元キャリア外交官の原田武夫氏は、来るべき歴史の転換点を前にパンデミックが起こることを警告している。
中世ヨーロッパはじめ、時代の転換点ではこれまでもペストの大流行やスペイン風邪などのパンデミックが発生し、歴史を大きく変えてきた。
最近の原田武夫氏の動画でも、胃腸風邪のような症状が流行りつつあることに触れている。
その観点から、気になるニュースがあったので紹介したいぞ!
15分に1人が耐性菌で死亡、米CDC所長が「ポスト抗生物質時代」を宣言
どんな薬も効かないスーパー耐性菌。
最近少しは減ったのかしらん? と思っていたら、米疾病管理予防センター (CDC)の最新調査で予想以上のスピードで広まっていることがわかりました。所長自らが「ポスト抗生物質時代はもう始まっている」と報告書の中で宣言していますよ。
1回目の2013年の調査では感染者が年間推定200万人以上、死者2万3,000人以上だったのが、感染280万人、死亡3万5,900人に増加。「米国だけでなく世界の問題だ」と英国のウェルカムトラスト薬剤耐性感染症プログラムのTim JinksさんはGizmodoに感想を語っています。
同じ週に隣のカナダが発表した最新報告でも、「感染症の26%は抗生物質が効かない。この割合は2050年までに40%になる」とあります。むぅ…。
耐性菌がまた増えた
CDCの緊急性の高い耐性菌リストに新たに加わったのは次の2つです。
- 真菌「カンジダ・オーリス (C. auris)」
- 新型グラム陰性菌「カルバペネム耐性アシネトバクター (Carbapenem-resistant Acinetobacter )」
どちらも多剤耐性で健康体の人は大丈夫なんですが、患者さんが感染するとたいへんなことになります。もともとリストにあったのは次の3つ。
- C.ディフィシル
- カルバペネム 耐性腸内細菌科細菌 (CRE):「悪夢の細菌」
- 淋菌 (Neisseria gonorrhoeae):性病の淋病がうつる菌
一番怖いのはこれ
スーパー耐性菌のなかで死亡者が一番多いのはC.ディフィシル感染症(CDI)で、年間推定22万3,900人が感染し、1万2,800人の命を奪っています。CDIはお腹を壊して、あっという間に死に至る怖い病気。CNNの取材に答えた遺族も「保育士の母が保育園で感染して、数日で体が動かなくなった」と言っています。強力な抗生物質バンコマイシンを投与したけど、まったく効かなかったのだそうですよ…。今回の調査は、CDIの遺族にも捧げられています。
次に多いのがブドウ球菌(Staph)で、これは抗生物質を大量に投与する院内感染でよく見られるものです。あとはCRE(どんな抗生物質も効かない「悪夢の細菌」として恐れられている)、淋菌なんて身近な性病まで入っています。
今回の報告書で新たに設けられた「要注意リスト」には、次のような菌が加わりました。
- アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus):アゾール系抗生物質が効かない
- マイコプラズマ・ジェニタリウム(Mycoplasma genitalium):性病
- 百日咳菌 (Bordetella pertussis):これだけはワクチンがある。ただし効き目が長く続かない事例も
以下略
この記事の中「一番こわい」とされているC.ディフィシル感染症に注目して欲しい。
年間推定22万3,900人が感染し1万2,800人が死亡とあるので、致死率は約6パーセントと言ったところか。
その症状として「お腹を壊してあっという間に死に至る」とある。原田武夫氏の言う胃腸風邪のようなパンデミックの候補かもしれない。
さらに、「感染して数日で体が動かなくなった」とか、「強力な抗生物質バンコマイシンを投与したけど、まったく効かなかった」とある。
これは無駄に抗生物質を求める患者と安易に応じる医師の問題が引き起こした成れの果ての状態であると言えよう。
こうなってくると感染した後の治療に期待するよりも、いかに感染しないかに注力しないと次の時代(金融危機後の新しい時代)にいけないかもしれない。
ということで、手洗いやマスクなどスタンダードな予防法以外にも、口腔ケアが実は効果的なようだ。
インフルエンザ予防にはちゃんとした歯磨きも
この記事は別途見ておいて欲しいが、長いので要点だけ説明するとこんな感じになる。
- 在宅療養の高齢者のうち、プロの口腔ケアを受けたグループは、そうでないグループと比べてインフルエンザ罹患率が約10分の1になった。
- 口腔細菌がインフルエンザウイルスの増殖を高め、タミフルなど抗インフルエンザ薬の効果も低下させる。
- 口内細菌がウィルスを増殖させる働きを持つ酵素を出すため。
- 小学校でも昼の歯磨きを徹底したところ、他の学校よりも学級閉鎖の割合が大幅に低下した。
- プロの口腔ケアに効果があるようだ。
とまあ、こんな感じだ。
記事ではインフルエンザへの効能であることと、プロの口腔ケアの効果をうたっているが、小学校の昼間の歯磨きで改善した例もあることから、しっかりとしたケアによる感染症予防効果は期待できそうだ。
このブログでも前に口腔ケアの重要性を紹介した。
歯周病は歯の病気ではない!でも認知症や糖尿病の原因に!?本当に歯は大事!
よかったら改めて読んで欲しいぞ!虫歯や歯周病だけじゃない、ウィルスや細菌の感染も減らせる可能性があるってことだからな!
プロの口腔ケアでなくても、1日1回歯間ブラシやデンタルフロスを使う習慣を身につけるだけだ。
また、水流で歯間をキレイにするアイテムもあるぞ。歯間ブラシやデンタルフロスを使うよりも手軽だから、これなら継続できるかもな。製品のレビューを見ると、奥歯から謎の物体が取れたなどの、おぞましくも効果を実感する人がおおいようだ。
アマゾン以外でもあるぞ。
中華製の安物もあるぞ!アマゾンではかなりの高評価だ。サクラレビューがあることを踏まえても、パナソニックの半額なのは魅力的だな。
最後まで読んでくれてありがとう!