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サル痘の感染拡大と超国家権力を手にするWHO

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先日より「サル痘」なる感染症の話題が急に出てきた。

サル痘とは、発疹を伴う発熱・頭痛などの症状が出るアフリカの風土病的な疾患であり、原因となるウイルスかサルから発見されたことから「サル痘」と呼ばれるようになった。

サル痘とは何ぞや・・という点については、日テレさんが詳しく解説している。

サル痘とは、発疹を伴う発熱・頭痛などの症状が特徴の感染症で天然痘を彷彿とさせる感染症だとか。

ちなみに、これまでに2種類のサル痘ウイルスが知られており、「コンゴ盆地株」の致死率は10%、「西アフリカ株」は1%とされるが、いずれも致死率30%超えの天然痘と比べると低い。

これらは、定期的にサル痘が流行するアフリカのケースであり、医療体制や衛生状態が整っていない状況下で、免疫力が充分でない子供が犠牲となることが多いようだ。

2003年にアメリカで71人が感染するプチ流行があったが、その際の死者はゼロだったし、今の流行でも死にそうな人はいなさそうなので、医療体制の整っている先進諸国で気にする感染症ではなさそう。

なお、日本ではマラリアや日本脳炎と同じく「四類感染症」に指定されている(新型コロナは二類)。

さて、こんな大したことないサル痘の何が問題なのかと言うと、「アフリカの風土病」だったサル痘が、アフリカ以外の国々(主に欧米)で感染者が急増していることにある。

ロイター始め多くの報道機関が報じており、スペイン、ポルトガル、イタリア、スウェーデン、ドイツ、ベルギー、フランス、オランダ、スイスと言った欧州各国に加えて、アメリカやカナダ、オーストラリアのほか、イスラエルでも感染(疑い含む)が確認されているとか。

欧米や豪州、中東など広範なエリアで100人ほどの感染が確認されており、こうした状況を踏まえて、あのWHOさんも感染拡大が加速する可能性を警告し始めた。

新型コロナの時は、ヒト-ヒト感染しないとか言ってたことを思うと、今回の対応は凄い早さだ。

共同通信の記事では、

WHOは、アフリカ西部や中部の流行地域に関わりのない患者が多数確認されているのは「極めて異常だ」と指摘。患者数や見つかる国は今後も増えるとの見方を示した。

としており、アフリカ以外で過去最大の感染となっている現状について、WHOは「異常」と認識している模様だ。

さて、サル痘がアフリカ以外の国々で広まっているのは、天然痘ワクチン(種痘)を接種していない世代が増えたからではないかと言われている。

サル痘ウイルスは天然痘ウイルスと同じオルソポックス属の系統で、天然痘ワクチンによる交差免疫が期待されるので、接種者は天然痘だけでなくサル痘にもかからないor極めてかかりにくくなる・・とされるからだ。

しかし、この説はかなり微妙だ。

以前に「ビル・ゲイツが警告する次のパンデミックはジカ熱か天然痘か」で紹介したように、WHOが1980年に天然痘の根絶を宣言してから既に40年以上が経過している。

日本でも昭和51年に天然痘ワクチン(種痘)接種は中止されており、天然痘の免疫は数十年で消失するため、現時点で天然痘の免疫を持つ人はほぼ存在しないとされている。

仮にワクチン接種した人に免疫が残っていたとしても、世界中で40~50才以下の人は天然痘の免疫を持っていない人が大半だ。

そして、これまでの40年間にも、小規模なサル痘感染は発生している。

つまり、天然痘ワクチン接種が無くなったので、免疫を持つ人がいなくなりサル痘に感染するようになった・・のは間違いないだろうが、それは必要条件であって、今になって世界中に感染拡大している理由(充分条件)ではない。

さらに、サル痘の感染経路からも「種痘してない説」は微妙だ。

まず、サル痘に感染するには、ウイルスを保有するげっ歯類に噛まれることによるほか、感染したヒトからの飛まつや体液・発疹への接触によりヒト-ヒト感染もする・・とされているが、実際にはワンナイトラブレベルの「濃密」接触が必要とされる。

つまり、サル痘は元から極めて感染しにくい感染症であり、天然痘ワクチン(種痘)の有無はあまり関係ナイと言える。

そして、こんな感染しにくいサル痘にもかかわらず、欧米・豪州・中国と、アフリカ以外の広範なエリアで広がりを見せていることは、WHOが警告するように「異常」だ。

そうなると、今になってサル痘患者が急増しているのは何故か・・。

その理由としてまず考えられるのは、

「感染症に敏感になりすぎ」

というものだ。

例えば、2003年にはアメリカで71人のサル痘患者が確認されているなど、ちょいちょいプチ流行はあったハズだが、ニュースになったかどうかも記憶にない。

これまでにも度々あったサル痘の流行を全く気にしなかったことからも、新型コロナによって感染症への意識が敏感になっているだけ・・ということはあり得る。

ただ、現実に感染力が極めて低いサル痘感染者が、世界各地で当時多発的に発生しており、「気にしすぎ」ばかりではない。

となると本命は、

「ワクチン接種による免疫機能低下によるもの」

になるだろうか。

この線には二つの可能性があって、1つ目はFDAが公開した(させられた)ファイザー社資料にワクチン接種後の副反応として列挙されていた「自己免疫性の水疱」だ。

ワクチン接種後の自己免疫水疱性疾患については、NIH(アメリカ国立衛生研究所)のWebサイトにも論文が掲載されており、それによると多くはファイザーワクチン接種後に報告されているとか。

それがこれ。

Autoimmune mucocutaneous blistering diseases after SARS-Cov-2 vaccination

ただ、自己免疫水疱性疾患は、「帯状疱疹」と同じく免疫機能の低下により引き起こされる自己免疫疾患の一つであり、そもそもサル痘ではない。(帯状疱疹患者の増加と免疫機能の低下

確かに、サル痘感染には濃厚(濃密)な接触が必要なのに、アフリカ渡航歴のない人も感染しているが、世界中の病院でちゃんと検査もするだろうし、免疫疾患とサル痘を間違えることなどあるのだろうか。

そうなると、2つ目として考えられる「感染しにくいハズのサル痘に感染&発症しやすくなっている」という線が本命か。

南米や東南アジアではデング熱患者が増えていることが報じられているほか、先日も紹介したように自己免疫疾患の帯状疱疹が増えていることから、世界的規模の免疫機能の低下は懸念されるところ。

サル痘ウイルスは極めて強い感染力を持つ天然痘と似ているとは言え、これまでほとんど話題にならなかったのは、滅多なことではヒト-ヒト感染しないからだ。

また、天然痘ウイルスやサル痘ウイルスは安定的なDNAウイルスで突然変異が少ない(だからワクチンで根絶出来た)ため、ヒト-ヒト感染しやすい突然変異・・という線は考えにくい。

そうなると、ワクチン接種による免疫機能の低下によってサル痘ウイルスに感染しやすくなっているところに、欧米諸国の移動規制の緩和により人の移動が活発化したことが原因ということは充分に考えられる。

とは言え、サル痘ウイルスは新型コロナウイルスのように飛まつ感染で広がりやすいウイルスでもないし、ヒト-ヒト感染しにくく、今のところは100人程度の感染症例数しかいない。

世界中に一気に広がる可能性は低いのに、メディア報道やWHOの姿勢がが大げさなのは不自然と言え、新たな「プランデミック」の気配を感じずにはいられない。

さて、そうなるとサル痘を煽る理由はなんだろうか。

一つ気になるのは、アメリカが1300万回分のサル痘ワクチンを発注したことを、ニューヨーク・ポストが報じていることだ。

このワクチン(JYNNEOS)は、バイエルンノルディック社が開発したもので、サル痘と天然痘の両方に使用できるものとか。

2015年にFDA(アメリカ食品医薬品局)が承認済みで、2023~24年に製造されるもののようだ。

元からあったワクチンとは言え、マサチューセッツ州でカナダから帰国した男性のサル痘罹患が確認されたのが5月17日で、19日にはワクチン発注が報じられており、その対応はめちゃくちゃ早い。

こうした状況から、サル痘による「製薬利権」が目的ということは考えられる。

先に、天然痘ワクチン(種痘)接種が無くなったことがサル痘感染に繋がっていることを紹介したように、サル痘解決の方法の一つは天然痘ワクチン(種痘)接種だ。

もちろん、そこまでしなくても流行はしないのだが、このままプランデミックが続けば、そんな話も出てきかねない。

新型コロナワクチンと違って1回接種で充分だが、世界の全員が対象になることや、さらに新型コロナワクチンの接種率が低かったアフリカはサル痘の本場なので、かなり美味しい製薬利権が確保出来るのは間違いない。

この他、新型コロナワクチンにより免疫機能が低下したため、天然痘ワクチン接種が必要となっている可能性があることも考えられる。

天然痘ワクチンにより抑えられていた類似の感染症をまとめて抑えることで、新型コロナワクチンによる免疫機能の低下を隠すこともあるのかもしれない。

製薬利権と並んでもう一つ懸念されるのが、WHOの権限を拡大して「超国家権力」を与えることだ。

以前に「次のパンデミックではWHOが各国政府に対策を強制する」で、WHOでは2024年7月を期限として国際的なパンデミック対策を策定していることや、その内容は「WHOが強制的に各国に対策をやらせる」ものになりそう・・ということを紹介した。

この点について、進展があったことをゼロヘッジさんが報じているので紹介したい。

ゼロヘッジさんの記事によると、アメリカのバイデン政権は、WHOの権限を強化する方向での国際保健規則の改正を考えているとか。

その内容は、ある国家に対して、その国家当局以外の情報に基づいてWHO事務局長が危険と判断すれば「公衆衛生上の緊急事態を一方的に発令可能」とするものとか。

そうなれば、WHOは「パンデミック対策」の名のもとに、各国政府に対してロックダウンやワクチン接種などを強制することが出来るようになる。

つまり、WHOは製薬利権のために国家権力を軽く凌ぐ超国家権力を手にすることになる・・・。

以前に紹介した時は、アメリカは国家に対する強制力に反対していたハズだったが・・いつの間にか国家主権制限派に鞍替えしていたのか。

ただ、国際保健規則は拘束力をもつ国際法でもある。

この改正を通すに当たり各国が反対しないように、新型コロナ以外にも深刻(?)な感染症が頻発していることを示す必要があり、それがサル痘なのかもしれない。

ビル・ゲイツが警告する次のパンデミックはジカ熱か天然痘か」で紹介したように、次のパンデミックとして天然痘ウイルスが警告(予告)されており、本命は天然痘ウイルスなんだろうが、その前にWHOを各国政府の完全上位機関として位置付けたいとの意向が伺える。

支配者層のグレートリセットプランでもある「ロックステップ計画」には、

  • その後の新たな経済システムの根幹として、マイクロソフト特許番号060606の身体活動のデータを使った暗号通貨を使用する。
  • 基本的に我々に従わないと、クレジットスコアを失い生活に必要なものも得られなくなる。新世界秩序にようこそ。

とあるように、パンデミックを起こすことそのものが目的ではなく、支配者層による管理社会構築という社会システムをグレートリセットして新世界秩序を構築し、世界統一的な政府による統治が目的となっている。

現状では、ドルを基軸通貨とする金融システムの崩壊や食糧危機などが進行しているところだが、これにWHO権限の拡大(=各国政府権限の縮小)と天然痘パンデミックを並行させることは考えられる。(ロシアの金・資源本位通貨は新世界秩序に向けたグレートリセット)(ロックフェラー財団の警告 6ヶ月以内に食糧危機が起こる

ちなみに、FDAは昨年6月に天然痘ウイルスが生物兵器として使われる可能性を懸念して、天然痘治療薬を承認したことがFDAのWebサイトから確認できる。

今回のサル痘そのものは、感染力・致死率ともに天然痘とは比較にならない弱さなので、今のところ気にするものではないが・・将来が心配ではある。


最後まで読んでくれてありがとう!