アメリカの自由

トランプ攻勢 アメリカ最高裁判事はリベラルから保守へ

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アメリカ最高裁判事の人選について、アメリカが盛り上がっている。9月18日にアメリカ最高裁判事のギンズバーグさんが亡くなったため、その後任を選ぶことになったからだ。

アメリカの最高裁判事は「終身制」であり、基本的には死ぬまでその役割を全うすることになる。

ちなみに、日本の裁判所に相当する役割については、ほぼ各州の裁判所が担当しているので、裁判大国のアメリカと言えども、最高裁なんて普通の人にはほとんど縁がない。

で、人生にあまり関係なさそうな最高裁判事を決めるのに盛り上がるのは何故か。

まず、アメリカの最高裁は、アメリカ全土・全国民に関わってくるような法令の合憲性判断が主な役割となってくる。

日本と比べると、アメリカの最高裁はしょっちゅう法令や政治に絡むことになるので、各党の議員だけでなく、一般市民まで含めみんな大騒ぎするのだ。

極論言うと、政策は立法化により効力を発揮するが、法律とは必ず解釈の余地が生まれるものなので、場合によっては憲法違反の可能性もあり、その判断は高度に政治的な要素を含む。

もちろん、合憲性の判断を下すのはアメリカ最高裁だ。

だが、アメリカ最高裁は、憲法への適合性を判断する第三者機関というよりは、保守派とリベラル派が各々の社会的価値観を巡って争う場となっている。

この点、日本の裁判所の常識とは一線を画す。アメリカ最高裁は、中立どころか思想・政治・宗教的思惑が渦巻く政争の舞台なので、共和党・民主党がせめぎ合い、議会の場外戦の様相を呈しているというワケだ。

そして、この判断を下す最高裁判事は9名で、歴代5名の保守派と4名のリベラル派で構成されてきた。

ところが、9月18日にリベラル派のギンズバーグ判事が死亡したことで、最高裁の判事の思想的色分けは、保守派が5に対してリベラル派が3となったため、さあ次の後任をどうするかとなっているのが今の状況だ。

で、トランプ大統領は後任に、リベラルではなく、保守派のバレット連邦控訴裁判事を指名した。マスコミ報道によれば、全米を挙げて大揉めにモメているとう状況だ。

最高裁の判事は上院で決められる。このため、トランプ・共和党が上院の多数派を占めているうちに、保守派のバレット氏を判事に任命して、最高裁で保守派の優勢を確立したいというのは間違いない。

大統領選後では、トランプが100%大統領に再選されるという保証はないので、今のうちにバレット氏を判事に任命したいのだろう。

バイデンが大統領になれば、リベラル系の判事を指名するのは間違いないからな。

とはいえ、普通に考えれば、保守寄り判事の指名は「あからさま」過ぎて批判は確実だ。中立的(保守でもリベラルでもない)で、事象ごとにバランスを考えた判断をする人物を指名するのが妥当だろうし、党内でも妥協しやすいはずだ。

なにせ、共和党から造反者が4人出れば否決される。本当かどうかは別として、バイデン優性が伝えられる中で、トランプ旋風に乗り切れない共和党議員もいるだろう。

ちなみに、今の判事の構成はこんな感じだ。

  • 保守派…トーマス氏、アリート氏、ゴーサッチ氏、カバノー氏
  • 穏健的な保守派…ロバーツ長官
  • リベラル派…ブライヤー氏、エレナ氏、ソニア氏(、ギンズバーグ氏)

ここで気になるのは、保守派とリベラル派って何?ということだ。

これについては、元外交官の馬渕睦夫の著書「知ってはいけない現代史の正体」に詳しい。

本書は、元駐ウクライナ大使兼モルドバ大使の馬淵睦夫氏が、いわゆる「ディープステート(影の支配者)」について解説したものだ。この中で、保守・リベラルについて馬淵氏の考察・解説があるので紹介したい。

知ってはいけない現代史の正体より抜粋

実は連邦最高裁判所判事のリベラル側4人の内3人がユダヤ系です。もう一人はヒスパニック系です。つまり、リベラル側判事の4人はアメリカのマイノリティつまり少数派で占められています。 アメリカにおけるユダヤ系人口は600万人前後であり全人口の2パーセント程度に過ぎません。そんな少数派が連邦最高裁判所判事の9人の内の3人、三分の一を占めています。バランスを欠いていると考えるのが常識というものです。 つまり、保守対リベラルという考え方には錯覚があるのです。「保守」対「リベラル」とは事実上、「その他の人々」対「ユダヤ系の人々」です。 誤解を恐れずに言えば、リベラルの思想とは社会主義的なユダヤ思想です。

馬淵氏の著書にあるように、現在の最高裁判事の宗教的な色分けは、カトリックが6名・ユダヤ教が2名(+死亡したギンズバーグ判事)。

全米人口のわずか2%のユダヤ系が、最高裁判事構成では何と3/9と3割を占めており、アメリカ社会の実態は全く反映されていない。

このリベラル(ユダヤ系)優勢な判事構成は、ディープステートが、ウッドロー・ウィルソン大統領のスキャンダルにつけ込んで、ユダヤ系リベラル派(ヤコブ・シフ商会の弁護士)を任命させたものだ。

この構成により、違憲の疑いのあった法令も次々と成立していったとさ。

ということで、最高裁判事指名はトランプ大統領の悲願とも言える「ディープステート」の優位性を覆す絶好のチャンスだ。

直近の政策で言えば「オバマケア」だ。

日本の公的な国民皆保険制度は、どんな重病人でも加入できるし基本は3割負担だ。さらに、医療費が高額になった場合は自己負担の打ち止めまである(自己負担の上限は、収入にもよるが月に9万円程度)。

アメリカでは、医療費が高額なことに加えて民間の医療保険しか存在せず、貧乏人は病院にも行けなかった。

オバマケアは、貧しい人は公的保険でカバーするものの、通常の人は民間医療保険への加入を義務化するとしたものだ。民間運営なので、結局高いんですよ。しかも、持病がある人が無理やり入ると、全体の保険料も跳ね上がる仕組み。

結局のところ、金融エリート「保険会社」様への忖度が働いた制度ということだ。トランプ大統領はオバマケア廃止を望んでいるものの、最高裁判決で阻止された。

こうした「オバマケア」に対してバレット氏は反対の立場なので、バレット氏が最高裁判事となればオバマケアは最高裁で再審理されるだろう。

リベラル派(ユダヤ金融資本)にとっては、オバマケア含めこれまで推進してきた政策が覆される正念場だ。いっそFRB解体とかまで行ったら面白いと思うが。

さらに、最高裁判事指名は、大統領選挙のトランプ劣勢を覆すチャンスでもある。

大統領選がもつれた場合の最終判断も最高裁まで争われるし、トランプはそのつもりだ。

トランプ氏は「郵便投票の導入で不正が横行する恐れが高い」としているが、これは間違いない。郵送投票では、赤の他人が不当ななりすまし投票する可能性が否めないからだ。

トランプは、不正が疑われることを理由に訴訟を提起し「選挙結果は連邦最高裁で争う」つもりだし、万が一落選した場合には、刑事訴追される危険性もある。

なので、自らピックアップした最高裁判事を据えておくことが何よりも重要なのだ。

特に、穏健保守のロバーツ長官は中立と保守の間くらいの立ち位置なので、うっかりリベラルに行ってしまう可能性もあるしな。

なお、アメリカのマスコミではバイデン優勢となっているが、ネットではトランプ優勢のようだ。ネットの状況をリサーチすると、こんな感じだ。

  • YouTubeのチャンネル登録者数はトランプがバイデンの5倍
  • トランプ動画はいいね!が圧倒的多数で、バイデン動画は半分以上が批判
  • トランプ動画のコメントは熱烈支持ばかりで、バイデン動画は批判コメント(差別主義者とか認知症とか)ばかり
  • バイデンチャンネルは、本当に公式かと疑うほど批判が多い。

前回の大統領選でも、ヒラリー・クリントン優勢と言われつつも、結局トランプが買った。トランプ支持者は、マスコミには「トランプ支持っす」とは言わないようだ。集会にも行かない。

何故なら、マスコミにいい様に編集されて批判されるから。

でも、トランプに投票する。

なので、おじさんはトランプが勝つ見込みが高いと踏んだぞ。

ところで、バイデンは認知症が疑われており、テレビ討論会とかに耐えうるのか心配だ。他に候補もいないからな。

で、今の最高裁判事さん達は、80歳代の方が多い。トランプ再選により司法は完全に保守になる・・というか、リベラル(ユダヤ金融資本)から取り戻すことが出来る。

トランプの「アメリカはアメリカ人によって統治される」の宣言が成就し、ディープステートによる支配が後退する日は近い。

トランプ再選妄想が広がってしまったが、トランプ再選は世界の支配体制が変化する潮目となるかもしれないな。


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