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16日のロシア軍事侵攻はアメリカのガセネタだったが目的は達成

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先日の「2月16日にロシア軍がウクライナに侵攻する?」で紹介したように、ロシアが2月16日にウクライナに侵攻するとの話があったが・・・結局何も起こらなかった。

このネタは、アメリカCIAが欧米の大手メディアに拡散したもので、アメリカの情報収集能力に対する信用棄損へと繋がることになりそうだ。

さらに、ロシアは追い討ちをかけるかのように嘲笑う。

ロシア外務省の報道官さんは、「ウチらの侵攻スケジュールを知ってたら教えてくれ、休暇とるから」とか。

よく考えると、軍事侵攻の開始日時は超絶極秘事項だ。それが漏れたとなれば、軍事機密保持体制の欠陥を露呈することになる。

仮に16日侵攻説が本当だったとしても、メディアに漏洩した時点で中止・変更は当たり前で、情報の正誤問わず侵攻は無いことになる。

・・となると気になるのは、ロシアに嘲笑われ、CIAの信用を落としてまでメディアに情報を流したアメリカの思惑だ。

もちろん、ロシアの侵攻を未然に防ぐ・・との目的があったと言えないこともないが、実際にはとんでもない目的を達成していたようだ。

16日侵攻説という風説を流布したアメリカは、ロシア軍の侵攻に備えてウクライナの首都キエフの大使館を閉鎖・撤退しているが、その際に、コンピューターやネットワーク機器、大使館の電話システムの破壊・解体するなど、徹底的な情報破棄を行ったとか。

日本の報道では、キエフのウクライナ大使館の閉鎖は一時的な措置・・とされているが、ウォール・ストリート・ジャーナルは、大使館は「外交施設として機能しなくなる」と報じている。

さらに、アメリカは隣国ベラルーシからも、アメリカ人を全員出国させている。

ベラルーシは親ロシア国家なので、今後何があるか分からん・・という理由だろうが、戦地にならないベラルーシから待避させる理由はない。

ちなみに、ウクライナでも戦地になるのはウクライナ東部(ドンバス)に限定される可能性が高く、首都キエフの大使館機能を全破壊してまで待避するというのは、全くもって合理的ではない。

さらに、ウクライナ大使館は、アメリカにとって超重要拠点だ。

例えば、2014年には親ロシア派のヤヌコビッチ大統領が、親欧米派のデモにより引きずり下ろされた(マイダン革命)。

この背後関係については、Wikipediaにも

アメリカ合衆国連邦政府のヌーランド国務次官補とパイエト駐ウクライナ・アメリカ特命全権大使との、ヤヌコビッチ政権崩壊後の新政権人事の協議をしていた、2014年1月28日の電話会談が暴露され、ウクライナの反政府デモを主導したのは、アメリカ合衆国であった。

Wikipedia 2014年ウクライナ騒乱より抜粋)

とあるように、アメリカは、選挙で親ロシア派の大統領が選出されたら暴力的デモで辞めさせるような政治介入を行っていた。

アメリカのウクライナ大使館は、このような政治介入を始めとする「インテリジェンス活動の拠点」としての役割を担っていたハズであり、その拠点の機能を意図的に破壊したということは・・・ウクライナから「完全撤退」する強い意思表示と捉えてよさそうだ。

2014年のマイダン革命で引きずり下ろされたヤヌコビッチは、民主的な選挙で大統領になったことを踏まえると、アメリカの介入が無くなるウクライナでは、親ロシア派が優勢になって行きそうだ。

ウクライナ情勢 ロシア優位となりアメリカが手を引く可能性」などで紹介したように、ウクライナ情勢緊迫化は「欧州・東欧からのアメリカ覇権撤退とロシア覇権の拡大」を目的としていると思われるが、今回の16日侵攻説により、この地域における米ロの覇権チェンジは概ね達成されたことになる。

また、こうした一連の動きからは、実際の戦争行為ナシに覇権チェンジするシナリオであることも伺える。

そういえば、アメリカは東欧駐留の米軍がウクライナ紛争に参戦しない旨を表明していた・・・。

プーチン大統領も戦争ではなく交渉継続を強調している。

ここまで国際社会に「交渉継続」言っておいて、お互いにいきなり攻め込むということは、覇権国家としての信用も傷ついてしまうだろうから、まず無さそうだ。

また、あの元キャリア外交官の原田武夫氏は「ロシア軍の侵攻は無い」としており、その理由として、国際政治を動かすフリーメーソンの存在を指摘する。

戦争しない理由として、

  • 昨年よりジュネーブで行われている米露二国間協議において、ゲームのルールを決めたから。
  • 危機感が高まっていったところで、和平仲介者(バチカン?)が表れると思われる。
  • バイデンの上にはフリーメーソン(フィラデルフィアロッジ)がいるが、プーチンはメーソンのトップクラスの人
  • プーチンはかつて(旧東ドイツの)ドレスデンにいたが、あの辺りはミュンヘンと並ぶフリーメーソンの中心地
  • 旧東ドイツ国旗にも、コンパスと鎚というフリーメーソンの図柄が描かれている。
  • 元々の欧州の中心は、岩塩や銀が取れるドナウ川の源流~中流の辺りであり、ここで世界史は動く。
  • 従って、プーチンは偶然の人ではない。
  • なお、意外なタイミングで開戦することもあるが、開戦してもしなくてもマーケットは上がる。
  • カナダの混乱は、2024年のアメリカ内戦に繋がるものではないか。

確かに、プーチンは1985年から数年間、KGB情報員としてドレスデンに駐在していた。そこで、メーソンとの繋がりが出来たのか。

メーソンと言えば、「4回目ワクチン接種に見るイスラエルの役割とアルバートパイクの計画」で紹介したように、今後の世界統一政府を目指して、あのイスラエル(アシュケナージユダヤ)すらも手駒として使う雲の上の存在だ。

教科書が絶対に教えない 闇の世界史(ウィリアム・G・カー 著)

こうした話からは、支配者層の意向に基づき関係国(者)の間で調整がついた段階で、バチカン・・なのかは分からないが、エライ人が仲介するシナリオとなっていることが伺える。

とすると、プーチン大統領に対して、ロシア下院がウクライナ東部地域(ドンバス)の独立承認を要請しているのもシナリオの一環なのだろうか。

ロシア議会からの要請(=民意)という体裁になっているが、このデリケートな問題に対してロシア議会が独断で動くとは考えにくく、プーチンの御意なのは間違いない。

さらに、ウクライナ東部地域(ドンバス)はロシア人が大半を占めており、住民にとってはロシア編入が悲願であることを踏まえると、ウクライナのゼレンスキー政権に対する「圧力」と見るべきだろう。

実際に独立承認から編入(併合)に至るかは不透明だが、ゼレンスキー政権がアメリカの後ろ盾を失ったことから、ミンスク合意に基づく「ドンバスへの自治権付与」くらいは達成されそうな雰囲気になってきているのは間違いない。

さらに、ドンバスのルガンスク州において、親ロシア系の武装勢力に対してウクライナ軍が砲撃したと報じられている。

この地域で互いに攻撃し合うことなどよくある話だと思うのだが、わざわざロシア国営系メディアが報じている。

うーん・・・ウクライナ侵攻の口実とするための「偽装工作」感が凄い。

ただ、これは軍事侵攻の準備ではなく「ウクライナ軍がドンバスのロシア人を殺るなら、ロシア人保護のために独立承認&編入しちゃうぞ」というウクライナへの圧力であると思われる。

また、先にも触れたが、アメリカの介入が無くなったウクライナでは、親ロシア派が盛り返して行くことになるため、ゼレンスキー政権は親ロシア派に転向するか失脚するしかなくなる。

ゼレンスキー大統領もこのことを理解しているようで、先日も紹介したようにNATO加盟ではなく欧米各国との二国間協定を持ち出してきている。

これがゼレンスキー大統領の本音だとすると、欧米と緩かな関係を築いていくことの意思表示とも取れる。

ロシアの覇権下において、ロシア周辺の「緩衝地帯」としてウクライナを位置付けていく方向性に舵を切ったということになるだろうか。

また、ロシア議会が、プーチン大統領にウクライナ東部地域(ドンバス)の独立承認を求めた件について、ウクライナは国連安保理に泣きついたとのことだが・・

・・ロシアは拒否権を持っているし同じく拒否権を持つ中国もロシア支持を表明しているため、安保理は何も出来ない。ウクライナの行動には意味がないが、そんなことはゼレンスキー政権も百も承知のハズだ。

ただ、ウクライナの動きは「国内の欧米派に向けた反ロシアパフォーマンス」として意義があるものであり、プーチンの「ドンバスに自治権を付与しろ」要望に応えるために、国内の欧米派を上手く抑えないといけない状況が浮かび上がる。

これからのゼレンスキー大統領は、国内の欧米派を上手くコントロールして、「親ロシア路線への方針転換」「ドンバスへの自治権付与」を実現に全力を尽くすことになりそうだ。

そういえば、アメリカのブリンケン国務長官が、ドイツのミュンヘンで開催される安全保障会議に出席するとか。

また、この会議に合わせてG7外相会合も開催されるとか。

このタイミングでフリーメーソンゆかりのミュンヘンで開催される・・・何か意味があるのだろうか。


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