ドルの崩壊

アメリカが世界で仕掛ける戦争の目的はドルの崩壊?

ドルの崩壊

崩壊しそうなドルと日銀の金融政策、そして新たな通貨システム」等で紹介したように、利上げ・QTが金融危機を誘発し、バブル化したドルが崩壊する可能性については以前から懸念されるところで、元コインベースCTOやケニア大統領は近日中のドル暴落(=ハイパーインフレ)を警告している。(元コインベースCTOが予測するハイパーインフレ=ドル崩壊)(ケニア大統領が警告するドル暴落とペトロダラー崩壊

また、世界では貿易決済や外貨準備でドルを使わないようにする「脱ドル化」が急速に進んでおり・・

  • アメリカがロシアのドル資産を凍結したほか決済システム(SWIFT)からも追放するなど、禁じ手とされたドル・米国債の金融兵器化を発動
  • 「ドル保有のリスク」を認識した国々では、ドル以外のハードカレンシー備蓄(人民元とか)を進め、国際決済でも相互通貨取引や人民元建て取引に移行するなど、脱ドルが始まった。
  • 脱ドルは、イラン等の反米国以外に、BRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ)やASEAN(インドネシア・カンボジア・シンガポール・タイ・フィリピン・ブルネイ・ベトナム・マレーシア・ミャンマー・ラオス)、親米アラブ諸国(サウジ・UAE)やケニア、フランスに急拡大中

・・と、反米諸国だけでなく、親米諸国にも脱ドルは広がりつつある。

さらに、中東覇権のアメリカ→中国(&ロシア)への移行は、サウジアラビア等の親米産油国の離米として表面化しており、ペトロダラー終焉も現実味を帯びてきている。

既に、サウジ子分のUAE(アラブ首長国連邦)は、フランスのトタルエナジー社に人民元建(CIPS経由)で天然ガスを販売するなど、ペルシャ湾のエネルギー資源のドル以外の通貨建て販売は始まっている。

ニクソンショックで金兌換が外れたドルは、「みんなが使う」「石油が買える」との信用のみに基づくが、基軸通貨であるが故に、アメリカがどれだけ無駄遣いしてもその信用は揺るがなかった。

だが・・

  1. 世界的な金融危機
  2. 脱ドル
  3. ペトロダラー崩壊

・・によって、この信用は根本から崩れる可能性が高くなる。

以前に紹介したDr.苫米地氏が指摘した「ハイパーインフレと金融危機によって通貨リセットするプラン」の実現が近づいていると言える。

ただ、異次元規模のQE→異次元規模のQTによる金融危機や脱ドル、ペトロダラー崩壊は、全てアメリカ自身が招いたものだ。

ウクライナ情勢の転換と役割を終えたバイデン政権」で紹介したように、バイデン政権の役割がグレートリセットの不可逆的な開始でることを踏まえると、アメリカこそがドル覇権崩壊=金融システムのグレートリセットを望んでいると見て間違いなさそう。

ということで、今回は金融危機、脱ドル、ペトロダラー崩壊の流れを後押ししそうな「戦争」に焦点を当てたい。

さて、戦争と言えば「メドベージェフ元大統領は欧州分裂からの第三次世界大戦を予測する」等で、フランスvsドイツを中心とする欧州内戦を何度か紹介してきた。

この欧州内戦について、メドベージェフ予測の基本的な流れとしては・・

(略)

4. ポーランドとハンガリーは、旧ウクライナの西部地域を占領する

5. ドイツとその衛星国、すなわちポーランド、バルト諸国、チェコ、スロバキア、キエフ共和国、およびその他の追放者の領土を含む「第 4 帝国」が創設される

6. フランスと第4帝国の間で戦争が勃発する。ヨーロッパは分割され、ポーランドはその過程で再分割される

(略)

・・というものだ。

ポーランドとハンガリーがウクライナ西部を占領する・・については、以前に紹介したように、現政権が「(旧ポーランド領の)ウクライナ西部を取り戻す」と公言するポーランドとアメリカの間で、ウクライナ政府が治安維持できなくなった際に、ポーランド軍がウクライナ西部に進駐して治安維持を担うこと等が検討されている。

ポーランドの国益を度外視した親米・反ロの姿勢からは、アメリカ・ポーランド間に「ウクライナ西部持ってけドロボー」の密約があることを強く疑わせる。

また、こうした事態はウクライナ敗北で起こる可能性が高いが、先日より話題のアメリカから漏洩した機密文書(ペンタゴンペーパー)によると、ウクライナの防空機能を担うミサイルが5月上旬にも枯渇するっぽいことを、BONAFidrさんが報じている。

つまり、ポーランドがウクライナ西部を(事実上)割譲する日は近い。

また、ウクライナ西部(スロバキア国境付近)のトランスカルパチア(ザカルパッチャ)州には、多くのハンガリー人が居住しているが、このハンガリー人がウクライナに強制的に徴兵&戦死させられていることを、ハンガリーは強く問題視している。(ウクライナへの戦車供与によりドイツvsロシアの直接戦争へ

おそらく、ウクライナ敗北となれば、ハンガリー人保護を名目として、ポーランド(アメリカ許可アリ)に続いて、ハンガリー(アメリカ許可ナシ)も出動することになる・・が、当然ながらモメ倒すだろう。

既に、アメリカはハンガリーの親ロシア姿勢を理由として、銀行員などへの制裁(金融制裁)を発動するとか。

ゼロヘッジさんによると、ハンガリーのオルバン首相はアメリカを「最大の敵」と公言しているので、制裁対象になっても不思議ではないが・・NATO加盟国への制裁はNATOの分裂(=離米)を招くことになりそう。

さらに、フランスのマクロン大統領も、先日の訪中からの帰国便の中で、ドル依存や対米従属の見直しの必要性を訴えたことを、ポリティコが報じている。

UAE天然ガスの人民元建て購入など、離米姿勢を強めるマクロン大統領だが、思ったより離米に振り切れていることが明らかになった。

ポリティコが報じるマクロン大統領の発言は・・

  • ウクライナや台湾問題でアメリカに追随して不利益を被っている状況を念頭に、欧州が直面するリスクは「戦略的自律性」を築けなくなること。
  • 欧州は武器やエネルギーの米国依存度を高めていることを念頭に、フランス主導のEU自立(地域覇権国化)を目指した「戦略的自律」を強調し、欧州の防衛産業の強化や米ドル依存を減らすことが必要

・・と言うもので、「対米自立・EUの地域覇権国化」と「脱ドル」を念頭に置いているほか、台湾問題も「アメリカには付き合いきれんわ」としていることが分かる。

なお、ポリティコは、フランス大統領府が検閲して台湾問題やEU自立に関する部分が大幅カットされたとしているので、実際には「オレは対米従属をやめるぞ!ジョジョーーッ!!」的な発言もあったのかもしれない。

さらにマクロン大統領は「フランス主導のEU自立」としているが、これは、ウクライナ戦争でEU経済をボロボロにしたドイツの対米従属姿勢を厳しく批判するもので、事実上「ドイツ第四帝国」のEUに反旗を翻すものだ。

つまり、オルバン首相やマクロン大統領は、戦車供与によって完全にロシアと敵対したドイツと真逆に立って、ドイツ主導のEUを分裂させると共に、アメリカ・ドイツ主導のNATO分裂をも誘うものと言える。

右派政権となっているイタリアやトルコなども後に続きそうで、ウクライナ戦争がロシア有利な形で終われば、「フランス主導の離米・反米派 vs ドイツ主導の対米従属派(=反ロシア派)」となり・・

  • 対米離脱(欧州の独立・地域覇権国化)
  • 脱ドル

・・で対立することになりそう。

この動きが欧州内戦に繋がる火種として想定されるのは、ウクライナ敗戦とポーランド・ハンガリー・ルーマニアによるウクライナ西部への治安維持出動(侵攻)だろうか。

まあ、戦争に至らなくても、欧州の多くが脱ドル・対米離脱に動くだけで、ドル崩壊に弾みがつくのは間違いなさそう。

さて、次に気になる「戦争」は台湾情勢だ。

この台湾情勢については、先に紹介したフランスのマクロン大統領の発言が気になるところだ。

フランスのマクロン大統領は、米中間の緊張の高まりを受けて「アメリカに追随するとヨーロッパは没落すっぞ」と言い始めている。

ウクライナ戦争において、欧州勢はアメリカにロシア制裁(=セルフ制裁)を強制されて自滅したことを踏まえると、EU最大の貿易国である中国との対立に巻き込まれるのはカンベン・・という本音が見えるものだ。

だが、訪中帰りの飛行機で「離米」発言は必要無かっただろうし、EU内でも「フランスが欧州の代表者ヅラすんな」とブチ切れられてるし、アメリカと関係悪化するし・・と考えると、マクロン大統領が「離米」を訴えざるを得ないほど、台湾有事は迫っていると考えられる。

ただ、台湾有事を望んでいるのは中国ではない。

以前に「アメリカの暴動と新中国連邦構想」等で紹介したように、2025年までの共産党政権崩壊&分裂を前にした中共政権に台湾侵攻する余裕は無いだろうし、「ゼロコロナ政策は中国共産党支配の崩壊へと繋がる」で紹介したように、中国と台湾の黒幕(華僑勢)は、将来的に中国上海~深圳エリアと台湾を独立させて同じ国にする可能性もある。

つまり、中国や台湾は互いに戦争する必要性は薄く、台湾有事があるとすれば、それはドル覇権放棄に動くアメリカ様のご意向と言える。

こうした中で、アメリカは台湾の蔡英文総統をアメリカに招いてマッカーシー下院議長と会談をセッティングしたが、中国はこの報復措置として、台湾周辺での軍事演習を実施した。

ただ、中国の軍事演習の規模は前回のペロシ訪台時よりも小規模で期間も短かった。

そもそも、今回の蔡英文総統の訪米は、元はマッカーシー下院議長の訪台希望に対して、台湾側から「ウチから行くから来んな」となったものであり、台湾・中国共に問題を大きくしないよう配慮している様子が伺える。

しかし、そんなことで手を引くアメリカではない。

台湾有事を理由にアメリカは日本の防衛から手を引くかもしれない」で紹介したように、ジャパンハンドラーのCSISが台湾有事を想定したシミュレーション結果を公表しており、その真意は・・

  • アメリカは台湾有事になっても中国と戦争しない。
  • 日本は対中戦争が出来るように、再軍備と憲法改正しとけ。

・・であり、東アジアからの米覇権(米軍)撤退を見据えて日本に「離米」を迫るものと思われるが・・実は、日本vs中国の代理戦争を煽る目的がある可能性もゼロではない。

特に、対米従属が国是の日本を離米させるためには、「どうしても一緒に来たいなら中国と戦争せーや」と脅した上で、アメリカが手を引く姿勢を見せるのが効果的だろう。

この点で気になるのは、先日、台湾に比較的近い宮古島付近で発生した、自衛隊ヘリの墜落「事故」だ。

このヘリに乗っていた師団長は中将クラスの大物だし、第8師団は中国を念頭に置いた島嶼防衛の専門部隊だ。

つまり、この事故は、島嶼防衛の専門部隊の幹部連中が乗ったヘリが、中国軍が軍事演習を行っている際に墜落した・・ということになる。

このヘリが墜落する瞬間の映像もネット上に出てきており・・・

・・飛んでたヘリが、突然コントロールを失って海面に突っ込んでおり、空中でローターが破損した等の原因ではないことが分かる。

まあ、ホンモノの映像かどうかは知らんけど。

今のところ、日本ではタダの「事故」となっているが、元防衛大臣の小野寺氏は「エンジンが2機あるのに、こんな墜落するなんてあり得んわ」との見解を示しているのは気になるところ。

エンジン1機が止まっても、もう1機のエンジンで何とかなるやろ・・と言っており、裏を返せば「エンジンが2機とも急停止するなんてあり得んぞ」と言っていることになる。

さらに気になるのは、ヘリが墜落時に出るハズの救難信号が発信されていないことだろう。

軍用ヘリ(ブラックホーク)に搭載の信号発信装置が、墜落の衝撃で壊れるとは考えにくく、墜落前から機能停止していた可能性が高いと考えられる。

まとめると、この自衛隊ヘリは・・

  • 普通に飛んでたのに、いきなりエンジンが停止した。それも2機同時に。
  • 容易に壊れないハズの救難信号が動かなかった。

・・となる。

エンジンも信号装置も、突然全部ダメになるなんて・・と思うが、その全てを満たす答えとして、アサヒ芸能さんからEMP(電磁波)兵器疑惑が報じられている。

EMP(ElectroMagnetic Pulse)とは「電磁波」のことで、高高度核爆発や太陽フレア等で発生するとされているものだ。(太陽が極大期に向かう中で、総務省が太陽フレア被害を警告

映画マトリックスでは、メカメカしい敵ロボット(センチネル)への対抗手段としてEMP兵器が使われていたように、高強度のEMPは電子機器類に過剰電流を流し込み、回路や半導体を破損させて機能停止させるもので、電子デバイス全盛時代の驚異と言える。

ただ、効果的なEMPの発生方法や効果範囲のコントロール方法など、実用化は困難・・だが、EMP兵器と同じような兵器として「HPM(高出力マイクロ波)兵器」は存在する。

HPM兵器は、自衛隊が大量ドローン攻撃に備えて開発していることが報じられており、実用化が近いor米軍は実用化済みである可能性は極めて高い。

読売新聞オンライン

【読売新聞】 防衛省は来年度から、敵の軍用無人機(ドローン)を無力化できる「高出力マイクロ波」(HPM)兵器の研究開発に…

また、今回のヘリ墜落の原因が、HPM兵器による電子機器類の破損とすれば、エンジンが2機とも停止して救難信号も発信されなかった点について説明がつくし、現実的と言える。

小野寺元防衛大臣が「こんな墜落は考えられん」と何か言いたげな発言をしているのは気になるところで、軍事演習していた中国のせいにして・・とのシナリオの存在が懸念されるところ。

いずれにせよ、日中戦争になる可能性を煽るだけ煽ったアメリカは、「ワシは参戦しない」表明するだろうから、その時に日本が「離米」を決断出来るかどうか。

・・というか、さすがに対米従属で思考停止の政治家・官僚も、中国との全面戦争+アメリカ抜きを前に、離米しない選択肢は無い。

そして、世界一の米国債保有額を誇る日本の「離米」が、ドルと米国債に与える影響は極めて大きいと言える。

なお、あのウォーレン・バフェット氏が、台湾の半導体ファンドリーのTSMC株を売却したとか。

ウォーレン・バフェット氏以外にも、米上院議員さんはTSMCのプットオプション(=値が下がると儲かる)を購入したとか。

何かを知っている・・?

(追記)

陸自から、陸自ヘリには、洋上用のフライトレコーダーが無いため、回収が困難との発表があった。

しかしながら、機内にブラックボックス(コクピットのボイスレコーダーとフライトレコーダー)が設置されているハズであり、何十日も海中にあっても壊れるものではない。

どうしても墜落原因を解明したくない・・との強い姿勢を感じるが、これは「対米従属を続けたいけど、中国との戦争はイヤや」という意思の表れか。

(追記終わり)

さて、欧州・東アジアに続く戦争と言えば「中東戦争」が考えられる。

このところの中東地域では、シリア(の油田)を占領するアメリカと、イランに支援された民兵勢力が衝突しているとか・・

イラン支援の民兵団がレバノン南部からイスラエルにロケット弾を打ち込むなど、穏やかではない。

特に、レバノンからの攻撃については、2006年にレバノンの民兵組織ヒズボラとイスラエルが交戦して以来の規模だったとか。

なお、サウジ等の親米諸国とイスラエルは事実上の国交を結ぶほどに関係改善しているが、中東のアメリカ覇権は急速に縮小しており、サウジやUAEと言った親米国家の離米が進んでいる。

ちなみに、ペンタゴンペーパーによると、サウジ・UAE以外にエジプトも離米・反米に鞍替えしているようだ。

アメリカから数十億ドルもの軍事援助を与えられている筋金入りの親米国家(だった)エジプトさんは、ロシアに4万発のロケット弾や砲弾類などをこっそり供給しようとしていたようで、シシ大統領はエジプト軍高官に「目立たんように譲渡しろ」と指示したとか。

このように中東で四面楚歌となりつつあるイスラエルは、中国・ロシア&イランと関係改善が必要と思うが、現実には右派のネタニヤフ氏の首相返り咲き&極右政党「宗教シオニズム」が連立与党となる間の悪さ。

さらに、ネタニヤフ政権は、入植地拡大を認めない最高裁に対して、政治権力によって最高裁判決を無効化する「司法改革」を断行しようとした。

これは、民主主義の大原則を形骸化させる無理筋なもので、イスラエル民衆の大規模な反対デモもあって断念するという当然の結果に終わり、入植地拡大による中東戦争の火種は無くなった。

・・と思いきや、代わりに極右政党「宗教シオニズム」のベングヴィール氏の意のままに動く民兵組織(国家保護隊)の創設が承認されたとか。

ネタニヤフ氏が司法改革に失敗したところに、ベングヴィール氏が連立政権離脱をチラつかせ、司法改革断念を許容する代わりに民兵創設を認めさせたとのこと。

どうやら、ベングヴィール氏がネタニヤフ氏に無理筋な司法改革を強要した真の目的はコレだったようだ。

巷で話題のアメリカ機密文書(ペンタゴンペーパー)では、イスラエルの諜報機関モサドが、司法改革の反対運動を支援していたことが、BONAFidrさんより報じられている。

米国政府は、エドワード・スノーデン以来おそらく最悪の機密情報漏えいに直面している。ウクライナ、チャイナ、中東、太平洋地域…

どいやら、モサドが司法改革を失敗に追い込んで、ベングヴィール氏の民兵組織(国家保護隊)を作らせたようだ。

なお、モサドがこんな面倒なことをして民兵組織を作らせたのは、中東戦争に向けてイスラエル軍が動かないからだろう。

実は、ネタニヤフ氏の司法改革を非難したガランド国防相は解任されたのだが、軍の支持を背景に職務を継続した上に、罷免を撤回させている。

これは、ネタニヤフ氏が軍を掌握出来ていないことと、ガランド国防相とイスラエル軍が「常識人」であることを示している。

つまり、ネタニヤフ氏とベングヴィール氏が中東戦争しようと頑張っても、基本的に常識人のイスラエル軍は言うことを聞かないため、別の武装組織が必要だった・・と見るべきではないか。

さて、実際に中東戦争となれば、アメリカはイスラエルを支援するだろう。

そして、ロシア・中国陣営入りするサウジは、この戦争を機にペトロダラーを廃止する可能性が高い。これは、石油危機を招いた第四次中東戦争と同じ構図だ。

・・と、このように、欧州や東アジア、中東で戦争の気配が出始めているが、いずれにも共通するのはドル覇権の崩壊に繋がる点だ。

フランスなど一部欧州諸国が離米・脱ドルし、日本が離米(脱米国債!?)し、中東でペトロダラー廃止となれば、いよいよドルの完全崩壊のカウントダウンとなる。

さて、ドルが崩壊するとどうなるかについては、この記事が分かりやすい。

記事の概要は以下のとおりだ。

  • これまでは、諸外国が基軸通貨ドルを欲しがるため、アメリカはモノ・資源をドルを印刷するだけで買うことが出来た。
  • なので、ドルが基軸通貨でなくなると、70年以上に渡って、諸外国向けに刷り続けた大量のドルが逆流することになる。
  • つまり、アメリカでは数年に渡って2桁インフレ(ハイパーインフレ=通貨価値のハイパー下落)になる。
  • これまでドルで利益を得たのは「お金を刷る人=FRB=ウォール街の銀行家」だが、ハイパーインフレの損失は、米ドル使用を義務付けられたアメリカの一般市民が負うことに。
  • また、外国人が保有するドル建て資産(米株式の4割と社債の3割)も売られて大暴落するので、企業の借入コストは急上昇する。
  • さらに、外国人が保有する米国債(8兆ドル分)も投げ売りされるため、アメリカ政府の債務負担が年間数千億ドルも高騰する。
  • FRBがQEで買い取っても、兆ドル単位の資金が経済に流入するため、インフレ率は一夜にして2桁に。
  • 基軸通貨の地位を失うことで、アメリカ経済とアメリカ国民は壊滅する。

・・とのこと。

裏を返せば、基軸通貨ドルの印刷という無尽蔵の錬金術を封じられたアメリカは、世界で無益な戦争を起こせなくなる・・と考えると、早くドル崩壊した方が世界は平和になる。


最後まで読んでくれてありがとう!