covid19vaccine

ワクチン免疫は長続きしない イスラエルでワクチン2回接種者の重症化事例が増加

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新型コロナワクチンによる「免疫」が、長続きする(数ヶ月~数年間)ことが分かってきたと、ウォール・ストリートジャーナルが報じている。

ここで注意が必要なのは、長期間持続するというのは「抗体」ではなく「免疫」という点だ。

ワクチンで作られた抗体(中和抗体)は、半年~1年程度しか持続しない可能性が指摘されているが、抗体が減るのは、むしろ免疫反応としては適切とのことで、抗体はウイルスなどが侵入した際にピークとなるものの、その後は、再度ウイルスが侵入するまで、低いレベルで安定する。

免疫を司るメモリーB細胞さんやT細胞さんたちは日常的には活動していないものの、ウイルスが侵入すれば即応する。つまり、B細胞さんたちは免疫記憶に基づいて抗体を作り、T細胞さんたちは直接ウイルスをぶっ殺しにいくということになる。

細胞はみんなはたらいている。「抗体」が減少していても、ある程度の期間は「免疫」が働くから問題はないとのことだ。

こうした抗体・免疫の働き方の違いが、感染防止(発症予防)効果は大きく低下しているものの、重症化防止には高い効果があるという公式見解になっているのだろう。

このワクチン効果の公式見解については世界中で報じられており、もちろんブルームバーグも報じている。

このブルームバーグ記事の当初の見出しは「ファイザー製ワクチン、イスラエルで有効性が大幅低下」だったが、翌日には「ファイザー製ワクチン、重症化予防に引き続き強い効果-イスラエル」となり、見出しだけ見れば真逆のイメージになってしまった。

ブルームバーグの中の人に陰謀論者がいたのかどうかは分からないが、心ある中の人が、真実として最初の見出し(有効性が大幅低下)を伝えたかった可能性がある。

実は、ワクチンによる「免疫」が、ウォール・ストリート・ジャーナルが報じたように長く続く・・・というものではない可能性があるのだ。

世界でも最もワクチン接種が早く進むイスラエルのワクチン接種や感染の状況から、ワクチン効果がどの程度継続しているかを分析したツイートが話題になっている。

ツイ主さんは、データサイエンティストさんとか。

このツイートの一番下段のグラフがワクチン効果だが・・期間を経るごとにダダ下がりだ。

ワクチン効果

イスラエルでは、昨年12月頃から本格的にワクチン接種が開始され、1月早々に200万人接種するなど、かなり早い段階でのワクチン接種が進んでいた。

そして、このグラフを見ると、9割の効果を維持していたのは6月5日の週までで、それ以降は激減し、直近7月3日の週ではなんと24%に。

ここまで効果が減ってしまったのは、ワクチン接種から約半年が経過して、抗体(中和抗体)が大きく減少したことと無関係ではないのではなかろうか。

となると、やはりウォール・ストリート・ジャーナルが報じたように、「抗体が減っても免疫は続いてるから大丈夫」なのか否か心配になる。

なお、このツイ主さんのツイートを追っていくと、ワクチン接種者や、感染から回復した人などの数を分析の上で、「感染して獲得した免疫は、ワクチン接種により得られた免疫よりも強力で、長期間持続し、さらには変異株に対しても有効性が高い」と結論付けている。

つまり、ワクチン免疫は時間と共に失われるが、自然免疫は長期的に続くということになる。先のウォール・ストリート・ジャーナルの記事は、半分は合っているということか。

ただ、この分析はイスラエルの感染状況・感染者のワクチン接種状況などを基に分析している。事実、イスラエルではワクチン接種済みの人たちの重症化比率が高まってきている。

このツイートからは、入院した人、重症化した人のいずれのカテゴリーにおいても、ワクチン未接種者よりもワクチン2回接種者が多くなっている。

この状況からは、ワクチンの感染防止(発症予防)効果だけでなく、重症化防止効果も大幅に低下している可能性が出てきている。

ただ、断定するには、まだサンプル数が少ない。

入院・重症化いずれもワクチン2回接種者が多いという傾向は変わらないものの、元々イスラエル国民の大半がワクチン接種済みなので、重症化する人もたまたまワクチン接種者だということは考えられるが・・。

いずれにせよ、イスラエルでは、免疫の弱い人が対象とは言うものの3回目のブースター接種が始まっている。

ということで、イスラエルにおけるワクチン効果の状況は以下の3つ。

  • ワクチン免疫は長続きしないが、自然免疫は長続きするし強い
  • 入院・重症化するのは、未接種者よりもワクチン2回接種者の方が圧倒的に多い
  • ブースター接種を先駆けて開始

こうした状況証拠から、デルタ株に対するワクチン効果について「感染(発症)防止の有効性は弱まっているが、重症化を防ぐ有効性は依然として高い」という、製薬企業にとても都合がいい設定はウソだったことが強く疑われる。

重症化を防ぐ有効性も低くなってしまったので、ブースター接種が必要となっているのではないか。

また、以前に「世界中でmRNAワクチンが求められているのは何故?」で紹介したが、阪大等の研究チームが、「感染増強抗体」を持っている人がコロナに感染すると重症化することを解明していた。

そして、「コロナワクチンの3回目ブースター接種が必要になるのは何故か」では、3回目のブースター接種が必要になるのは、ワクチン効果をもたらす「中和抗体」が減少するが、重症化の要因となる「感染増強抗体」が減らずにADE(抗体依存性免疫増強)発症の可能性があるから・・ということを紹介した。

イスラエルで、ワクチン2回接種者の重症化比率が高くなっているは、発症・重症化を防ぐ「中和抗体」が減少した結果、「中和抗体<<感染増強抗体」となっているからではないだろうか。

やはり、ブースター接種は、体内に中和抗体を補うために定期的に必要になるのかもしれない。

・・というか、ワクチン接種ではなく、実際にコロナに感染した方が質の良い免疫を獲得できる可能性がある。まあ、コロナ感染者の圧倒的大半は、無症状~軽い風邪な症状だ。こんなんで免疫が獲得できるかは分からんけど、ワクチンの副反応よりは圧倒的に軽いので、感染する価値はあるかもしれないな。

こうしたワクチン効果への疑問が明らかになるにつれ、日本政府の「ワクチン足りません対応」は実は神対応なんじゃないかと思えてくる。

高齢者接種が概ね終わったところで明らかになった、日本政府の「ワクチンいっぱいあるから、じゃんじゃん打ってね詐欺」な展開。ある意味では国民思いだ。

客観的に見れば、河野大臣はワクチンが足りないことを知りながら、接種クーポンを配りまくらせた。この動きは、オリンピック開始前後に「安心感」を演出させた選挙対策か、世界の支配者層のエライ人達への「ワクチン接種進めてますアピール」だろう。

本来であれば、ワクチン確保の目途がついた段階で、優先順位に基づいて接種クーポンを送るもんだと思うが・・敢えて無計画を装って国民の「ワクチン予約疲れ」を誘発し、日本を守ろうというのだろうか。


最後まで読んでくれてありがとう!