どんなジャンルの読書でも、知識を豊かにすることで人生を豊かにし、また、脳の働きを高めることでやりたいことだけをやって、楽しく生きることにつながる。
ということで、手軽に利用しやすいAmazonの定額読書サービスである「プライムリーディング」や「KindleUnlimited(キンドルアンリミテッド)」で読むことができる書籍のうちで、オススメのものを紹介するぞ!
※今回紹介する本は、今は「プライムリーディング」や「KindleUnlimited(キンドルアンリミテッド)」対象ではないかもだが、ちょくちょく入れ替わるので勘弁してほしい。
特に本のジャンルは問わず、おじさんが読んで「面白かった」「何か心に残った」って思ったかどうかだけが紹介する基準だ。
これまで紹介した書籍
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今回オススメする書籍がこれだ!
生涯投資家(村上 世彰著)
かつて、ライブドアのホリエモンや楽天の三木谷氏とともに一世を風靡した村上ファンド代表の村上世彰氏の著作である。
内容は、村上氏の生い立ちからはじまる。
小学3年生の時に、父から大学卒業までの小遣いとして100万円の現金を渡され、投資によりこずかいを稼ぐ金融教育を受け、大学卒業までにそれは1億円を超えていたこと。
そして、通産省(現:経産省)の官僚を経てファンドを立ち上げることとなった経緯や目的が述べられている。また、村上ファンドが関わった代表的な投資案件、交友関係についても実名を挙げているほか、村上氏が逮捕され、ファンドを終わらせることとなったライブドアのフジテレビ買収に係るインサイダーの内実などについても語られている。
本書を通じて村上氏のファンドにかける想いや、インサイダー容疑での逮捕の内実を知ることが出来るが、当時は自分がメディアが煽る金持ちへの嫉妬感情に踊らされていたことを痛感するとともに、マスコミが内情を良く知らずに報道するとともに、視聴者に迎合する姿勢を貫いていることもよく分かる。
また、このようなマスコミ(マスゴミ?)により形成された世論や印象により、「徹底した利益至上主義には慄然とせざるを得ない」して実刑判決をくだす裁判所の姿勢や、村上氏を非難する人々が本当に多かった。
15年位前のことであるが、マスコミを鵜呑みにしていた自分に本当に反省だ。
話がそれたが、本書は村上氏の想いだけではなく、株式を上場することはどのような意味を持っているか、という経済の基本的な観点を学ぶことができる。こういった観点から株式を解説している書籍はあまり出会うことはないので、その点ではかなり貴重だ。
なお、本書において村上氏流の「期待値と勝率」に基づく投資スタイルが説明されている。期待値と勝率は別モノで、例えどれだけ勝率が低くても期待値が高ければ投資対象として判断する、と述べられており、公営ギャンブルは期待値1.0未満なので手は出さないとのことだ。
うーむ、なるほどな。一攫千金夢見てしまうが、夢見る程度にしとくのがイイってことなんだろうな。
さてさて。
村上ファンド全盛期に我々が持っていた印象は「悪い」印象だったと思う。金持ちへの嫉妬だったのか、ギョロ目だったのか、雰囲気だったのか。いずれにせよ、多くの「庶民」の敵という印象がマスコミによって植え付けられた。
例えば、ファンドが株式を取得した企業に対して、外部から内部留保を増やすよう口出しし、内部留保を吐き出させるカネの亡者といった印象だ。
だが、本書を読むと、これは村上氏の情熱の裏返しだったことが分かる。
村上氏は通産省のキャリア官僚時代より、企業経営のルールとも言うべき「コーポレート・ガバナンス」を軽視した企業の姿勢を何とかして変えたいという想いがあり、それを実現すべく通産省を退官し市場でのプレーヤーへと転身した。
コーポレート・ガバナンスの順守なくして企業が存続する理由はなく、そこを正して日本社会を変えたかった旨が述べられており、日本におけるコーポレート・ガバナンスの不在を問題視しており、市場におけるファンド活動により「株式市場のあるべき姿」を追求していた。
コーポレートガバナンスとは、投資家はをじめとするステークホルダーが、健全な企業経営を目指して資産・利益を有効に使っていくためのものだ。
村上氏は、企業が積み上げた莫大な内部留保を、株主・社員への還元や未来への投資に回さず、滞留させているだけの状況が日本経済の発展を妨げていると考えており、「株主」資本主義というルール徹底のために「モノ言う株主」となったのだろう。
本書からの抜粋だが、「アメリカの企業では、手元に積みあがってきた資金や投資されない資金は、M&Aを含めた事業投資を行うなど企業価値を高めるため積極的に使われる。使い道がなければ株主に還元し、また必要になったら市場から調達する、という流れが当たり前にできている。」
このような企業経営が当たり前とし、日本経済がさらに発展する世界を目指したのだろう。
また、本書ではライブドア堀江氏のフジテレビ買収劇について、予期せぬインサイダー取引で逮捕された経緯が記されている。
この点について、村上氏があたかも「堀江氏の意図せぬ乱入により逮捕された」かのように語っているが、堀江氏いわく「晩節を汚した村上氏が失地回復をしているだけ」であり、その金の亡者の面もある旨を述べている。
いずれにせよ、本書は株式を上場することとはどういうことか、投資とはどういうことか、企業の責任とは何かなど、独自の切り口で経済の根幹が語られており、読んでおいて損はない良書だ。一読をおすすめするぞ!
最後に、Amazonの電子書籍端末「Kindle」についても紹介しておくぞ!
この「Kindle」は、スマホやタブレットと異なり電子書籍を読むことだけに特化した専用端末で、スマホやタブレットと異なり、本物の本を読んでいるのと同様に、長時間の読書による目へのダメージはほとんど無いぞ。
なお、ラインナップは廉価版・普通版・高級版の3機種あるが、真ん中グレードのPaperWhite(ペーパーホワイト)の「広告付きのwifiモデル」がいいぞ。広告付きと言っても、Kindleのイメージ画像みたいなのが使い始める時に表示されるだけで、本を読んでる最中に広告が出ることはないので気にならないぞ。
また、バッテリーも一日の使用時間にもよるが、週一回程度の充電で十分だ。
ちょくちょくセールで9,800円くらいになっているので、その時の購入がオススメだ!
Kindle Paperwhite(キンドルペーパーホワイト)
最後まで読んでくれてありがとう!