肌のトラブルだけでなく、片頭痛や便秘といった「不調」について、毎日の食べ物を変えることで解消することがある。
有名なところでは、男子プロテニスのジョコビッチ選手が小麦を摂取すると調子が落ちるため、グルテンフリーの食習慣を実践していることが知られている。
小麦に含まれるたんぱく質「グルテン」は、体質にもよるが、免疫力に関わりの深い小腸を傷つけ炎症を起こし不調の元になるほか、タバコ(ニコチン)やコーヒー(カフェイン)と同じく依存性があるとも言われている。
これだけ聞くと、人によってはうどんやラーメン、パンなどの小麦入り食品は控えた方がいいかもね、程度にしか思わないかもしれない。
だが、小麦入り食品の害が「グルテン」だけではないとしたらどうだろうか。
日本ではほぼ報道されていないが、農薬成分「グリホサート」が含まれている輸入小麦が日本で普通に流通しているのだ。
グリホサートとはアメリカのモンサント社が開発した除草剤で、日本では「ラウンドアップ」の商品名でホームセンター等で手軽に買うことができるぞ。
モンサントは、遺伝子組み換え種子の開発において世界最大手の企業で、2018年にドイツのバイエル社が買収した。
で、このグリホサート(ラウンドアップ)は、発がん性、脳神経へのダメージ、遺伝子へのダメージ(子孫に異常が増幅される)の3つが懸念されてるのだ。
特に発がん性については、2015年に国際がん研究機関が「ヒトに対しておそらく発がん性がある」農薬に指定した。また、2018年にはアメリカで「ラウンドアップ」が原因でガンになったする裁判があり、モンサントに2億8,900万ドルの賠償金の支払いが命じられた。
同様の申し立てがなんと1万件以上。超大企業のモンサント(いまはバイエル)といえども、かなり窮地に立たされている。
このグリホサートが混入した食品が、日常的に日本に流通しそして我々が摂取している事実がある。以下の記事を見て欲しい。
「除草剤『ラウンドアップ』の主成分グリホサートとその代謝物が、国会議員を含む28名を対象にした検査で7割の人の髪から検出」――グリホサート禁止を目指す任意団体「デトックス・プロジェクト・ジャパン」は8月8日、都内で記者会見を開き、検査の結果を公表した。食品検査ではパンなど小麦製品からも検出され、給食のパンも安全ではないことが明らかになった。
(中略)
23人の国会議員を含む28人の毛髪検査は、フランスの研究機関「クズ・サイエンス」が行った。根元から3センチ髪を切り、3ヶ月間に摂取された量を調べた。グリホサートとその代謝物質のAMPAが検出されたのは19人、どちらも検出されなかったのは9人だった。被験者はいずれも農薬散布地域にいなかったため、主催者側は「食べ物に残留していたグリホサートが原因」と結論づけた。
会見に出席した4人の国会議員のうち、篠原孝・衆議院議員(国民民主党)と福島みずほ・参議院議員(社会民主党)は検出ゼロだった。大河原まさこ・衆議院議員(立憲民主党)からはAMPAが、小麦から出ると聞いて小麦製品を食べて検査に臨んだ川田龍平・参議院議員(立憲民主党)からは予想通りグリホサート関連物質が検出された。
農民連食品分析センターが行なった検査では、市販のパン、輸入ワイン、カップ麺、小麦粉からグリホサートが検出された。給食のパンでは、対象となった埼玉、茨城、神奈川県のパン3件のすべてから出た。
農水省の調べでは、輸入したアメリカ産小麦の9割以上、カナダ産小麦のほぼすべてからグリホサートが検出された。どちらも収穫後にグリホサートを散布する「ポストハーベスト処理」をする国だ。それに対し、国内産小麦とその加工品からは検出されなかった。国産小麦と輸入小麦の安全性の違いが検査で明らかになった。
(以下略)
輸入小麦にだけグリホサートが含まれているのは、海外の大規模農業においては、小麦を収穫する直前にラウンドアップ(グリホサート)で少し枯らして、収穫後に小麦を乾燥させる手間を省いているからだろう。
日本の小麦自給率は非常に低く、日本人がよく食べるうどんやラーメン、パンといった食品の多くは輸入小麦を使っている。我々の体内には、思った以上にグリホサートが蓄積しているのだ。
グリホサートは遺伝子への影響も懸念されており、ラット実験では2代3代と台を重ねるごとにグリホサート由来の異常が増幅することが確認されている。
こんな毒性や発がん懸念のある危険なグリホサートなので、欧州などでは使用禁止や規制強化に動いている。
一方の日本では残留基準が大幅に緩和され、小麦は改正前の6倍、ソバでは150倍に引き上げられた(2017年12月)。さすが安定の日本。
日本の官僚機構や一部政治家の権力の根源はアメリカ(軍産複合体)への従属であり、国際金融資本勢力への従属だ。相当にアメリカに気を使っているようだ。
今後もグリホサートの毒性について、大きく報道されることは無いか、無害・自然に分解されるといった形での報道となるだろう。人気ラーメン店の行列に並んだり、パンケーキや食パンブームに乗っかってる場合ではない。
ちなみに、グリホサート以外にもモンサントはやらかしている。
2013年、アメリカ・オレゴン州の小麦畑で、未認可の遺伝子組み替え小麦が自生しているのが見つかった。この小麦は、除草剤「ラウンドアップ」への抵抗性を持つ「ラウンドアップ・レディ」という品種で、モンサントが開発していた。
ラウンドアップ・レディは、除草剤を適当に撒いても雑草だけ枯れるという、農家にとっては手間のかからない品種だ。が、ほとんどの国で、遺伝子組み換え小麦の輸入が認められなさそうであったため、開発が打ち切られた。
小麦の遺伝子組み換えだけは、日本含めて未だにどこの国も認可していない。
こうして開発打ち切りから何年が経ったところで、オレゴンの小麦農家が除草剤ラウンドアップで枯れない小麦があることに気が付いた。この小麦を検査したところ、くだんの遺伝子組み替え小麦と判明した。
オレゴンの小麦畑で何年も前から遺伝子組み替え小麦が自生していたのだ。オレゴン州は小麦の輸出が多く、この遺伝子組み替え小麦が世界中に輸出された可能性がある。
日米貿易協定の締結で、米国から農作物の輸入がぐんと増える。遺伝子組み換え小麦も今まで以上に紛れ込んで来るのだろうか。
モンサント(現バイエル)が絡む問題はマスコミが報道しない自由を行使しており、その背後にいる国際金融資本勢力への忖度だろうか。
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