新型コロナウイルスについて、3月~4月頃のいわゆる「未知のウイルスに対する恐れ」は抱く必要はない。
だが、世の多くの人は、マスコミの無意味な感染者数とか重症者数報道によって、いまだに恐怖におののく人もいるだろう。
そんな人に対して「新型コロナはただの風邪」と言っても「そんなハズあるか」となるし、「高齢者が重症化するのは、インフルも風邪も同じ」と言っても「身内をコロナで無くした人の気持ちを考えろ」となる。
だが、少なくとも、公式に「新型コロナは未知の病気ではなくなっている」ことは知っておくべきだ。
そのために読んで欲しいのが、「新型コロナウイルスのNow!!」だ。
テレビにも出ている公立陶生病院の医師の武藤義和先生が執筆し、PDFファイルがネット上で公開されている。以下は、PDFファイルへのリンクだ。
新型コロナウイルスのNow!!第2波 (令和2年7月26日)
この資料は、日本において様々な分野の科学者が横断的に結集し、新型コロナウイルスについて科学による客観的心理を解き明かし、医療崩壊を防ぐための緊急プロジェクト「コロナ制圧タスクフォース」のウェブサイトにて公開されている。
新型コロナウイルスのNow!!に書かれている情報は、医学的観点から新型コロナについて分かっていることが非常に分かりやすくまとめられている。
マスコミが視聴率目的で恐怖を煽るような「無意味で偏った情報」ではないので安心して欲しい。
新型コロナウイルスの病原性について
新型コロナウイルスの感染者への差別が問題になるほどマスコミが恐怖を煽っているが、新型コロナウイルスの病原性はどの程度なのか。
新型コロナウイルスのNow!!を見てみよう。
症状で多いのは発熱と咳だ。多くの医学論文で8~9割は発熱と咳があるとのこと。発熱だけなら確率は低そうだな。
で、懐かしのダイヤモンドプリンセス号は、奇しくも閉鎖環境における新型コロナウイルスの病原性確認施設となったワケだが、それによると半数位の患者は「無症状」である可能性が高いとのこと。
また、PCR陽性者のうち無症状者含め、80%異常は本当に風邪みたいな症状で改善する。中等症以上になるのは10%前後ということ。重篤になるのは1%程度だ。
そして、死亡・重症化リスク因子だが、軽い糖尿や高血圧は大きな影響はなく、一番は年齢とのこと。
そう言えば、東京都が公開した新型コロナウイルス死亡者の平均年齢は79.3歳だった。平均寿命と大差ない年齢の高齢者は一定危険なのかも。まあ、平均寿命なんだが。
PCR検査について
みんな大好きなPCR検査だが、これはどうなんだろうか。
PCR検査をさせて感染者を増やしたい玉川徹氏
「1億2千万人とは言ってない」
言ってるじゃねえ~か。💢💢💢 pic.twitter.com/IRpOIajnWA
— KakikoSHOP (@shop_kakiko) August 21, 2020
PCR検査については、朝のワイドショーの玉川徹氏の発言の変遷が話題になっている
玉川氏「国民全員PCR検査しろ」
イギリスの研究チーム「全員検査なんて無意味」
玉川氏「全員検査と思われているのは心外」
という展開だ。
新型コロナウイルスのNOW!!によると、PCR検査の感度は70%程度で特異度は1%程度だ。
以前にもこのブログで紹介したが、陽性者100人にPCR検査すると、70人は陽性と判定するが30人は見逃す。また、陰性者100人に検査すれば、1人の健常者を陽性者扱いすることになる。
このため、感染疑いの無い人への検査はハズレが出る確率を上げるため推奨されない。検査前に問診によりある程度アヤシイ人を選別してから検査することになるのだ。
また、PCR検査陰性というのは、「今回採取した検体の中にウイルスを見つけることは出来ませんでした」ということに過ぎず、何度もやれば出るかもしれない。
感染していないという証明とはならない。
こうした点からも全員PCR検査は無意味だし、何だか心配だから受けたいっていうのはもっと無意味だ。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症
さて、新型コロナの「後遺症」については、恐れおののく人が多いだろう。
最近では、東京や名古屋の感染者も落ち着いてきたこともあり、マスコミも感染者数で煽れなくなってきたせいか、次の視聴率の決め手は「後遺症」で来るようだ。
この後遺症について、新型コロナウイルスのNow!!にもちゃんと見解が示されている。
新型コロナウイルスの後遺症をマスメディアが煽りだしました(武藤義和 先生の新コロNow The 2ndより) – 令和の未来カエルのブログ https://t.co/NLw05K7Nfz
新型コロナの後遺症は、「遷延する症状」というだけで、後遺症とは言いすぎと思います。
みたいな話です。— 令和の未来カエル (@chanmabou) August 22, 2020
「後遺症」という表現自体が言い過ぎで、せいぜい「遷延する症状(退院後の外来で残っていた症状)」ということだ。
後遺症について書かれた論文では、イタリアの143名の患者の退院後の外来での症状を分析したものだった。なお、患者の平均年齢は56.6歳で、72.7%が肺炎、15%が酸素投与、5%は人工呼吸器で87.4%の患者に後遺症があったとのこと。
新型コロナウイルスのNow!!によると、肺炎とはそもそも重症な病気なので、1ヶ月やそこらで完全完治するほどの改善ができるはずがないということだ。
ちなみに、ツイッターで見かけたお医者さんの後遺症についての見解。
心臓や血管に後遺症は新型コロナウイルスだけではなく、季節性インフルエンザによる心筋炎からの死亡や後遺症は毎年報告されています。ちゃんと患者さんを診療している医療従事者にとっては、新型コロナウイルスによる心血管障害は驚くことではありません。https://t.co/aFr8PIH8Cx
— 森 勇一 (@ymori117) August 22, 2020
特に驚くことではないとのこと。
まあ、後遺症については、インフルエンザや他のウイルス(風邪も含め)も、同じような確率で後遺症が残る可能性があるのは事実だ。マスコミさんの、一部だけ切り取る偏向報道に恐れる必要はないぞ。
まあ、マスコミに踊らされて不要な自粛を是として強要する「自粛警察」な人もいるだろう。日本人は同町圧力が強いからな。
だが、せめて医学的な観点から正しい知識を持って行動しないと、ただの「自粛ヤクザ」になってしまうぞ。
変異の可能性もあるし、特効薬もないし死ぬ可能性もある。これは風邪と全く同じだ。
新型コロナは未知のウイルスだった時の恐れ具合が未だに続いている。本当は、インフルエンザの方がよっぽどヤバイ。
いい加減に気が付いた方が良い。経済が壊れる方がコロナより1億倍ヤバイということに。Go to 批判してる場合じゃないで。
最後まで読んでくれてありがとう!