金塊

ドル安は簿外資産という巨額マネー流入のサインか

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先日の「第三次世界大戦というシナリオが動き始めた?」では、時代が大きく変わる時に登場する人類資金(=簿外資産)の投入タイミングがズレたため、第三次世界大戦シナリオが動き始めたとの情報を紹介した。

ただ、世界大戦は起こると言っても簿外資産投入の準備も進んでいるような感じで、原田武夫氏が頻繁にRTしてする深い事情をご存じと思しきツイ主さんのこのツイート。

他にも11月12日(土)には・・

・・等のツイートがあり、今週にも巨額資金の一部(4兆円)円転が始まることが仄めかされており、人類を未曾有の厄災から救うための人類資金(簿外資産)の投入時期が近づいていることを感じさせる。

なお、「ロシアの金・資源本位通貨は新世界秩序に向けたグレートリセット」や「フィリピンでのマルコス王朝復活と金融システムの転換」で紹介したように、簿外資産は日銀が受け皿となり巨額マネーの円転が必要となるため、それに備えて円安誘導が図られていたことを紹介した。

そんな裏目的があった円安はドル高かつ円安だったワケだが、このところドル高円安トレンドに明らかな変化が表れ始めている。

ドル円の日足チャートを見るとロウソクの実体が超長期線を下回っており、既にベアトレンドのパーフェクトオーダーとなりそうな雰囲気をビンビン感じさせるチャートとなっている。

20221116ドル円日足チャート

また、ここ最近の状況を4時間足チャートで確認してみると・・・

20221116ドル円4時間足チャート

・・既に150円どころか140円台の維持すら怪しくなっていることが分かる。

明らかにドル円に勢いが無くなったのは、やはり10月21日の日銀介入からだろう。

この介入は、まさかのニューヨーク時間に実施されたことや、介入に合わせてアメリカがインフレ抑制の徴候もないのに利上げペース鈍化を示唆しており、明らかに「日米協調介入」だった。(10月21日の日銀介入はドル安転換の兆し?

さらに、日本の外貨準備の内訳からも介入への異様な本気度が伺える。

読売さんによると、外貨準備のうち証券・債券類が大きく減少しており現金部分には変化がないことから、介入原資は米国債だったとか。

ただ、「継続する日銀のステルス介入は市場へのドル供給が目的か」で紹介したように、日本にとって米国債売りは絶対のタブーであり、事実上介入資金は現預金だけのハズだった。

ところが、神田財務官は「介入の原資は無限ぢゃ」として米国債売りを示唆していたとおり米国債原資の介入が許された・・・これは政治家レベルを超越した超国家的な支配者層の意向があることを示唆しており、明確に円安ドル高の終了を告げるものと言えよう。

さらにその後を見ると、11月10日(木)に146.5円→140.2円まで6円以上の大暴落となっている。

これは、アメリカCPI(消費者物価指数)が事前予想より低かったため、インフレピークアウト期待が高まったことに加えて、ターミナルレート(利上げの最終到達点)も見えてきたからだ。

長かったインフレ&金融引締めに終わりが見えてきたこと、上手くいけば来年には利下げしそうな感じになってきたことで一気にドル安へと傾いた・・ということになる。

さらに、11月15日公表のアメリカPPI(生産者物価指数)も事前予想8.4%→結果8.0%と予想以上に伸びが鈍化しており、CPIと合わせてインフレ頭打ち感はホンモノな感じになってきた。

元日経記者の後藤氏も指摘するとおり、PPIはCPIの先行指標としての意味合いもあるため、今後さらなるインフレ鈍化が期待される所だ。

ただ気になるのは、PPI公表前には「予想通りor予想より高い」との見立てがあったが、それはPPIへの影響の大きな原油価格が10月に大幅上昇していたからだった。

20221116WTI日足チャート

さらに、アメリカでは物流に必須の軽油がひっ迫しているとか。

お陰様で、東海岸を中心に軽油価格は上昇している。

エネルギーコスト上昇でPPI(生産者物価)が下がることはないだろう・・という事前の下馬評を大きく覆し、PPIは事前予想8.3%→結果8.0%、コアでは予想7.1%→結果6.7%となった。

誰かが適当な数字を出したんじゃないかと疑いたくなるレベルだが、仮にそうだとすると、アメリカさんは意図的にドル安誘導を図っていると見ていいだろう。

こうした甲斐あってか、ここ最近のメジャー通貨の強さランキングは・・

ユーロ ≧ 円 ≧ ポンド >> ドル

・・の順番になっておりドルだけが弱含む展開となっている。

ちなみに、ドルインデックスの日足チャートと見ると・・

20221116ドルインデックス日足チャート

何と、2021年4月以来のベアトレンドパーフェクトオーダーに入ろうとしている状況となっており、現状はかなりの勢いでドル安が進む展開となっている。

なお、ドルの対局に位置する金(ゴールド)は値を上げており、ブルトレンドパーフェクトオーダーに入らんとしている。

と言うことで、アメリカはドル安誘導を図り始めているワケだが、鈍化してきたとは言えCPI・PPIの数値はまだまだ高い。特にCPIは、前月の8.2%→7.7%と上昇は穏やかにはなっているものの、FRBが目標とする2%には程遠く、インフレが収まっているとは言えない状況だ。

また、「FRBの金融引締めは怒涛の暴落と円高、そして日本バブルへ」で紹介したように、FRBのパウエル議長は景気を犠牲にしてでも金融引締めするという・・

断固たる決意

・・と言っていた。

にも関わらず、パウエル議長は「インフレ終了っす、利上げ終わりたいっす」へと舵を切っており、ダンコたる決意とは何だったのかと言ったところ。

簿外資金投入のためにドル高円安誘導してきたFRBパウエル議長だが、どうして心変わりしたのだろうか。

その理由は、FRBのリバースレポ資金がめちゃくちゃ減っていることにあるのではないか。

20221116リバースレポ資金

ちなみにリバースレポとは、短期金利水準調整のためにFRBが国債などを担保に民間金融機関からカネを借りる(吸い上げる)オペレーションのことで、QE期間中に吸い上げを進めた結果、FRBは2兆ドル規模のリバースレポマネーをストックしている。

で、ドル円が大きく動いた11月10日前後からのリバースレポ残高の推移を見ると・・

11月9日残高 2237.812Bドル

11月10日残高 2200.586Bドル(前日比△37.226Bドル)

11月14日残高 2165.018Bドル(前日比△35.568Bドル)

11月15日残高 2086.574Bドル(前日比△78.444Bドル)

となっており、毎日350~780億ドルという巨額資金が減っている(=市場投入)ことが分かる。

この背景にあるのは、ダンコたる決意によって急速に進むQTではないか。

現実に、FRB資産は急速に圧縮されつつある。以下はFRBの保有資産の推移だ。

20221116FRB資産

同じくQTに手を付けた2018年頃と比べると、今回のQTペースはかなり早い。

これは、市場から急速にドル資金が失われることを意味しており、皆がドルを求めた結果ドル高となった。

このドル高やドルの流動性不足は「継続する日銀のステルス介入は市場へのドル供給が目的か」で紹介したように、クレディ・スイス等の巨大な金融機関の資金繰り悪化を招き、日本や中国は「為替介入」と称してドル売りし、アメリカはリバースレポ資金を投入することとなった。

なお、リバースレポ資金投入によって市場に出回るドルが増えるため、金利には下落圧力が加わってドル安に拍車がかかることになる。

こうした状況からは、FRBが「インフレ終わりでええわ」と方針転換したのは、ドル高(=ドル資金減少)が「市場の限界点」を超えたからと推測される。

簿外資産のためのドル高・円安誘導は限界に達したと言えるんだろうが、一方で現在のドル安・円高への転換は・・何だろうか。早く簿外資産投入しろとの催促だろうか・・・。

なお、こうした中で気になる動きが出てきている。

まず一つ目は、世界第二位の規模を誇っていた仮想通貨取引所のFTXが破綻したことだろう。

破綻に至る経緯については置くとして、今回の破綻によって明らかになりつつあるのが、FTXが民主党・バイデン政権のマネーロンダリング装置だったとの疑いだ。

ゼロヘッジさんが報じるところでは、FTXの協力により仮想通貨を通じたウクライナへの寄付が可能となっているが、このシステムを活用してアメリカ政府→ウクライナ→FTX→民主党・バイデン政権&共和党マコーネル等に還流されているとか。

まあ、分かりやすいのはこの図だろうか。

このように、民主党・バイデン政権・ウクライナにとってカネのなる木だったFTXが一夜にして破綻に至った時期が、アメリカ中華選挙と重なったのは偶然ではないだろう。

2020年大統領選と同様に、今回の中間選挙においても、共和党有利な民主党サイドの不正を疑う声が上がる中でのFTX破綻は、「おじいちゃん、もう充分稼いだでしょ。そろそろ終わりよ」という警告と言える。

ただ、バイデン政権は追加で377億ドルもの支援を決めたとか。

うーん、大丈夫か!?

ただ、FTX破綻の本命はこっちだろう。FTXにトドメ刺したバイナンスのチャンポン・ジャオ(CZ)が、仮想通貨取引所の連鎖倒産を危惧しているとか。

こうした流動性懸念を踏まえ、CZは業界回復基金を設立するとか。

これで仮想通貨市場の暴落は止まったものの、実のところこの基金による支援対象者は、相当な管理基準を要求されるだろうし、誰を支援するからCZの意向も強く反映されるだろう。

CZの号令の下で仮想通貨業界の透明性が上がるのは間違い無さそうだが、これは世界統一デジタル通貨の実用化のために、仮想通貨を広告塔とする・・との流れに沿ったものだろう。(バーゼルⅢで金と仮想通貨は爆上げ そしてドルは崩壊・・世界統一デジタル通貨へ

なお、仮想通貨にポジティブなイメージを持って無さそうなJPモルガンからも仮想通貨に対する擁護発言が出てきている。

曰く、FTXの崩壊によって仮想通貨に対する規制が導入されることに繋がり、その規制が確立されることでブロックチェーンの利用が大きく促進されることになるとか。

これまでの仮想通貨に対するJPモルガンの姿勢を踏まえると、狙いは来るべき世界統一デジタル通貨「フェニックス」に向けた取り組みの促進だろうか。

いずれにせよ、今後の仮想通貨業界はCZ率いる取引所連合vs中央集権的な既存の金融システム勢が争うことになりそうだ。

もう一つ気になるのは、中国で(ようやく)暴動の話が出てきたことだろうか。

ゼロコロナ政策は中国共産党支配の崩壊へと繋がる」では、習近平が自滅的なゼロコロナ政策に固執するのは「中国分裂に繋がる大暴動の誘発」との可能性を紹介した。

また、欧州の知性ジャック・アタリが中国共産党の一党独裁が終わることを予測(予言?予告?)しているほか、New Federal State of China(新中華連邦)構想を紹介してきたように、2025年までに中国共産党支配が終了し、複数国家に分裂することが予定されている。(アメリカの暴動と新中国連邦構想

知ってはいけない現代史の正体 馬淵睦夫 著

歴代の中国王朝の大半は民衆の革命パワーによって崩壊してきた。中国共産党もその一つになるのかもしれない。

第三次世界大戦や簿外資産の投入を控えた時期の中国の暴動は、まさに共産党支配の終焉と中国の分裂が近いことを感じさせる。

・・と言うことで、ドルの流動性危機が出るほどにドル高円安となったが、今はドル安の流れに転換している。簿外資産なる巨額マネーが投入される準備は整っているのだが、裏を返せば簿外資産が投入されないとドルには流動性の危機が常に付きまとうことに。

果たして・・本当に投入されるのか。されればかなりの円高に振れることになるだろうが・・・。


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