眞子さまと小室圭氏との婚約内定、延期問題がグダグダになっている。
この問題をおさらいしてみると、お二人は、大学(国際基督教大学)の同級生で、2017年5月に婚約準備報道が先行して出てしまったことから、天皇陛下の裁可を得た後に予定を早めて婚約内定発表をした。
ところがその後、小室圭氏の母親と元婚約者間の金銭問題(400万円)などが報道され、婚約確定の儀式(納采の儀)など延期されて今に至っている。
この間に、眞子さまは文書で結婚に対する強い想いを発表されるなど、何としても結婚したいという意思を感じるものの、小室家側の対応の不味さもあって、4年以上が経過しても解決には至っていない。
皇室側も、秋篠宮さまが憲法(婚姻は両性の合意にのみ基づく)を理由に結婚を容認する一方で、「多くの人が納得し、喜んでくれている状況ではない」とし納采の儀には一定の対応を求めるなど煮え切らない。
また、天皇陛下も今年2月に「国民の間でさまざまな意見があることは私も承知している」「眞子内親王が、ご両親とよく話し合い、秋篠宮が言ったように、多くの人が納得し喜んでくれる状況になることを願っております」と述べるなど、結婚には厳しいハードルを設けた。
だが、「多くの人が納得」する状況になろうハズもなく、既に破談を念頭に置いているとしか思えない。
と言うことで、出だしから躓いたまま4年以上も経過したワケだが、皇室・宮内庁には速やかに問題を解決する意志はなさそうだ。だからと言って、事実上破断しているにも関わらず、強制的に破談もしない。
ここに至ると、問題を長引かせることそのものが目的とも思えてくるのだが、だとすると興味が出てくるのはこの問題を引き伸ばす「意図」だ。これについて、デイリー新潮に面白い記事が出ていたので紹介したい。
小室圭さんが潰した「女性天皇」「女性宮家」 上皇、美智子さまは泣く泣く断念
女性・女系天皇は封印され、女性宮家創設についても手詰まり感が禁じえない。その背景には、皇統を揺るがせた古の怪僧・道鏡に擬せられる、#小室圭 さんの存在があった #デイリー新潮https://t.co/6wmuWuZ8gR
— デイリー新潮 (@dailyshincho) June 30, 2021
新潮の記事によると、小室氏が出てきたことで、女性宮家創設など女系天皇に関する議論が消えつつあるというものだ。
女系天皇が了承されれば、愛子さまが次の天皇となり、さらに愛子さまの子が皇位継承するパターンだけでなく、愛子さまに子がなければ、「眞子さま宮家」から皇位継承者が出ることになる。
まあ、新潮さんの記事にあるように、小室圭さんを皇位簒奪を企んだ弓削道鏡と比較するのは行きすぎだとは思うが、小室氏が天皇の父親となる可能性が現実に意識された結果、女系天皇議論は収束に向かっているようだ。
そもそも、2017年の皇室典範特例法は、天皇陛下(現上皇陛下)の意思を踏まえて、皇室典範で定められる「天皇の終身在位」について、上皇陛下に限り譲位(退位?)を認めるというもので、そこに「安定的な皇位継承を確保するため女性宮家創設(女系天皇)について、速やかに議論せよ」という附帯決議がつけられた。
この時点では明らかに「女系天皇」が意識されていた。ところが、この特例法の成立と前後して出てきた眞子さま・小室圭氏の婚約に関する一連の混乱により、この議論はすぼんでいった。
新潮さんが言うには「たまたま出てきた小室氏のお陰で、女系天皇論は潰れたね」だが、小室氏問題が出てきた時期といい、敢えて問題を長引かせているようにもみえる状況といい、本当に「たまたま」なのか!?
そう、ここで言いたい・・・なワケねーだろ!!
あの世界の皇室であれば、本来なら事前の身体検査で小室親子の金銭問題などは直ぐに分かるだろうし、たかだか400万円程度の問題ならマスコミや世間が騒ぐ前に処理できただろう。
仮に、天皇陛下や秋篠宮さまが「身体検査すんな」と言っても宮内庁は絶対にする。なので、婚約内定の時点では間違いなく金銭問題は分かっていた。
そして、マスコミが嗅ぎ付ける前に内々に処理すべきところを、敢えて処理せずに問題を膨らませたと考えるのが自然だ。もしかすると、敢えてリークまであるかもしれない。
新潮の記事によると、
女性宮家創設案は上皇さまの強いご意思で進められてきた。昭和天皇の皇統に連なる愛子さま、眞子さま、佳子さまというお三方の内親王までに限定する方向で、皇室内のコンセンサスも得られていたという。
とのこと。
上皇陛下の譲位(退位?)に加えて女系の3宮家創設までは、ほぼ確定事項だった。
現在の皇位継承権は、秋篠宮さまとその子の悠仁さまの2名だけというあまりに心もとないし、ポリティカル・コレクトネスの流れも踏まえると、これはこれで現実的な考えと言えるが。
ただ、以前にも紹介したが、ウクライナ大使兼モルドバ大使の馬淵睦夫氏が、著書「知ってはいけない現代史の正体」で語ったポリティカル・コレクトネス。
馬淵睦夫氏によると、平等や多文化共生社会などは、少数派優遇の実現不可能なイデオロギーであり、グローバル化によって広がる格差から目をそらすために考案され、国家の秩序を破壊し分断することを目的としたものとか。
「時代の流れ」とはディープ・ステートによるグローバル金融資本主義の拡大という目的があるものであり、日本の国体護持の観点からは、そのような理由で女系天皇論を議論すべきではないということか。
いずれにせよ、女系天皇論は覆されつつあり、小室親子(や眞子さま)はそのために利用されたと見るべきか。だとすれば、秋篠宮さまや天皇陛下すらも理解の上で、話は進んでいるのだろう。
そして、これで話は終わりかと言うと、そうではない。皇位継承権者が2名だけという心もとない状況を踏まえると、戦後に皇籍離脱した(させられた)旧宮家の皇籍復帰が決まるまでは終わらないのではないか。
そもそも、現在の皇位継承権問題は、GHQの方針のもとに、昭和天皇のご兄弟を除いた11宮家(51人)が皇籍離脱することとなったことに端を発する。
確かに、天皇陛下の子供をみんな宮家にすれば、宮家だらけになり皇室経費は無限大に膨れ上がる。これは、太古の昔からの問題で、皇位を継がない者は出家するとか、一定の代を経たら臣籍降下するなどが定められてきた。
こういった事情もあるのでGHQの考えも理解は出来るものの、気になるのはマッカーサーが日本を去るときに吉田茂首相に言ったという「悪いけど、日本人の魂を抜かせてもらう」の言葉。今日の皇位継承問題を踏まえると、将来的な女系天皇を意図していたのは間違いなかろう。
そもそも、日本の天皇の位置付けは、海外の国王や皇帝とは決定的に異なる。原田武夫氏の動画が分かりやすい。
元々は、神の言葉を伝える「預言者」としての役割から始まっているとか。ちなみに、キリストやムハンマドなども神の言葉を預かった「預言者」だ。ノストラダムス的な「予言者」ではないことに注意だ。
これを踏まえて思うのは、天皇陛下が即位後初めての新嘗祭である大嘗祭だ。
数ある宮中祭祀の中で、唯一「大祀」と呼ばれる大嘗祭は、天皇が一生に一度一人で行う神事であり、単なる収穫祭ではない。
その内容は、天皇が神と共に食事をした後に神座に寝て起きるというもので、神と一対一で向き合い、神の寝所で寝て起きることで霊的にも現人神になるというものらしい。「キリストの復活」と似ている概念とも言われる。
天照大御神(アマテラス)から、オシホミミ─ニニギ(天孫降臨)─ホホデミ─ウガヤフキアエズ─神武天皇(イワレビコ)へと続く家系。神武天皇より前は神、神武天皇以降は人となったが、その霊性は神儀により代々の天皇に受け継がれるということか。
これが、日本の象徴たる天皇が男系男子に拘る理由であり、宗教的な観点で女系天皇となると霊性が失われる(=日本人の魂が抜ける)ということなのかも。
また、先の馬渕睦夫氏は「馬渕睦夫が読み解く 2021年世界の真実」で、天皇とは日本の国家の屋台骨であり、歴史的にも国民は男系男子の天皇を支え、天皇は国民を大御宝と慈しむ「君民一体」だったとしている。
今回、小室氏問題を利用して女系天皇の話は大幅に後退したので、今後は旧宮家の「皇籍復帰」が論点になりそうだが・・ただ、すんなり行くとも思えない。
また、気になるのは、この絵を描いたのは一体誰なのかということ。秋篠宮殿下だけでなく今上陛下をも巻き込んだ壮大なプランであり、誰にでも出来るものではない。裏天皇とも言われた、旧伏見宮家一族が関係しているのか・・・妄想だけが膨らむ。
とえいあえず、庶民らしく局所的に見れば、こんな話に巻き込まれた挙げ句にメディアから袋叩きにあっている小室親子は悲しき平民の犠牲者と言えるだろう。そして、眞子さまも皇室に生まれてさえいなければ、こんなことに巻き込まれることも無かっただろうに・・。
最後まで読んでくれてありがとう!