アメリカでの新型コロナの感染拡大が止まらない。以下は共同通信が報じたニュースだ。
【ニューヨーク共同】米東部ニューヨーク州のクオモ知事は7日、新型コロナウイルスによる州内の死者が前日から731人増加し5489人になったと明らかにした。1日の死者増加数としては過去最大。
シンプルだが、ニューヨークを中心にアメリカで新型コロナ感染爆発している様子が伝わってくる。
だが、実は今に始まった話ではなく、マスコミから称賛されていたテントでの一斉検査で感染が判明した人が増えたに過ぎないといのが真相のようだ。
数ヶ月前に、米国で「なかなか治らないインフルエンザ」が流行しているとのニュースがあったが、実は新型コロナだった疑いが濃厚だ。
先月のニュースで、CDCの医師が「インフルエンザ死亡者の中に、新型コロナ死亡者が混じっていた可能性がある」 と認めてたことが報じられた。
また、以下はアメリカ在住という方がネット掲示板に書き込んだものだ。
米国在住です。12月の末にインフルかかって寝込みました。ここ15年、寝込むことなんてなかったので自分でも驚いていました。最初は喉の痛みから始まって、発熱と咳、倦怠感。熱が引いても咳がなかなか治らず、1ヵ月くらい苦しかった。私の周りにも何人か移してしまって、彼らも全く同じ症状で完治に1ヶ月かかっていました。当時は例年にない酷いインフルだと思っていたけれど、もしやコロナだったのではと思っています。
アメリカの医療保険制度は途上国並みなので、普段からインフルエンザ程度では病院にかからずに自宅療養の人が多い。
日本のように病院でインフルエンザ検査をしないので、アメリカの自称インフルエンザ患者の中に新型コロナ感染者が紛れていても何ら不思議じゃない。
何のことはない、アメリカではかなり前から新型コロナの感染爆発が起こっていたということで、わざわざそれを検査で掘り起こし危機だ危機だと騒いでいる状況だ。
実は日本も同じことをやっている疑いが強い。日本でも年末あたりにおかしな肺炎があったという話も聞くので、中国・武漢市で話題になる前から、新型コロナは日本にも入ってきていたようだ。
また、厚生労働省のサイトで公表しているPCR実施件数を見ると、3月31日あたりから検査件数が急増しているのが分かる。
先日のブログでも紹介したように、アメリカと同様日本でも新型コロナの感染拡大が演出されているようだ。
アメリカと同様に感染が拡大しているヨーロッパでも、あえて感染者を増やして危機感を煽っている状況は同じだろう。
だが、国によって死者数が大きく異なっている。
イタリア 感染者数132,000人 死者数16,000人
スペイン 感染者数135,000人 死者数13,000人
フランス 感染者数74,000人 死者数9,000人
イギリス 感染者数51,000人 死者数5,000人
ドイツ 感染者数102,000人 死者数1,700人
これだけみると、ドイツ以外は10%を超える致死率になる。まあ、検査されずに感染者にカウントされない人が多くいると思うので、実際の致死率は低いと思うが…。
日本で死亡後にPCR検査を実施して、実は新型コロナの感染が判明したケースがあった。もしかして、イタリアとかスペイン、フランスとかは死亡後にも検査しまくっているのか!?死者数が多いと、危機感がさらに煽られる。
さて、コロナにより世界中で経済が止まっているため、実体経済&金融市場を守るために中銀QEだけでなく巨額の財政支出が行われることになっている。以下は時事通信からだ。
過去最大108兆円、主要国と足並み 財政再建は一段と険しく 経済対策
政府の過去最大に上る緊急経済対策は、世界的な新型コロナウイルス感染拡大を受け、大規模な財政出動を急ぐ主要国と足並みをそろえた形だ。事業規模はリーマン・ショック時の56.8兆円を大幅に上回る108.2兆円に達し、日本の国内総生産(GDP)の2割に相当。コロナ収束後の景気回復を見据える安倍晋三首相は「諸外国と比べても相当思い切ったものだ」と訴えたが、危機的状況にある財政再建への道が一段と険しくなるのは必至だ。
日米欧に中国、ロシアを含む20カ国・地域(G20)は3月下旬の首脳声明で計5兆ドル(約550兆円)超の経済対策実施を明記。コロナによる壊滅的な打撃を回避しようと協調姿勢を鮮明にした。コロナがまん延している米国では既に2兆2000億ドル(約237兆円)に上る対策法が成立し、財政規律を重んじるドイツも7年ぶりに赤字国債を発行してコロナ危機を乗り切る構えだ。
緊急事態宣言が爪痕を残す旅行や飲食店、イベントなどでの消費喚起もにらみ、未曽有の108兆円に上った関連事業を支える財政支出は40兆円に迫る。このうち2020年度補正予算案で手当てする16兆7058億円の9割近くを赤字国債で賄う。公債依存度は当初予算段階の31.7%から41.3%に跳ね上がる結果となり、麻生太郎財務相は7日、「間違いなく(財政は厳しく)なる」と認めざるを得なかった。国の借金である国債発行残高(20年度末見通し923兆円)の対GDP比は、主要国の間で突出する。首相の経済政策「アベノミクス」で12年12月から始まった「戦後最長」の景気拡大期に財政再建にかじを切るべきだったとの意見は根強く、自民党中堅議員は「平時に健全化努力を惜しんだツケ」への警戒を唱えた。世界的に金融政策の限界がささやかれる中で、財政頼みの国際協調が勢いを増し、財務省幹部は「やむを得ない」とほぞをかんだ。
国債を大量発行している日本で、さらに108兆円の経済対策が出てきた!しかも先行するアメリカは何と2.2兆ドル(237兆円)だ。日銀やFRBのQEだけでは足らないということだろうか。
だが、日本の経済対策にはカラクリがある。
アメリカの2.2兆ドル(237兆円)は、すべて財政出動だ。一方の日本は、財政出動する分は39兆円(うち補正17兆円)で、残りは一部現金給付があるが多くは中小企業への貸付の原資だ。
貸付まで含めて108兆円というならば、アメリカだとFRBから融資等資金で4兆ドルの供給が行われるので、アメリカの経済対策は6兆ドル規模ということになる。
記事にあるように、G20で5兆ドルの経済対策をやることとなっているようなので、帳尻合わせで108兆円を打ち出してきた感がある。
こうして見ると、日本とアメリカでは、コロナに対して温度差があることが見えてくる。
温度差と言うのは、緊急事態宣言が出ても「日本人はのんきに出かけている」とか「政府がポンコツで、コロナ対策がアベノマスクとお肉券しかない」という話ではない。
一つ目は、コロナ感染者の数字だ。感染者の数字は各国政府のアンダーコントロールだ。そのため、欧米では10万人オーダーで感染者を見つけ出して大騒ぎしているが、日本ではせいぜいその10分の1程度の感染者でそこそこ騒いでいる感じだ。
二つ目は、ロックダウン対応だ。欧米では、出歩くだけで罰金だし企業活動も厳しく制限されるなど、空いているのは最低限のスーパー・薬局・病院等の生活に必要な範囲のみで、経済活動や都市機能が停止している。
一方の日本の緊急事態宣言は、「出かけないでね」という何とも弱いものだ。とりあえず、緊急事態感を演出してみましたと言ったところか。
三つ目は、経済・金融対策だ。先ほどの記事でも紹介した通り、アメリカが財政出動2.2兆ドル(237兆円)ドン!と比べると、108兆円分かき集めたものの、財政出動はわずか39兆円というものだ。
また、金融対策の日銀とFRBのQEにも差がある。
以下の日経新聞の記事を見て欲しい。
【ニューヨーク=後藤達也】米連邦準備理事会(FRB)の総資産が1カ月で1兆6500億ドル(約176兆円)増えた。1カ月の増加額は過去最大だった2008年10月の2倍以上だ。金融市場の動揺を抑えるため、国債などを大量に購入。残高は日銀や欧州中央銀行(ECB)を抜いた。新型コロナウイルスによる経済の打撃を和らげようと、FRBは空前の規模の緩和を推し進めている。
FRBが2日公表した1日時点の総資産は5兆8116億ドルと、1週間で5573億ドル増えた。3月15日に臨時で決めた量的緩和の再開後に急増した。FRBは国債や不動産ローン担保証券(MBS)を連日で計1000億ドル購入している。国債などの金利が急騰して、金融システムや経済活動に打撃を与えるのを防ぐ狙いがある。
1カ月の増加額がこれまで最高だったのは米リーマン・ブラザーズ破綻の翌月の08年10月。銀行間金利が急上昇し、国債などを担保に大量の資金を金融機関に供給し、1カ月で資産が7572億ドル増えた。08年以降の量的緩和でも資産の増加は月間1000億ドル前後で、今回の増加は突出している。日銀のピーク時の年間での資産購入額の2倍にも達する。
大量の資産購入は当面続きそうだ。米議会は2兆ドルの経済対策を成立させたことで、今後米国債が大量に発行される可能性が高いためだ。国債の需給が緩めば金利が急上昇しかねない。市場では「経済や金融システムの打撃を防ぐため、国債の大量購入で金利を抑えるだろう」(米国野村証券の雨宮愛知氏)との声が多い。
FRBは金融機関に対して、短期資金の供給も拡大している。銀行や企業の間で短期資金を確保しようとする動きが強まり、金利に上昇圧力がかかっているためだ。FRBが国債などを担保に翌日物の資金を大量に貸し出すことで、資金の目詰まりを防ごうとしている。
世界でドルの需給が逼迫していることを受け、FRBは日銀など他の中央銀行と協調し、ドルを供給する仕組みも強化した。対日銀であれば、FRBと日銀がドルと円を交換し、日銀が日本の金融機関に対してドルを供給する仕組みだ。1日までの2週間でこの仕組みが3500億ドル近く利用され、FRBの資産拡大につながった。
グラフを見てもらうと分かるとおり、FRBの国債購入量がハンパない。1週間で5000億ドルオーダーということは、1ヶ月ちょいでリーマンショック以降に購入してきた国債などの額を上回ることとなる。
このブログでも書いたが、アメリカでは金融機関同士が短期的資金をやり取りするレポ市場での信用収縮が進み、FRBが事実上のQEを再開していた。
そして、新型コロナショックで日米国債金利が急騰(=国債が売られまくる)するなど、強烈な金融危機の気配も指摘した。
アメリカFRBは、2017年ごろから国債などを手放して金融正常化を目指していた。ところが、今はその考え方を180度変えたようだ。リーマンショック時の買い支えをはるかに上回る額を購入している。
最近、債券市場が落ち着きを取り戻していたが、これだけカネが入ればそりゃ落ち着くよな・・・。金融市場のバブルはめちゃくちゃ膨らむけどな。
とにかく、日銀とFRBの市場介入額も大幅に差がついている。
この日米のコロナと経済・金融対策の差が意味するものは何か。
まず、新型コロナの感染拡大によりロックダウンしたとすると、完全に経済は止まる。しかも、感染が落ち着いて再開できるまでは、中国の例からすると1~2ヶ月は必要だ。
先日のコロナショックの状況からすると、そこまでは金融市場が持たない。金融市場だけQEで救えば良いかと言うとそうでもない。実体経済も持たないし、実体経済からの金融市場への影響も出てくるので、実体経済も救う必要が出てくる。
で、強烈なロックダウンであるほど経済・金融対策のカネも巨額になる。
トランプ主導でやっているのを見ると、軍産・国際金融資本勢力の壊滅を意図したものである疑いが濃厚だ。
一方の日本だが、清和会・政体勢力・軍産・国際金融資本勢力日本支部の安倍首相は、トランプに付き合うと本当に金融大崩壊になると考えているのだろう。
だが、トランプの圧力もあるので、コロナの緊急事態宣言を出して大変さを演出した。ロックダウンは日本の法の立て付けでは出来ないが自粛要請はした。
経済対策も表向き108兆円とした。日銀もQEで債券と株式市場をとりあえず支えている。
これでお茶を濁すことで、欧米発の金融大崩壊から少しでも距離を置こうと考えているのだろうか。コロナ対策でのFRBの資金投入額を見るに、バブルをさらに膨らませている。距離を置いても意味は無いと思うが。
原田武夫氏が最新動画で、日本が相対的にマシな状況になるので、世界から(QEで増えた)資産が流入して日本バブルになると語っていたが…。まあ、この金融市場の状況からはすぐに弾けるバブルだろうが。
最後まで読んでくれてありがとう!