビットコイン暴落の引き金を引いたのは、イーロン・マスク氏とジャネット・イエレン氏だ。

イーロン・マスク氏と言えば、時価総額ではトヨタを遥かに凌ぐテスラの社長様だ。彼は、ツイッターのプロフ欄にBitcoinと書いてみたり、テスラ社がビットコインに1500億円もの投資をするなど、ビットコイン上昇の原動力ともなってきた。

だが、最近の上昇スピードは異常だった。イーロン・マスクもそう思ったのか、自身の発言でカチ上げ過ぎた責任を取ったのか。こんなツイートが投下された。

訳:そうは言っても、ビットコインとイーサリアムは高いよね。

このツイートが投下されたのは土曜日で、このツイート直後は特段の値動きは無かった。むしろ月曜日まではほとんど値動きしなかった。ただ、強気の上昇ペースが減速しつつあったことから、イーロン・マスク氏の発言の影響とも考えられる。

暴落が確実となったのは、ジャネット・イエレン氏の発言を受けてだ。

ジャネット・ルイーズ・イエレン氏は、バイデン政権の財務長官で、数年前まではFRB議長も務めたアメリカの金融エリートだ。アメリカの金融財政そのものと言っても良いだろう。

そんなイエレン財務長官が、ビットコインについてこんな発言をしたとの報道が出ている。

ビットコインは「投機商品」に過ぎず、現実の決済で使用されるような「金融商品」ではないとの見解のようだ。まあ、これはそのとおりだな。

さらに、マネロンなど違法取引にも使用されていることを指摘しているが、これもそのとおり。ボラティリティが大きすぎて決済用には使えないものの、犯罪収益の隠蔽隠匿には申し分ない。

さらに、マイニングに要する電力が大きすぎることも指摘している。マイニングの電力消費量はニュージーランド一国分に相当するとのことで、環境問題の面からも懸念の声が上がっている。イーサリアムは電力消費が少ないので、いつの日か覇権交代(BTC→ETH)があるかもしれん。

アメリカ財務長官様の発言を総合すると「ビットコインが嫌い」だな。

通常なら、イエレン発言は、ビットコイン等の仮想通貨が政府のコントロール外にあるため、無限発行中のドル・円など通貨への影響を懸念しているものと考えられる。

だが、現実に仮想通貨高騰を懸念しているかは微妙なところだ。むしろ高騰を望んでいる可能性も。

3京円の世界債務がもたらすインフレーションとデフォルトでも伝えたとおり、QEによってドルや円は異次元の発行量となっていることに加えて、コロナショックによる物流停滞にもあって世界はインフレ傾向となっている。

インフレ下では金利が上昇するところ、QEによって引き下げられた結果、実質金利はマイナスとなっている。

この状況では、金(ゴールド)価格が上昇してもおかしくないが、銀・プラチナと比べてその値動きは著しく鈍い。

金(ゴールド)は、無限発行できるドルの対局に位置する「究極の信用」であり、金(ゴールド)の上昇はドルの信用失墜につながる。ドル崩壊懸念を高めないよう、あえて低く抑えられているのだろう。なお、そのための資金はQEで無限発行できる。

その代わりに暴騰したのが、ビットコイン(仮想通貨全般)だ。「デジタルゴールド」としてフィアット通貨の代わりになると喧伝されるものの、当局によって胡散臭いイメージを植え付けることも可能で、金(ゴールド)のような「究極の信用」にはなり得ない。

また、ビットコインの時価総額が1兆ドルを超えたと言うものの、世界債務の総額(=QEで発行したカネ)3京円から見ればハナクソだ。QE資金でどのようにでもコントロールできる。

なので、ドルの価値を防衛したい国際金融資本にとって、金(ゴールド)への資金流入の代替措置としてのビットコイン急騰は、むしろ望むところ・・・という可能性がある。

とは言え、国家公認通貨(ドルとか円とか)の信認は下がる一方だ。いずれビットコインが金融システムの信頼性を揺るがすと判断されれば、仮想通貨がオワコン化する可能性も無いわけでは無い。

今のところは、ドルの信認に影響が出るような急上昇はアカンということで、ちょいちょい口先介入しているのだろう。先月はイギリス当局やJPモルガンが口先介入をして暴落させていた。今回の暴落担当は、イーロン・マスクとジャネット・イエレンということか。

この考え方だと、ビットコインを暴騰させたイーロン・マスク氏が、ビットコイン暴落を招く発言をしたのも頷けるかな。

ところで、ビットコインの将来に関して、ツイッターの謎アカれうういさんが以前にツイートしていた。

それによると、ビットコインは「ハッシュ関数SHA256に問題があり、それが公になる時、大きな暴落が起こる」とのこと。

言葉の意味はよく分からんが、そうなるまでは上昇トレンドが継続するのかな。

とりあえず、出遅れ組にとっては今が買い場かな。レバはかけない方がいいと思うぞ!


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