リーマンショック以降のQE(金融緩和)により、金融市場のバブルは限界に近付いている。もう少し言うと、QEによる無制限の資金流入によってバブル化した金融市場が限界を超えてはじけそうだ。
QEをやっても株価はじめ金融市場の好調は維持されるものの、実体経済との乖離は拡大する一方だ。
アベノミクスの現実
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— 前田弘幸 (@fxi9ttSrGrL5Hnx) October 12, 2019
リーマンショック時と比べると、QEによって今の金融市場ははるかに規模が大きくなっていることから、次の金融危機の破壊力は、2008年リーマンショックをはるかに超える規模となる。
気になる金融危機が発生する時期だが、トランプが再選を果たした後の2020年秋以降という話はよく耳にする。また、元キャリア外交官の原田武夫氏は、崩壊は今月末から始まる旨の予測分析をしている。
いずれにせよ、金融市場では制御不能な事態がちらほら発生しており、近いうちに金融危機が起こることはほぼ確実な状況だ。また、次の巨大な金融危機によって国際金融市場を牛耳っていた勢力は駆逐されることとなる。
では、金融危機が発生すると、我々の世界はどのように変わるのだろうか。
そもそも、現在の世界だが国際的にみるとアメリカ1強だ。金融的にはロンドン市場も重要なポジションにあるためイギリスも入るかもしれない。
こうした覇権国を支える力の根源は「軍事力」」と「カネ」だ。だが、軍事力はカネが前提として必要なので、力の根源はまさに「カネ」と言える。
このカネを自由に生み出すことが出来るのが「国際金融資本勢力」だ。
基軸通貨ドルは、世界各国の準備通貨として信用されている。何かコトが起これば、世界中の国や人がドルを求める。
このありがたいドルを発行することが出来るFRBは、実は民間銀行であり、アメリカ政府はこの民間銀行の株を1株も持っていない。つまり誰かがFRBの株を買い占めることで、その買い占めた者はドルの発行権を握ることができるのだ。
通貨発行権を握っている者は、まさに「打ち出の小づち」=無から有を生み出す力を持っているに等しいと言える。
こうした勢力が、さらなる富の獲得を目指して狙っているのが、次の金融危機で明治維新で日本が失ったモノを取り戻す!でも書いたとおり、世界中で戦争を起こすことだ。
戦争当事国は、自国の通貨の信用が無くなることから、ドルで戦費を賄うための資金調達をする必要性に迫られる。こうして、タダで刷れるドルを、その国の持つ富と引き換える。紙切れに過ぎないドルが、次々に本物の富をもたらすことになる。
ということで、「国際金融資本勢力」が世界を牛耳っている今現在は、世界のいたるところで戦争・内戦・紛争が発生する。自らの儲けのためだけにだ。
日本の明治維新もしかりだが、最近でも中東やアフリカ、東欧など、内戦・紛争のオンパレードだ。現地の指導者たちは、自らの正義に従って自らの意思でやってると思っているのだろうが、「国際金融資本勢力」にやらされているだけであり、確実に富を搾取されて国家や国民は困窮し経済発展も妨げられているのだ。
また、目に見える戦争以外にも、アジア通貨危機や最近ではギリシャの財政問題に端を発したユーロ売りなどの経済面に特化した仕掛けもその一環だ。
現在の資本主義は実は壁にぶつかっていると思っている。単純に消費の多い先進諸国では、様々なモノがほとんどすべての人に行き渡っているなどモノがあふれており、モノが売れなくなっているからだ。
したがって、資本主義の正当な発展を考えるならば、今後は途上国が経済発展し、先進国で消費が細っている代わりとなって消費活動を担っていくことが必要である。そうやって、途上国と先進国が経済的に拮抗または逆点んするなど、先進国途上国が入れ替わっていくことで経済は発展を続けていける。
そうした中でジャマになるのが、横から富を搾取し続ける「国際金融資本勢力」だ。
よく、ロスチャイルド家とかロックフェラー家などが世界を支配していると言われているが、実は違う。彼らは「国際金融資本勢力」の一部に過ぎない。
原田武夫氏も言う通り、世界を真に動かしているのは「根源的階層」と呼ばれる王たちだ。日本だと皇族ね。まあ、皇族とて、家庭教師などに「国際金融資本勢力」を送り込まれているなど、「根源的階層」としての力を安易に発揮できる状況ではない。
ともかく詳細は省くが、今は「国際金融資本勢力」は世界の経済発展を妨げ、貧困層を作り出す原因となっているということだ。
「国際金融資本勢力」を打ち破る最初の手として金融崩壊がある。リーマンショックの時に打ち破れるかと思ったら、QEなど延命策がとられたほか、ユーロ問題、シリア内戦などやりたい放題に歯止めが効かない状況だ。根源的階層の思う方向にも、なかなか行かないものだ。
次が、アメリカ1強体制を崩して、各エリアごとに覇権大国を置く多極化だ。
中東では、すでにロシア・中国・イランに覇権が移りつつある。
【世界構造の変化】アメリカのシリア撤退により、中東はロシア・イランの影響下に入る
シリアから撤退するといって撤退せず石油略奪に走るアメリカの狙い
これまでは、「国際金融資本勢力」に言いように牛耳られていた世界の警察官たるアメリカが、中東諸国に難癖をつけて軍事介入して戦火を拡大していた。
アメリカは、独裁国家や非民主主義国家を非難し政権転覆を図るために侵攻していた割に、王家の独裁であるサウジアラビアとは仲良くしているダブルスタンダードっぷりから見て、とんだ汚職警官だ。
ということで、世界が次の段階に発展するにあたっては「ドル」と「アメリカ覇権」の崩壊により「国際金融資本勢力」を駆逐することが必要不可欠であり、今はその流れの中にいる。
アメリカ覇権崩壊後は、中東がモデルケースとなる。
中東は、イラン・ロシアが協調関係にある中で、影響力を拡大している。ロシア・イランともに中国とも仲が良く、経済的には中国資本の受け入れなども進んでいる。
完全にアメリカ・ドルの経済圏から自立した世界を目指しているかのように見える。
多極化とはこのように、一つの地域について、複数の大国が協調関係のもとで影響力を拡大していく状態となり、今までのようにアメリカだけを抱き込めば戦争紛争起こし放題、という状況ではなくなる。また、戦争資金発生装置だったドルの信用も崩壊することで、やりたい放題やる資金も枯渇する。
こうした中で、日本はどうするのか。これまでと同様に、アメリカに媚びへつらって海の底まで一緒に沈んでいくのか。そうなったら、中国の影響下に入る以外の道はない。
独自に自立し、覇権国の一つとなるポテンシャルは十分にあると思う。アメリカの呪縛から早く逃れ、世界がどのような方向に向かっているのかを冷静に見る必要があると思うぞ。
最後まで読んでくれてありがとう!