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ビットコイン大暴落 エルサルバドルへの洗礼か

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ビットコインなど、仮想通貨の暴落が凄い。以下はBTC/USDの日足チャートだ。

20210908ビットコインチャート

このところの総楽観ムードがウソのような全面安の展開となっている。

特に9月7日(右から2本目)の陰線は、高値52956ドルから安値42900ドル(終値は46867ドル)と、怒涛の1万ドル級の下落となり、ここ最近ではまれに見る大暴落となった。

9月7日と8日の現時点での日足チャートを見るに、46500~46800ドル辺りのサポートラインを意識していると思われるが、下ヒゲの様子からは下値44000ドル前後のサポートも意識されている様子が見受けられる。

もし、この辺りを割るとなると直近安値の38000ドル位まで下落する可能性を見ておく必要がある。

ここまでのガラとなったのは、相次ぐ大口のロスカット(ロングの決済=売り)がさらなる下落を呼び込む展開となっていることもあるようだ。

ただ、今回の暴落の引き金が何処にあるのか判然とはしない。

一説では、アメリカのコロナ対策の一環として実施されていた、失業保険の上乗せ(300ドル/週)が終了したからとの話も。

コロナ失業で国からの「小遣い増額」でビットコインを買い漁っていたアメリカの「絶対仕事したくないマン」達が、しぶしぶ利確したとか。ホントかどうか知らんけど。

これが事実なら、公設ニート達が大挙して職につく来月の雇用統計は、大幅なプラスが期待できるかもしれん。

実際には、ビットコインを大量保有していたファンドの破綻がきっかけとも言われるが・・気がかりなのは、以前に「エルサルバドルでビットコインは法定通貨化 アメリカ反発も既にBTC経済が根付いた村も」で紹介した、エルサルバドルで6月に決まったビットコインの法定通貨化の開始が9月7日であり、そのタイミングで売りが仕掛けられたとみる向きもあることだ。

上の日足チャートを見ると、7日までは「エルサルバドル上げ」ともとれるような堅調さだった。それが、8月19日頃まで巻き戻すかのような大幅暴落・・。

なお、エルサルバドルでは、ブケレ大統領が法廷通貨化を前に400BTC購入したとツイートしている。

まず200BTC買って・・

すぐ後に、追加で200BTC(合計400BTC)買ったとか。計2000万ドル規模の大口買いだ。

これは、エルサルバドルで設置を予定している1億5000万ドル規模のビットコイン基金の一部として購入したものだろう。エルサルバドルでは、自国民向けに公式ウォレットアプリ「CHIVO(チボ)」をリリースしており、国民識別番号を持つ国民は30ドル相当のBTC入りCHIVOを使うことが出来る。

エルサルバドルが購入したビットコインは、恐らくこの原資だろう。ただ、CHIVOにもダウンロードできないという不具合が出ているようで、ちょっとしたトラブルになっているようだ。

現状では国民の多くはビットコインに懐疑的な様子だが、いずれ本格的にドル本位制から離脱する動きと言えよう。

こうした記念すべき法定通貨化した矢先の暴落ということで、エルサルバドルに高値掴みさせトンズラした大人が多数いる模様で、エルサルバドルは手痛い洗礼を受けたことになる。

こんなことが出来る黒幕は、通貨発行権を握りドル本位制からの離脱を許さない「国際金融資本」しかいないと思っていたが、どうやらそうっぽい。

なんと、このタイミングで仮想通貨業者大手のコインベースがSEC(アメリカ証券取引委員会)から提訴されたとか。

コインベースがレンディングサービスを開始しようとしたら、SECから有価証券の該当可能性を指摘された上で、警告を無視したら提訴すると言われたとか。

ちなみにレンディングサービスとは、自分の口座の仮想通貨を第三者に貸し出して、その利息で利益を得るというものだ。利率は仮想通貨にもよって異なるが、年率3~5%程度になるため、売買予定の無い仮想通貨を大量保有している場合にオススメの方法だ。

なお、コインベース公式によると、SECは既に訴訟準備に入っている模様。

コインベース側は、「話せば分かるから・・」と言っているようだが、SECの容赦無さからは「仮想通貨絶対潰すマン」になっている様子が見て取れる。

エルサルバドルのビットコイン法定通貨化は、自国通貨の信用度が低くてドルを使わざるを得ない中南米諸国にとっては、ドル支配からの脱却を目指す拍手喝采ものだ。

以前に「アメリカはインフレを放置プレイ中か」でも紹介したように、アメリカのインフレはコロナによる物流問題に起因しており、簡単には解決しそうにない。現在では米国債金利は落ち着いているが、インフレは顕在化しつつあり金利コントロールがいつまで持つかは未知数と言ったところ。

ドルのインフレ(=通貨価値の下落)が進めば、ドルを使用している国でも同じようにインフレに見舞われる。こんなドルをいつまでも使ってられないというのがエルサルバドルの本音だろうが、国際金融資本が潰しにきたところを見るとドル支配からの離脱は許されないと見える。

なお、エルサルバドルのブケレ大統領は、国際金融資本の牙城たるIMF(国際通貨基金)を煽り倒している模様だ。

「ディップ(価格下落)をありがとう!150BTC買い増したけど、お陰様で安く買えました」とか。エルサルバドルでは、さっきの400BTCと合わせて550BTC持ってることになるが、このツイートは・・・IMFにケンカ売ってますわ。

なお、IMFはエルサルバドルがビットコイン法定通貨化を決めた6月の時点で、「懸念」を表明している。

エルサルバドルはIMFから10億ドル以上の融資獲得を目指しているとのことだが、当然ムリやろな。

エルサルバドルでは20億ドル規模のドル建て国債の償還期限が年末に迫っており、その資金としてIMFから10億ドルを引っ張りたいようだ。で、その交渉中に大統領がIMFに喧嘩を売るって言う・・・。

ただ、IMFはビットコインを法定通貨化したエルサルバドルへの融資は絶対に認めないだろうから、それを踏まえてのブケレ大統領の捨てゼリフと見ることも出来る。

また、ブケレ大統領は世界銀行にも支援を求めていたようだが・・当然のごとく断られた模様。

リークされたファイザー契約書 ワクチン副反応は10年間は公表されない」で紹介したが、世界銀行の本部はワシントンDCにあり、その総裁職は代々アメリカ出身者がつくことになっている。さらに、世界銀行への出資比率第一位もアメリカで、国際金融資本の牙城であることは間違いない。

IMFも世銀も全て国際金融資本が牛耳っているのに、どうして助けてもらえると思ったのか。

ただ、内容を見ると「ビットコイン法定通貨への支援を断られた」ということなので、国債償還費用ではなくビットコイン買い増し費用の支援を頼んだのだろうか。買い増したビットコインが年末までに値上がりしていれば、国債償還行けそうなのは分かるが・・。

ただ、カネに色は付いていないので、国債償還用でもビットコイン購入用でも行けてしまう。この世界銀行が拒否した理屈だと、IMFも「ビットコイン買い増しするような国に融資は出来んぞ」って言いそうだ。

そうなると、エルサルバドルの年末デフォルト問題が現実になってくる。もしかしたら、年末にもう一波乱(エルサルバドルショック!?)あるかもしれない。普通に考えれば、弱小国家のデフォルトなので市場への影響は少ないだろうが・・ビットコインへの影響は甚大かも。

これまでにも、パンデミック予言などを的中させた謎のツイッターアカウントのれうういさんが、ビットコインは年内に2000万円になる旨のツイートしていた。

そして、この暴落の動きについては、

バブル前の振り落としとか。

まあ、別のところではもう少しだけ違う予想をしていたが・・いずれにせよ、振り落とされないように握力強めで行きたいところ。

以前に「バーゼルⅢで金と仮想通貨は爆上げ そしてドルは崩壊・・世界統一デジタル通貨へ」の中で、世界のシナリオはドル等の既存通貨を破壊する方向に動いていること、その後は世界統一デジタル通貨に進むが、その過渡期において金価格の上昇ペースを落とすためにも、仮想通貨市場への資金誘導が図られる・・との予測を書いた。

この点では仮想通貨のプレゼンスは高まる方向に進むものの、国家単位でドル離脱することは許されない・・そんな国際金融資本の意思を感じる。特にエルサルバドルはアメリカ勢の庭みたいなもんだし。

何にせよ、ビットコイン等の仮想通貨は、世界統一デジタル通貨「フェニックス」の広告塔の役割を担っているに過ぎない。統一デジタル通貨の準備が出来たら、直ぐに崩壊するだろうことは肝に銘じておきたい。


最後まで読んでくれてありがとう!