コロナ出口戦略

CDCはコロナを終息させたいがトランプは続けたい 日本はどうする

コロナ出口戦略

泣く子も黙る世界最強の感染症対策集団、アメリカ疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)が、コロナ騒動に終止符を打ちたいのか、PCR検査の方針を大きく変更してきた。

CDCは「感染者と接触した人は全員検査」としていたが、その方針を大きく変更し、「無症状の人に対するPCR検査をやらない」としたのだ。

この方針変更の背景には、「無症状のコロナ感染者と濃厚接触しても感染しにくい」という最新の研究結果があり、WHOも無症状者からの感染は「稀」としている。コロナ脳さんからは「隠蔽」非難の声も大きいけど。

また、CDCの出した研究レポートが波紋を呼んでいる。

CDCレポートの概要としては、アメリカにおけるコロナ死者数約16万人のうち、新型コロナ単独で死亡したのはわずか約6%であり、残りの94%はコロナ以外にも深刻な基礎疾患を持っていた、というものだ。

以下はCDCのサイトからだ。

Weekly Updates by Select Demographic and Geographic Characteristics

Comorbidities
Table 3 shows the types of health conditions and contributing causes mentioned in conjunction with deaths involving coronavirus disease 2019 (COVID-19). For 6% of the deaths, COVID-19 was the only cause mentioned. For deaths with conditions or causes in addition to COVID-19, on average, there were 2.6 additional conditions or causes per death. The number of deaths with each condition or cause is shown for all deaths and by age groups.

Google先生に翻訳をお願いした。

併存症
表3は、2019年コロナウイルス病(COVID-19)に関連する死亡に関連して言及されている健康状態の種類とその原因を示しています。死亡の6%では、COVID-19が言及された唯一の原因でした。COVID-19に加えて状態または原因を伴う死亡の場合、平均して、死亡ごとに2.6の追加の状態または原因がありました。各状態または原因による死亡数は、すべての死亡および年齢層ごとに表示されます。

ネットでは、CDCがアメリカの新型コロナ死者数 153,504名を、しれっと9,210名に変更したと騒ぎになっているが・・・ちょっとそれは言い過ぎか。

CDCのレポートから言えることは、こんなところかな。

  • 新型コロナの死者数の大半が「複数の基礎疾患を持った高齢者」である。
  • 厳密な死因は不明であり、多くの死亡者はあくまで関連死である。

この辺りは、以前から言われていたが、死亡時に新型コロナ陽性であれば、例えば交通事故死でもコロナ死としてカウントされていた。こうした事実が裏付けられたと言える。

同じことは日本でも行われている。

関連記事

新型コロナウイルスの感染拡大が演出されている。これは、世界的な流れだ。ここ最近、日本では新型コロナ陽性者が、一日で1000人ペースで増加している。これを第二波と見るか、第一波の続きとみるかは意見の分かれるところだ。この新型コ[…]

日本のコロナの状況

以前にも「新型コロナの死亡者数が増加する背景を考える」で紹介したが、厚生労働省の通知では死亡原因を問わず、死亡時にコロナ陽性であれば「コロナ死」とすることになっている。

この件については、最初は自治体もキチンと公表していた。

例えば、大阪の例。

鹿児島でも。

NHK報道の内容は、

市によりますと、女性には基礎疾患があったということで、死因は新型コロナウイルスの感染とは関係ないということです。
ただ、市は、厚生労働省の基準に従い、新型コロナウイルス関連の死亡者として国に報告したということです。

日本の新型コロナ死亡者は現段階では約1,300人だが、この中の何人がコロナとは無関係だったのか。

日本でも、コロナ騒動を終わらせようとする動きが出ているのは、以前の「安倍首相辞任はアメリカとの決別表明か まさかの地震も」で紹介したとおりだ。

新型コロナの法的な位置づけをインフルエンザと同じ5類とし、日々の感染者発生報告などを無くすことで、新型コロナの感染拡大の演出をやめるということだ。

そうなれば、肺炎患者の何割かが新型コロナ原因だった、という程度になってコロナ騒動は消滅する。

日本政府やCDCの方針は、コロナ騒動終了だ。

こうした動きがある一方で、トランプはまだまだコロナ騒動を続けたいのだろう。

トランプ2期目の公約に「中国にコロナを拡散させた責任取らせる」とハッキリ書かれている。

ここでコロナが終息してしまったら、中国の責任もウヤムヤになってしまい、せっかくトランプが無理して進めている米中デカップリングが中途半端になってしまう。

だから、トランプはまだまだコロナ騒動を煽り倒すつもりだ。米国経済が壊れるまで煽り倒すのだろう。

中国敵視の材料としてだけではない。トランプは、ドルの基軸通貨性の喪失とアメリカ覇権の大幅縮小により、新たに多極化世界の構築を目指していると思われるからだ。

関連記事

金(ゴールド)が、連日高値を更新するなど絶好調な展開となっているが、この背景には「ドルの崩壊懸念」がある。しかし、陰謀論的な扱いを受けがちな「ドルの崩壊」については、これまでもブログで書いてきた。[sitecard subt[…]

ドルの崩壊

日本では、尖閣諸島の問題もあることからトランプに便乗した中国叩きの声も大きいが、トランプにくっ付いていって本当にいいのだろうか。

トランプは、中国に因縁をつけまくっている。

いずれ、日本にも中国とアメリカのどっちか選べと迫ってくるだろう。

今のアメリカは、覇権国とはいえただのヤクザだ。

日本の農業潰してアメリカの農作物輸入を迫ったり、国民皆保険制度を潰してアメリカの民間医療保険会社の参入を迫ったり、郵政民営化で郵貯のカネをアメリカ市場に流そうとしたり、簡保の商品を差し止めてアフラック売らせたりして、日本国民の富をひたすら収奪するヤクザ国家だ。

しかも、アメリカ国内ではBLM暴動が止まらないし、ドル崩壊も迫っているしで、国民の購買力低下も止まらない。

日米安保による尖閣諸島防衛の期待もあるが、米軍は兵士の損失を極端に恐れる軍隊だ。アメリカの利益とは何ら関係ない尖閣防衛のために、アメリカの若者の命を危険にはさらせない。口先介入が精いっぱいだ。

さらに、在日米軍についても、韓国と同様に何倍もの駐留経費を求められるかもしれない。さらに、中国との関係が悪化すれば、グアムに引き上げるかもしれない。米軍の能力なら、沖縄にいてもグアムにいても展開能力に大差ないからな。

一方で中国は、尖閣問題はあるものの、何だかんだ自由で有数の貿易相手国だし、13億人の市場の魅力は凄い。

この点から言えば中国一択だし、おそらくヨーロッパも追随するだろう。

しかし、今までの「アメリカの言うことを聞いていればイイ」という単純な国際戦略から、極めて高度な国際政治的な駆け引きを求められるようになる。安倍首相がいない今、日本の政治家に務まるかは未知数だ。

かつて、田中角栄が「米中等距離外交」を目指し、対米従属から自立しようとしたがロッキードで失脚させられた。跡を継いだ小沢一郎も陸山会事件をでっち上げられて失脚した。

対米従属=国際金融資本勢力を権力基盤とする勢力が日本にも存在する。

安倍首相はトランプと良好な関係を築いていたので、おそらくアメリカ覇権の縮小戦略を理解し協力していたのだろう。モリカケや桜を見る会など、多くのスキャンダル攻撃を受けていたしな。

今回の辞任劇の理由は、その辺りにあるのかもしれない。

次期首相候補とされる菅官房長官や、そのライバル的な位置づけの石破茂氏はドッチ側の勢力なのか。


最後まで読んでくれてありがとう!