covid19vaccine

最速でワクチン接種が進んだイスラエルで過去最多の感染者数、死者も多数

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日本の大手メディアが、感染が拡大するイスラエルの状況について珍しく報道した。

イスラエルの最新感染状況を確認すると、新規感染者数は9月1日に1万6629人となりワクチン接種前に記録した過去最多を更新した。

20210902イスラエル新規感染者数

また、9月1日の死者数は43人となっており、ワクチン接種前の昨年同時期と比較すると、死者数は約3倍(15人→43人)になっている。

イスラエルの人口は約900万人なので、日本の人口約1億2000万人に換算すると、新規感染者は22万人を超え、1日あたり死者数は573人となる。

イスラエルではワクチン接種が進んだ6月8、9日に1日の新規感染者が0人を達成したが、それ以降は増加傾向となり6月25日には屋内でのマスク着用義務を復活させている。

現在のイスラエルの新規感染者数は過去のピーク(今年1月)を超えており、人口当たりで世界1位か2位というレベルのトップ争いを演じている。まだまだ増加傾向な上に、冬になればさらに増えることは想像に難くない。

この状況を見ると、先日の「イスラエルで大規模調査 デルタ株に対して自然感染による免疫はワクチン免疫の13倍強い」で紹介した、ワクチン接種者は鼻腔内に未接種の251倍ものコロナウイルスを保有しており、無症状スプレッダーとなっている可能性を指摘するオックスフォード大学の論文は正しかったと思える。

日本でも、職域接種など高齢者以外へのワクチン接種が本格的に始まってから感染者数が激増していることを踏まえると、ワクチン接種を進めるほどに感染を助長する可能性は考えられる。ワクチン打って油断しているとか言う話ではないと思う。

また、明らかなワクチン効果があるとするCDCの調査を伝えるニューズウィークのこの記事。

CDCの調査でも、「感染者が保有するウイルス量はワクチン接種の有無による差は見られなかった」としており、先のオックスフォード大論文が指摘する状況を裏付けている。

ワクチン接種しても感染拡大が止まらない理由については、Dr.苫米地氏のツイートが分かりやすい。

ワクチンは血液に抗体を作るがデルタ株は粘膜で増殖するので、ワクチンの作用機序外ということだろう。

こうなると、デルタ株の感染力が強いのか、ワクチンが悪いのかよく分からんくなってくるな。

とりあえず確からしいこととして、

  • デルタ株はワクチン接種・未接種を問わず等しく感染するし他者に感染もさせる。
  • ワクチン接種者がスプレッダーになることを踏まえ、集団免疫獲得の獲得どころか、より一層感染が拡大する。

・・というところか。

そうなると、このようなワクチンパスポート制度等の接種者を対象とした行動制限の緩和策は無意味と言える。

ちなみに、おそロシアさんではプーチン大統領がワクチン強制化を禁じている。

アメリカでは、国としてワクチンパスポートを導入しないとしているので各州の判断になるが、ほとんど導入されていない。

ワクチンパスポート制度を導入しているのはニューヨーク州、ルイジアナ州、ハワイ州の3州のみ。民主党が強いブルーステートでもうっかり導入出来ないほど反対意見は強い。

話がそれたが、イスラエルでは新規感染者数が大きく増えているだけでなく、ワクチン接種前の同時期よりも死者数や重症者数も多くなっている。

ここで、ファイザー社より公表された、主に16才から55才までのワクチン接種・未接種各2万人を対象とした追跡調査結果を紹介したい。

元論文はこれ
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2021.07.28.21261159v1.full.pdf

ざっくりとした結果はこんな感じ。

  • ワクチン接種した中で半年間に77人感染しコロナ起因で1名死亡(1.2%)
  • ワクチン未接種(偽薬)では半年間に850人感染しコロナ起因で2名死亡(0.2%)

誤差を考えると「ワクチン接種で死亡率に差はなし」となり、ファイザー社もよく出したなと思うが、よく考えたら「ワクチン死」がいないことを主張したかったのか。

このように接種・未接種で「死亡率は変わらない」ワクチンだが、現在のイスラエルの死者数は昨年同時期を大きく上回っており「未接種者が死んどんねん」では説明がつかない。

この理由を考察してくれている人がいるので紹介したい。

この一連のツイート。

59歳以下の年齢層は元々重症化しにくく、さらにワクチンの重症化抑制効果が見られるが、60歳以上の高齢者層では8月末時点で重症化抑制効果はマイナスになっているとか。

つまり、ワクチンの重症化予防効果は、接種から5ヶ月程度が経過して効果が切れると逆に重症化しやすくなる・・ということになる。

これはつまり、ワクチンによる中和抗体の働きを、ウイルスの感染性を促進してしまう感染増強抗体が上回り、ADE(抗体依存性感染増強)となる人が多くなっていることが強く疑われる状況だ。

感染増強抗体について何度か紹介した阪大研究チームの研究は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構のウェブサイトから確認することが出来る。

この研究内容の概要は以下のとおり。

  • 新型コロナウイルスに感染すると、感染を防ぐ中和抗体ばかりでなく、感染を増強させる抗体(感染増強抗体)が産生されることを発見した。
  • 非感染者においても感染増強抗体を少量持っている場合があることが判明した。
  • 既に感染増強抗体を持っている人では、感染やワクチンの接種で感染増強抗体の産生が高まる可能性が考えられる。
  • 感染増強抗体は、中和抗体によるACE2結合阻害能を減弱させることが判明した。つまり、感染増強抗体が産生されると、中和抗体の効きが悪くなる可能性が考えられる。
  • 感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原にも含まれている。従って、感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン抗原を開発することが望ましい。
  • 感染増強抗体による感染性の増加は、抗体によるスパイクタンパク質への直接的な影響であり、Fc受容体は関与していない。従って、今までに知られていた抗体依存性感染増強とは全く異なる新たなメカニズムが存在することが判明した。

ワクチン接種により「中和抗体」と「感染増強抗体」が産生されるが、中和抗体価が充分に高く感染増強抗体を上回っていれば重症化予防効果が期待できる。

ただ、イスラエルで「2回目のワクチン接種から5ヶ月経過したら3回目を打て」としていることや、これまでに紹介した数々の研究から中和抗体価は想定以上に早く減少する。

さらに、「イスラエルで大規模調査 デルタ株に対して自然感染による免疫はワクチン免疫の13倍強い」で紹介したように、強くて長期間持続する「細胞性免疫」も獲得できない。

そうでなくとも、ワクチン接種で作られる「RBD中和抗体」「NTD中和抗体」のうち、デルタ株は「NTD中和抗体」をすり抜けるとされワクチン効果は低下している。

つまり、接種から一定期間が経過すると体内で「中和抗体<<感染増強抗体」となってしまう可能性が高く、ADEを防ぐためにブースター接種を繰り返さなければならなくなる。

また、「ワクチン接種を進める国々で感染が増加!?イスラエルでも重症化事例が増加中」で紹介したように、mRNAにより体内で作られたスパイクタンパクが免疫寛容されて長期間残っている可能性も指摘されている。

コロナワクチンはローリスク?ハイリスク?」で紹介したように、Dr.苫米地氏はワクチンリスクの一つとして指摘しているが、この状態で感染すると、免疫システムが全身のスパイクタンパクを自身の細胞ごと攻撃するために、致死性のダメージとなる可能性もある。

増強抗体によるADEと比べて確率はかなり低いだろうが、ブースター接種を繰り返すとスパイクタンパクが免疫寛容されるとかないよな・・・。

いずれにせよ、デルタ株の毒性はせいぜい従来株と同程度であることを踏まえると、ワクチン接種したイスラエルの死者数が昨年夏を大きく上回っている状況は看過できるものではない。一定程度のADEは既に発生していると見るべきだろう。


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