金融崩壊の時期については、正直良く分からない。
ただ、とよく言われている予測としては、2020年に金融危機が発生するというものだ、
理由は単純だ。
アメリカのトランプ大統領が、2020年の秋に実施される大統領選までは、自らの再選のために株高や債券市場の安定など好景気感を全力で演出するが、当選した後はそれまでの「まやかしドーピング」が切れて、いよいよ金融危機になるというものだ。
一方で、元キャリア外交官の原田武夫氏は独自の分析に基づき、今年の11月下旬頃~12月と予測している。いやいや、あと一か月ないっすね。ちょっと早いような気がするな。
原田武夫氏は、もともとはもっと早い段階でマーケットの暴落などが起こるのではないかと言っていたが、ひとまず、世界構造の変化が先に起こることとなり、市場の暴落などについては先送りされたとのことだ。
世界構造については、例えば中東ではイランやロシア中心に再編が進むなど、アメリカ覇権が世界中で後退しているなど確実に変化をしていると思う。
ちなみに、金融崩壊で何が起こるかと言うと、2008年9月のリーマンショックの時のような信用不安による債券や株式市場の暴落だ。
リーマンショックの時に崩壊しかけた金融システムは、FRBや日銀、欧州中銀といった中央銀行や日米欧政府が連携してQE(量的緩和策)を行うことで債券・株式市場や銀行に大量に資金供給をすることで、かろうじて延命している状況となっている。
また、延命のために大量の資金供給(異次元の金融緩和)されたことによって、市場はバブルの様相を呈しており(あまり実感はないが)、もともと金額的な規模の大きかった金融経済の規模はさらに巨大化している。
どんどん膨れ上がる金融経済と実体経済との差は開く一方だ。
一方で国や中央銀行は、金融崩壊を防ぐための施策はやり尽くしているほか、供給のための資金についても使い果たした状況となっている。
次の金融崩壊はリーマンショックをはるかに超える規模となることが考えられるため、策や資金のない中央銀行には市場や金融機関を助けることはとても出来ず、超巨大化したバブル金融システムの崩壊に対して抗うすべを持っていない。
リーマンショック時には、特にアメリカでは金融機関への影響が大きく、アメリカ5大投資銀行のうちベアスターンズ、メリルリンチ、リーマンブラザーズなどは吸収合併や倒産消滅したほか、大きくて潰せないような大手銀行へは公的資金注入を余儀なくされるなど、日本のバブル崩壊後とよく似た状況となった。
次の金融危機では、バブルで巨大化した負債に対して、このような公的資金注入をやれるだけの余力を中央銀行が持ち合わせていないため、大手銀行といえども連鎖的に倒産していくとみられる。
債券市場や株式市場をはじめとする金融システムは崩壊し、ペーパー資産は本当にペーパーとなるほか、基軸通貨性を喪失したドルの崩壊や連鎖的に米国債の償還が出来なくなるデフォルトなども発生すると思われる。
金融経済よりも規模の小さな実体経済にも大きな影響を及ぼし、結果としてリーマンショック時をはるかに超えるレベルで世界不況が引き起こされるだろう。
なお、原田武夫氏においては日本もデフォルトすると分析している。
なお、現在の日本でも、日本国債については日銀が引き受けを保証しないと買い手が付きにくくなりつつあり信用度の低下が見受けられることから、ホンマモンの金融崩壊の前には国債の信用は消し飛ぶ可能性がある。
金融崩壊・アンド・デフォルトが起こるとすると、現金・株式・債券の類は紙くずとなる。昔の村落共同体のようなコミュニティがあれば、その中で助け合っていくことも出来たのかもしれないが、特に都会を中心に地域コミュニティは機能不全だ。
当面は自衛する以外には方法がない。
とすると、金(ゴールド)を一定量持っておくことが自衛の一つと考えられる。金(ゴールド)は、古今東西を問わず富を表すものであることから、デフォルト下においても一定の価値を保存する機能が維持されると思う。
なお、金(ゴールド)は、金のインゴットとしてネットでも購入することが出来るぞ。貴金属店に行って買うよりは、はるかにお手軽だ。
「金 インゴット 10g」といったキーワードで、ヤフーショッピングや楽天市場で検索してみて欲しい。
また、過去記事にも金の買い方を紹介しているので、参考にして欲しいぞ!
話が飛んだが、我々の生活はどうなるのだろうか。
間違いなく言えるのは、リーマンショック時の時以上の大不況が発生するということだ。
リーマンショックの時には、日本でも円高・株安など市場が不安定化するとともに、実体経済においても「派遣切り」「年越し派遣村」などに代表されるように、立場の弱い者から順に雇用が奪われていった。
また、正社員であってもボーナスカット、給料減額などの嵐が吹き荒れ、実体経済を支える消費活動などは一気に冷え込んだ。
日本では平成元年のバブル崩壊後、今に至るまで株価・賃金水準などは回復していない。30年以上もの期間を経ても、なお超低成長であることを踏まえると、次回の世界的な金融崩壊による影響も30年以上は続くのではないだろうか。
特に原田武夫氏は日本のデフォルトを予測しているが、デフォルトによる政府機能が縮小・喪失するなかでパンデミックや豪雪などの自然災害に見舞われたりすると分析している。
ところで雇用についてだが、リーマンショック時には、派遣社員や期間工などが雇用調整弁として使われたところだが、次の金融崩壊ではそうとはならないかもしれない。
原田武夫氏の分析によるものだが、次なる不況下では、職を失うのは「人としての資質」に欠ける者が切られると予測している。現在では雇用される者の立場が強くおいそれとクビには出来ないが、今後は、これまでとは異なる解雇法理が働くとのことだ。
ここにつながる流れとして、現在は「資質」による解雇が認められる流れ出来つつあるところらしいぞ。
ちなみに資質とは、休暇など権利ばかりを主張して能力があっても仕事しない人と言えばいいだろうか。「絶対に残業しない」「絶対に土日は休む」など、権利主張の激しい若者が増えているという話は聞く。
こうした人達が増えた結果、何かしら手を打たないといけないと国が判断し、来るデフォルト下における整理解雇に備えているとのことだ。
実際にそれが可能かどうかは置くとして、こういった権利主張の話を聞く度におじさんには思うことがある。
労基法の趣旨を踏まえても、常態的な長時間労働や休暇が全く取得できないなどは大問題だと思うが、自分が関わる仕事が正念場を迎えた時くらいは、残業や休日出勤なども必要となることもあるだろう。
そもそも企業や会社で働くことは「組織の中で労働する権利」であって「義務」ではない。
組織の中で「労働する権利」を持っている以上は、同じ権利を持つ他者に迷惑をかけないこと、組織目標の達成に最大限努力することが、「権利」行使する当然の条件(義務)として求められるはずだ。そうした義務を果たさない場合、「労働する権利」がはく奪されることは当然の流れだと思う。
真面目に仕事する派遣や期間工の人達ではなく、こういった権利しか主張しない人達を解雇する(権利はく奪)ことが企業にとってだけでなく、社会にとってもプラスになることは言うまでもない。
あ、あと変な考え方に凝り固まって変な指示しか出さない、50代バブル期入社の重役クラスも追加でお願いしたい。
以前にも記事にしたが、次の金融危機では「金持ち層」が没落するかもしれない。
一般的には、大金持ちは資産を減らすかもしれないが、生活には特段の影響がないと思われる(もちろん一部の大手企業の倒産などはあるだろうが)。
そうした中で、原田武夫氏は日本においては「バブルの清算」がなされると予測している。
巨額のカネの管理・運用を任された人達が淘汰されるとのことだ。清話会を筆頭に・・・とも言っていることから、おじさん個人的には特別会計にも関係してくるのではないかと推測している。
特別会計については、いずれ記事にしていきたいぞ!