バッタ被害

中国の洪水、世界のバッタ被害により食糧危機が発生する

バッタ被害

近々、食料危機が起こりそうだ。

最大の原因は、中国における「洪水被害」と世界20カ国に及んでいる「バッタ被害(蝗害)」の拡大だ。

ウヨ作家の百田尚樹さんもこんな予測をしている。

この人の場合、中国大嫌い過ぎて正確な判断が出来ないかもしれないが、それでも予測は正しい。それほどまでに、中国のバッタ被害や洪水被害は相当深刻だ。

中国の長江流域では、規格外の連続豪雨によって三峡ダムが決壊しそうになっている状況であることは、これまでにも再三お伝えしてきた。

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大洪水
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三峡ダム決壊による大洪水

長江流域で三峡ダムを決壊寸前まで追い込んだ豪雨は、ある程度は落ち着きつつあるようだ。

しかし、まだ雨が降るたびに、三峡ダムへに流入する水量は激増しており、その水量は一進一退の状況だ。

27日時点では約161m、ピーク時の19日~20日頃は164m強の高さがあった。豪雨当初は155m程度だったことを考えると、まだまだ予断を許さない状況だ。

三峡ダムを守るための大量放水はまだまだ継続的に実施しているしな。

これまでの放流によって、中国江西省にある鄱陽湖の堤防が決壊するなど、三峡ダム下流域にある町や村々の多くは沈み流され、多くの被害が出ている。

4500万人が被災し、35000件もの家屋が倒壊・流出したようだ。報道ベースなので、実態はもっとひどいかもしれない。

そして、こうした被害もさることながら、成長期にあったであろう農作物の被害が深刻だ。

なんと、38万ヘクタールもの農地で収穫が絶望的とのことで、その被害額は7400億円に上るという。

たが、これだけではない。

なんと、イナゴの大群がラオス国境から中国雲南省に襲来したという。

凄い数のバッタだ。

雲南省はラオスやミャンマーと国境を接する「東南アジア」な所だ。

なお、雲南省に侵入したバッタは、今年の2月に東アフリカで出現した「サバクトビバッタ」とは異なる。

ここから中国に侵入したのは「黄色角竹バッタ」という種類のバッタだ。サバクトビバッタではない。

サバクトビバッタは、アフリカから紅海を超えて中東のイランやサウジアラビアに侵入し、インド、パキスタンからネパールにまで侵入しているようなので、中国への侵入も時間の問題かもしれないが。

とはいえ、バッタの食欲はハンパない。

8000万匹もの竹バッタで構成される群れが複数あり、こいつらは一日に100km以上の移動能力を持つ。

そして、この規模のバッタの大群は、人間300万人と同等の量の食べ物を食いつくす。

中国政府は、3万人もの人員と500機ものドローンを使用した農薬散布作戦で対抗しているが、戦況は芳しくない。すでに8000ヘクタール以上に被害が拡大している。

バッタ被害は南西部方面だけではない。6月10日頃には、中国北東部でもバッタが発生したとの情報があった。

中国南部方面は長江流域を中心に洪水で壊滅し、西からはバッタ軍が攻めてきている。さらに北東部でもバッタ。

中国のいわゆる「穀倉地帯」と呼ばれる地域は壊滅だ。

新型コロナでは流通に影響は出ても、農作物の生産には影響はなかった。しかし、洪水とバッタは農業生産に直接的に大ダメージを与える。

さらに、中国の食糧備蓄には不安がつきまとう。

以下は以前にも紹介したエポックタイムズの記事だ。

中国桂林市、バッタの大群襲来 当局に「食糧用地」確保の動き

米メディア、ラジオ・フリー・アジア(RFA)のインタビューで、同市担当者は「食糧生産用地の確保政策は全国で実施している」と述べた。湖北省孝感市の幹部がRFAに対して、同市も食糧生産用地の確保に取り組んでいると認めた。

成都の農家によると、小麦より果樹栽培の収益性の方が数十倍も高い。それでも、政府が小麦栽培への切り替えを要求しているのは、食糧備蓄の不足が考えられる。

アメリカとの対立が高まるなか、中国当局は国内の食糧備蓄が不足しているにも関わらず、アメリカからの食糧の輸入を停止した。重慶市のある関係者はRFAに対して、現地の倉庫に備蓄されている食糧は上の段だけ、下の段は砂で埋められており、粉飾工作を行っていると話した。「中国の食糧危機が深刻な状況にある」という。

以下略

中国では、ちゃんと食料備蓄があるかと思いきや、ほとんど身内の役人にパクられた後ということだ。

中国では公的備蓄倉庫にある小麦や大豆などは、地方役人が小遣い稼ぎに売ってしまっているようだな。ちょっと日本では無いタイプの不正だ。

また、記事でも指摘されているが、中国はアメリカやオーストラリアからの食料輸入を停止した。その理由は、もちろん米中対立だ。

三峡ダムや長江洪水が起こる前に、アメリカにケンカ売ってしまったってことか。

このままだと、中国国民14億人が飢える。

ただ、アメリカが中国に食料輸出しないかと言えば、それは無いだろう。

元々、トランプは中国に対して、中国が必要とする以上の農作物を買わせることで合意していた。しかし、米中対立の中で、その購入約束が棚上げされたのが今の状況だ。

ところが、洪水とバッタによって、中国は食糧不足に陥ることが確実な状況だ。アメリカから約束させられた(押し付けられた)農産物を買わねばならない。

多くの農家を支持基盤に持つトランプにとっては、このタイミングで「高くてもいいから、たくさん食料売ってクリー」って中国がすり寄ってくれば、再選に好材料だ。

農家の収入のことを考えても、売るだろうな。

しかし、問題なのはバッタはアメリカ大陸でも発生していることだ。

ウルグアイからアルゼンチンへと南下しているようだが、南米の季節は冬だ。南下しても寒くなる一方なので、これらのバッタは北上して、アメリカになだれ込む懸念がある。

中国が飢え、アフリカや中東、東南アジアもバッタで壊滅。そこに北米・南米で生産させる潤沢な小麦やトウモロコシが無くなった場合、世界中で食糧争奪戦が発生することになる。

畜産飼料の多くを輸入に頼る日本では、肉を食えなくなるかもしれない。

さらに、日本では米の自給率は100%だが、中国が「札ビラ作戦」を実施してきた場合、国策で(アメリカ農作物を高値で輸入するために)弱体化された農家は中国になびいてしまうかも。

それどころか、日本も不作になるかもしれない。

今年の梅雨はやけに長い。いつになったら終わるんだ、梅雨。

この時期に長雨が続きすぎると、農作物は不作となりやすい。1993年米騒動の大冷夏を思い出してしまう。

1993年は、梅雨明け宣言が発表されたものの、その後も梅雨前線が長期間日本に停滞したため、気象庁が8月下旬に梅雨明け宣言を取り消したという伝説の年だ。

この天候不順によって、日本では記録的なコメの大不作となり世界の米市場にまで影響が出た。

タイ米とか輸入して、食いにくいーとか言っていたのを知っているならおっさんだな。

なお、おじさん食ったことはないが、ニュースで余ったタイ米を10円で販売しているのを見て、日本人てのは失礼な国民やなと思ったもんだ。

今年と1993年の平均気温を比べると、
1993年7月 22.5度
2020年7月 23.8度(途中経過)
となっており、1993年ほどの冷夏にはならなさそうだが・・日照時間の短さはかなりのもの。

だが、8月まで梅雨が明けないというのは1993年以来のことだし、このままだと梅雨が明けたらすぐにお盆だ。

お盆が過ぎれば、猛暑も和らぐ。今年の夏は明らかに短くなる。

日本にはバッタは来ないだろうが、夏も来なさそうだ。

このままだと、本当に世界食糧危機になる。

世界中バッタだらけやないか!

ついでに言うと、イタリアでもバッタ発生しているらしい。

ちょっとふるさと納税でお米もらっとこうかな。ふるさと納税に復帰したばかりのみやき町が、他の都市よりも安くて量が多いのでおすすめ。

健康にいい玄米も用意されているぞ。


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