4月7日に政府が緊急事態宣言を出してから約1週間が経過した。
当初は、日本では強制力が無いから海外のようなロックダウンはできないとか、要請だけでは意味が無いなどの声が出ていた。
緊急事態宣言を出してみたら「不要不急の外出自粛」要請から、生活の維持に必要な場合を除いて「原則として外出しない」要請へと一歩踏み込んだ。
だが予想どおりと言おうか・・・「強制的」ではないものの、「要請」の名のもとに忖度ロックダウンが完成しつつある。
そして、外出自粛以外にも休業が要請される業種など細部も詰まってきた。以下は時事通信からだ。
東京都が休業要請 飲食店は午後8時まで―神奈川、埼玉も・緊急事態宣言
東京都の小池百合子知事は10日の記者会見で、新型コロナウイルスの緊急事態宣言に伴う休業要請を11日午前0時から行うと表明した。ナイトクラブやカラオケボックス、パチンコ店など幅広い業種を網羅。居酒屋を含む飲食店は営業を認めたが、午後8時までとするよう求めた。要請に応じた中小企業向けに「感染拡大防止協力金」を創設し、最大100万円を支給する。
小池知事は「厳しいと思うかもしれないが、結果的には早期の感染拡大の収束につなげられる」と理解を求めた。
都の方針を受け、緊急事態宣言の対象地域である神奈川県は11日から、埼玉県は13日から休業要請を始める。埼玉は居酒屋などの時間短縮は求めない。大阪府と福岡県は休業要請の是非を13日に決める。兵庫県は当面の状況を見る考え。千葉県は行わない方針を示した。法に基づく対象地域ではないが独自の宣言を出した愛知県は「状況を注視したい」(大村秀章知事)とした。
休業要請は、改正新型インフルエンザ対策特別措置法第24条9項に基づく措置。他の対象はライブハウスやゲームセンター、体育館、劇場など。床面積1000平方メートル超の大学や美術館、生活必需品を扱わない店舗なども含む。ただ、1000平方メートル以下の同種の施設は法の規定がないため、都独自の休業協力依頼を行う。このうち、100平方メートル以下の小規模店舗などは、従業員の検温や換気、消毒などの対策を条件に営業を認める。
居酒屋を含む飲食店は、営業時間を午前5時~午後8時、酒類の提供を午後7時までとした。政府との協議で焦点だった理髪店は「社会生活の維持に必要な施設」として休業要請の対象から外れた。ホームセンターや百貨店のうち生活必需品売り場も同様の施設として営業を求める。ネットカフェやパチンコ店は休業とした。
協力金は、政府の緊急事態宣言の期限である5月6日まで休業要請に応じた中小企業などに単独店舗で50万円、複数店舗で100万円を支給。対象件数や総額は「精査中」(都)とした。
各種のイベントは、屋内外を問わず密集状態が発生する恐れがある場合に自粛を求めた。
都内では3月下旬から急速に感染者が増加し、「医療崩壊」が懸念されている。都や国は人と人との接触を8割減らす目標を提示。都は既に要請している外出自粛と併せて感染拡大の食い止めを目指す。
居酒屋とかキャバクラとかいわゆる夜の街やパチンコ店など、不要不急であったり感染しやすいと判断されたところは全て対象だ。
詳しくは、東京都の公表資料(新型コロナウイルス感染拡大防止のための東京都における緊急事態措置等)を見て欲しいぞ。
風俗系は当然として、競馬やネカフェなど軒並み休業が求められる。また、他の報道によれば、居酒屋も19時までは酒を出せるようだが…基本は休業状態のようだ。
経済活動停止による影響を憂慮する国と、コロナ優先で厳しめに休業要請しようとする東京都(小池百合子知事)の間で綱引きされた結果、このようになった。
東京都では、酒の提供を19時までとするよう求めているが、居酒屋サイドは大半が休業対応のようだ。しばらくは飲みにもいけない。
東京だけでなく、日本全国同じ状況のようだ。
大阪駅周辺の人出が93%減
この数字をまさに現場で体感大阪府民の気質
「びびり」と「こうなったらしゃーない。言う事聞いとこか」
のなせる結果かもしれませんねとにかくこの効果が出ることを祈るのみ
日本経済新聞
休業要請初日の人出 歌舞伎町72%減、大阪駅周辺93%減https://t.co/y85GQ4BoJI pic.twitter.com/A6E6pJ6Fgk— 八百富写真機店 ヤオッター (@yaotomicamera) April 12, 2020
ということで、思いの外ちゃんとロックダウンしてしまった。
緊急事態宣言以前から、新型コロナの影響で飲食・小売りなどは目に見えて客足が減っていた。ここにきて完全に店を閉めることにしたところが多いようだ。
だが、新型コロナの感染拡大を最優先すると言うことで休業を求める一方で、休業補償の制度は不透明だ。記事では、東京都独自に最大100万円程度を「協力金」という形で支給するようだが、多くの都市ではそこまでの余裕はないだろう。
以下は、銀行員という主が身をもって感じている経済状況をネット掲示板に投稿したものが、まとめサイトに転載さたものだ。
【警告】銀行員だけどガチでコロナの影響ヤバいぞ・・・資金繰りの相談めっちゃ増えてる
小さい飲食小売は潰れそう
個人も住宅ローンこのままじゃ払えなくなるっていう相談が増えてるらしい
しばらくは耐えられそうな体力のある会社ですら資金調達をしてキャッシュ厚くする動きが見られてる
世界中どこも同じようなもんだろうけどヤバいよヤバいよ
スレ主がいる銀行業界では、現在の経済状況の切実さを身をもって感じているようだ。中小は死活問題だし、潤沢なキャッシュを持っている大手すらも資金調達に走っている状況とのことだ。
政府が、民間銀行が無担保・無利子で貸すことを打ち出していたが、その問い合わせも相当入ってきている様子。そういえば、内部留保を貯めまくっているトヨタも、3月末にメガバン相手に1兆円の融資枠を要請していたな。
なお、まずどこから潰れそうかとの問いに対しては、やはり「飲食」のようだ。特に、個人店は夏頃が限界なんじゃないかとも。
まあ、街の様子を見ていれば分かるけどな。
ちなみに、国や自治体が湯水のように金出して保証していることもあって、銀行は「ばんばん貸してる」とのことだ。また、審査をくぐり抜けて不正融資が混じる懸念についても、その緊急性から「やむを得ない」という雰囲気の様子。
日本は経済的にはまだマシなハズだ。欧米では出歩くだけで30~40万円の罰金という強烈なロックダウンが行われているからな。
その日本の銀行が「世界恐慌」を肌で感じているとは。
だが、おそらくだがこの「新型コロナ騒ぎ」は(特に日本では)意図的に作られている疑いが強い。
だが、新型コロナは8割以上が軽症・無症状なので感染拡大は止められず、ロックダウンはほぼ無意味だ。これまで日本がやってきた、検査せず重症者のみ病院送りにする戦法が最も効率的だ。
そもそも新型コロナの病原性は低い。死亡者は感染者全体で見ればわずかだ。若年者や志村けんの死亡例が切り取られて極端に過熱報道されている感は否めない。
また、感染者=感染が判明した人であるので、PCR検査をやればやるほど感染者は増える。以前にもブログで書いたが、日本では3月末から急激に「検査数」が増加している。
日本ではロックダウン出来ないと言われてきたが、「要請」による忖度ロックダウンが出来てしまった。人に会う機会を7割か8割減らせって…事実上の外出禁止令だぞ。
これが意味することは、以前に原田武夫氏が言っていた中世ヨーロッパで流行した「ペスト」だ。
中世ヨーロッパではペストにより当時の人口の1/3が死亡した。
その結果、半奴隷だった農民は食べ物もたくさんあるし待遇も良くなった。一部は成り上がって貴族にもなった。
さらに、祈っても死ぬので教会や聖職者の権威はガタ落ちとなり、信仰心も小さくなった。
常に死が隣り合わせにある日常と激変する社会、そして信仰の変化。これが後のルネサンスに繋がった。
今のコロナは、ペストほど描線性は強くない。
だが、現場の銀行が感じているのは世界恐慌だ。
アメリカでは、FRBがジャンク級債券の買い取りなど全ての負債を買い取る腹を決めたようだ。
大したこと無いはずのコロナによって、現在の信仰である「金融資本主義」が破壊される。
過去記事
アメリカの新型コロナ対策やりすぎ!原田武夫氏の日本バブルにつながるか!?
新型コロナで各国が農産物を輸出制限!お金で買えない時代になる!?
教会・教皇の権威が低下して宗教戦争に突入していったように、金融資本主義や拝金主義は無くなっていく可能性が高い。軍産・国際金融資本勢力は没落するし、アメリカの単独覇権体制も終わりを告げる。
TPPやFTAなど、多国籍企業の儲けのためだけの制度なども消えていくだろう。
最後まで読んでくれてありがとう!